ほんのり青みがかった目が特徴的なアフリカンランプアイ。
水槽を少し暗くしてレイアウトするとノスタルジックな気分になりますね。
アフリカンランプアイは飼育しやすく群泳させることも可能ですので、鑑賞性が高く熱帯魚の中でも人気は高いです。
流通量も多く、取扱店舗も多いためペットショップなどで見かけたことがあるという人もいるのではないでしょうか。
アフリカンランプアイの飼育環境を整えるために必要な知識をまとめてみましたので、これから飼ってみようと考えている方は是非参考にしてみてください。
目次
生態は?
アフリカンランプアイはナイジェリアやカメルーンなどのアフリカ大陸に生息するメダカの仲間で、その姿はメダカによく似ており、大きさも3.5cmくらいと小ぶりです。
体の色は淡いグレーで決して派手ではありませんが、アフリカンランプアイの最大の特徴である青い蛍光色で縁どられた目の周りの色が引き立ち、しっかりと個性を主張しています。
ある程度まとまった数を同じ水槽で飼育すると群泳を行うため、このように飼育すると1匹単位では派手でなくとも鑑賞性は高いでしょう。また、落ち着いた色合いは水草との相性も良く、水草水槽に導入しているケースも多いようです。
性格は温厚ですので、同種同士や他種の魚と混泳が可能となっております。若干臆病なところもあるため、同種を複数入れてあげた方が安心して泳ぎ回れるようです。
水槽内の中層~上層を主に泳ぐため、水槽のレイアウトはそのあたりにスペースを作ってあげると、泳ぐ姿がしっかり観察できます。
飼育は比較的容易で安価な点もあるため、初心者でも飼いやすい熱帯魚です。
このままでも美しいアフリカンランプアイですが、飼育環境が良いと色が濃くなるなど違いが出てくるようです。もちろん良好な環境は寿命にも関わってきますので、維持していくことが大切です。
飼育方法や必要なものは?
アフリカンランプアイの飼育では、水温を23~27℃の間の温度で一定に保つようにしてください。
アフリカ原産の種類ですので、日本の冬の寒さは特に苦手としているため、必ずヒーターを使用して適温から下がり過ぎないように気を付けましょう。
もちろん高温すぎるのも厳禁ですので水温が30℃以上になると非常に危険ですので、温度が上がり過ぎないように、夏の時期はクーラーも必要となります。
水槽内には水草を設置してあげると、隠れ家として使うためストレスの軽減にもなりますし、鑑賞性も高くなります。特に高さのある水草との相性が良いので、いくつか入れてあげてはいかがでしょうか。
水草の設置の際は隠れ家の役目を果たせるように、密集させるように設置してください。また、水草をあまり設置したくない場合は、オブジェを入れてあげて隠れる場所を確保してあげましょう。
水槽の設備として、ろ過装置を設置すると水質の維持に効果的ですし、排出口から流れ出る水で水流を作ることができます。アフリカンランプアイは水流を好む性質もあるので、ろ過装置の設置はメリットが多いです。
ろ過装置である程度水質の維持は可能ですが、飼育していると汚れが溜まったり、コケなどが発生しますので定期的に水替えやお掃除を行ってください。
水槽のサイズや飼育数によって異なりますが、だいたい1週間に2回くらい行い、4/1程度の水を新しいものと交換しましょう。
具体的な餌や与える頻度は?
アフリカンランプアイは人工飼料を選り好みせずに食べてくれるので、これをメインに与えて、その他に冷凍アカムシなどを食べさせてあげても良いでしょう。
水面の近くを泳ぐ魚のため、人工飼料の場合の形状はフレークタイプなど浮くタイプのものが好ましいです。また、冷凍アカムシを与える際は、アフリカンランプアイの口よりも大きいと食べづらいので、その場合は小さくカットするなどして食べさせてください。
餌は1日に1~2回くらい、食べ残しが出ないようゆっくり与えていきましょう。
販売価格や販売場所は?
アクアリウム専門店やインターネット通販で販売されていますが、アフリカンランプアイは小さな魚ですので1匹単位での販売は稀で、10匹で1000円ほどの価格で販売されていることが多いです。
アフリカンランプアイは東南アジアなどで繁殖が盛んに行われているため、非常に安価で手に入れることが可能となっています。群泳させるためにまとまった数を購入しても、それほど費用がかさまないのは嬉しいですね。
適切な水槽のサイズは?
アフリカンランプアイは小さな魚ですので小型水槽で飼育も可能ですが、群泳させるのであれば、60cm水槽で20匹ほど泳がせるのがオススメです。その際は中層に泳ぐスペースを作ってあげるとより鑑賞性が上がります。
この割合を目安にして希望の飼育数から、水槽サイズを選ぶと良いでしょう。アフリカンランプアイは非常に安価ですので、購入するときは水槽内の飼育密度が高くしないよう買い過ぎに気を付けて下さい。
平均寿命は?
