NHK放送の「ダーウインが来た!」をご覧になった方はご存じと思いますが、

トカゲの仲間でモロクトカゲの名前を聞いたことはありますか?

体長15cm程度の小さなトカゲですが全身に棘を思わせるような円錐形の突起が並んでいる事から砂漠の怪獣とも紹介されています。

特に驚くべきところは乾燥した砂漠地帯に適応した不思議な水の集め方に注目がおかれています。

今回は、そんなモロクトカゲの飼育方法や販売価格、寿命について解説したいと思います。

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目次

生態は?

モロクトカゲは、トカゲ亜目・イグアナ下目・アガマ科に分類されるトカゲの仲間であり、オーストラリアの爬虫類を代表する固有種になります。

生息地は、オーストラリア中部から西部の砂漠地帯であり、全身に棘状の突起があり、更に首の背中側には敵に襲われても飲み込まれない為の大きなコブ状の突起がある事が特徴的です。

その為、アメリカのツノトカゲと混同される事もあります。

また、変わった外見状からトゲトカゲとも呼ばれ、トゲの多い古代中東の人身御供の神モロク(モレク)に由来するものと思われます。

そんなモロクトカゲの体色は、褐色のまだら模様で砂漠に紛れる保護色となっており、暑いときは明るく涼しいときは暗く変化します。

性質的には、全身に棘状の突起がある事から小さな恐竜のようにも見えるため、獰猛で攻撃的と思ってしまいがちですが、見た目よりはおとなしいと言われています。

「ダーウインが来た!」と言う番組で、オーストラリアの砂漠に棲む不思議なトカゲとして紹介され、乾燥した砂漠地帯の環境に適応した突起状の棘の秘密についても注目されています。

モロクトカゲの皮膚には全身に棘状の突起物があり、その突起物を良く見ると細い溝があり、この溝が全て口に繋がっている事が分かります。

この事を電子顕微鏡で細かく観察すると、モロクトカゲが毛細血管現象によって水を体表から集めて口に運んでいる仕組みが見てとれます。

その為、砂漠の乾燥した過酷な環境の中でも適応しており、僅かな水でも効率よく体表の溝を通して摂取できているようです。

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飼育方法や必要なものは?

モロクトカゲの飼育は行われておらず、生息地であるオーストラリアでも輸入を禁止している為、特に日本では見る事は出来ないとされています。

しかし、最近似たような生態でもあるアメリカツノトカゲの飼育技術が進歩しており、こちらを飼育する両爬類愛好家もいるようです。

飼育に必要な物は以下のようなものになります。

・飼育容器

大きさは90cm~120cm以上の水槽や自作の木製ケージなどが良く、側面を金網張りにした通気性のある容器を選びます。

また、床材などを深くする必要がある為、高さのある物が必要になります。

・温度計

基本的には25℃~28℃前後が良く、ホットスポットの部分は28℃~35℃程度にします。

夜間は20℃を下回らないように設定します。

また、照明や紫外線ランプ、バスキングランプなども必要になります。

・床材

サラサラの砂が良く、表面は乾燥させ、深部は湿らせておきます。

具体的な餌や与える頻度は?

モロクトカゲの食性は肉食ですが、主に小さなアリを捕食しており、アリの行列を見つけると立ち止まり短い舌を素早くひらめかせて食べます。

問題はその量にあり、日中1分間に40匹の割合で捕食し、1度に1000匹以上のアリを食べることもあると言われています。

また、アリなら何でも良いとは限らず好みがあるようです。

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販売価格や販売場所は?

モロクトカゲ 飼育



モロクトカゲは、オーストラリアでも輸入禁止となっている事もあり飼育するのが不可能な生き物です。

その為、日本で見かける事はなく動物園でもほとんど見られないと言う事です。

また、そもそも飼育に関して流通していない為、価格的にも販売場所も定められていません。

つまり見たい場合はオーストラリア現地に直接行って見る方法しかないと言う事になります。

平均寿命や病気になった時の対策は?

モロクトカゲの平均寿命は、約15年~20年程度とされており、乾燥した過酷な砂漠地帯で生息する生き物である為、比較的丈夫であり、天敵に襲われそうになった場合でも様々な工夫を使って長く生き抜いているようです。

また、特に飼育方法も確立されていない為、情報に乏しく病気などや扱える病院もないのが現状です。

しかし、もしも飼育が出来た場合は、生まれ育った環境に一番近い状態で飼育する事が良いと思われます。


モロクトカゲの動き

雌雄の見分け方や繁殖方法は?

モロクトカゲの雌は雄よりも大きい事が一番の特徴であり、繁殖期に入ったオスは普段おとなしいのに比べて若干、凶暴化するようです。

その繁殖方法は、雄に求愛された雌は、雄の力量を試すように戦う仕草をするようです。

そしてみごと番いとなった雄・雌は砂に数十センチの深さに穴を掘り卵を産んだあと砂をかけて隠し、砂の奥深くで孵化した幼体は自力で這い出て外の世界へ飛び出します。

その様子は、まるでウミガメの産卵とほぼ同じですね。

途中で天敵に襲われる事もありますが、自然界の厳しさに打ち勝ちながらたくましいものだけが生き残ります。

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飼育する際の注意点は?

先ほども記述しましたが、モロクトカゲの輸入も飼育もされていない為、その情報もほとんどないのが悩みどころです。

その為、現地に行って直接見る方法でしかなく、現地でも見かける事が少ないと言われている事から幻のトカゲと言っても過言ではないようです。

注意点としては、もしも飼育が出来た場合は、乾いた砂をゲージ内に数十センチ高く入れ、砂の深部は少し湿り気を帯びるように時々、霧吹きをかけるとよいでしょう。

しかし、餌となる大量のアリの確保や砂漠の乾燥地帯を維持することは難しい為、飼育することはほぼ無理と言えますが、奇跡的に飼育できた場合は貴重な個体となり得る為、最適な飼育環境の下で飼育し、出来るだけ長く生きてくれるように最善を尽くしましょう。

まとめ

モロクトカゲ 飼育



モロクトカゲは、小さな恐竜を思わせるような外見をしており、その動きはファンタジー的な感じさえ受けます。

また、見た目はミニ恐竜を思わせる事から凶暴で攻撃的だと考えがちですが、外見から受ける印象よりも大人しく、両爬類の愛好家たちの間では大変人気があり、輸入や飼育がされていない生き物の分、憧れ的な存在にもなっています。

その為、販売価格も販売場所も確立されておらず、情報に乏しい所が悩みどころです。

そんな幻のトカゲとも言われるモロクトカゲを、もしも、もしも入手できた場合は、寿命が15年~20年と言われていますが、それ以上に生きられるように最適な飼育環境で飼育するようにしましょう。

何と言っても現地でしか見る事のできない貴重な生き物だからです。

以上、モロクトカゲの飼育方法や販売価格、寿命についての解説でした。

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