次に平均寿命や、病気について解説していきます。アフリカンランプアイの寿命は2~3年とそれほど長くはありませんので、少しでも長生きしてもらうには水温や水質の維持が重要となります。
また飼育年数は環境以外にも個体差があるため、同じ時期に生まれた魚同士であっても長生きするものもいれば早めに死んでしまうこともあるでしょう。
その命をさらに短くしてしまう恐れのある病気は、発症させる前に予防していくことが大切です。
治療可能といっても、やはり薬物ですので魚とっては刺激となってしまいダメージを与えることとなってしまいます。
最も長生きさせる方法は、病気にならない環境を常に維持することなので、アメリカンランプアイを飼育する際には水の管理に慎重に行い、寿命を全うできるように心掛けて飼育していきましょう。
他の熱帯魚に比べて寿命は長いほう?
多くの種の小型の熱帯魚の寿命は、3年ほどとなっていることが多いので、アフリカンランプアイの寿命と比べてもそれほど違いは感じられないでしょう。
小さな魚は寿命が短いことが多いので、繁殖しやすい特徴もあります。自然と産卵してしまっても、大抵は食べられてしまうので増えてしまうことは少ないですが、個体数を増やしたくない場合は卵を取り除くとより確実でしょう。
卵は全て成魚にしていたら、水槽がいくつあってもキリがないので、淘汰させることも必要だということを理解したうえで飼育していきましょう。
かかりやすい病気は?
アメリカンランプアイの発症しやすい病気として白点病があります。この病気は、体に白い点のようなものが付いてしまう病気で、進行すると白い点が増えていき全身を覆ってしまいます。
他にも、体が痒くなるらしく、底砂や水槽の壁面などに体を擦り付けるような仕草をするようになるので、その際に擦り傷を作ってしまうこともあります。
白点病以外にも水の中には常在菌がおり、魚の免疫力が低下したり、何らかの理由で菌が繁殖してしまうと、感染してしまいさまざまな症状を引き起こしてしまうため要注意です。
中には治療しても、体に現れた穴が空く、溶けるといった異常が元に戻らない病気もあるので死なないといっても、かなり痛々しい姿となってしまいます。
もちろん発症後あまり長く生きられない病気もあるので、甘く見てはいけません。
病気になった場合どうしたらよい?
病気になったら薬浴を行い治療していくことになります。薬浴用の薬は、病気や症状ごとに複数の種類が市販されているので、該当する薬品を購入して治療を開始しましょう。
早期発見、早期治療を行うことで病気の治り方が早かったり、体に現れた症状の改善状況が完全に元に戻ることもありますので、普段から体の変化には注意しておくと良いでしょう。
白点病は特に発症しやすいので、体に白い点がないか給餌のときにでも、よくチェックしてみてください。
病気にならないよう気をつけることは?
魚の免疫力の低下や、水の中にいる菌の増殖は水質や水温の変化によって起こることがほとんどです。そのため、水質が変化しないように、ろ過装置の設置や、水温が変化しないように水槽用のクーラーやヒーターが必要になります。
その他にも定期的に水換えを行う必要があるのですが、その際に温度や水質の変化をさせてしまうことがあるのです十分注意して行なってください。
オスとメスの見分け方は?
次に、繁殖及び混泳に関しての解説をしていきたいと思います。
まず繁殖方法等をご紹介する前に大前提として、アフリカンランプアイを繁殖させる為にはオスメスが必要になってきますよね。
ではアフリカンランプアイのオスメスはどうやって見分ければいいのでしょうか?
ある程度成長していないと判別は難しいので、成魚である、と仮定して判別方法をご紹介していきます。
下記に挙げていきますのでご覧ください。
オスの特徴
①尾びれの先端が少し曲線的
②背びれと尻びれがメスに比べると大きい
③各ヒレの色が黄色っぽい色をしている
メスの特徴
①尾びれの先端が直線的
②背びれと尾びれがオスより小さい
③各ヒレの色が半透明
以上が簡単な見分け方になります。
①~③それぞれ、単体では見分けが付きにくいかと思いますが、複数の個体を同時に見比べると違いが分かるかと思います。
稚魚の状態での判断は、この部分が成長しきっていない場合及び個体サイズが小さい事もあり判断が難しくなるので、ある程度の目ぼしは付けられるかも知れませんが、成魚になってからの判別の方がベターになります。
同種の混泳で気を付ける事は?
同種混泳に関して特別気を付ける点は然程御座いません。
個人的にアフリカンランプアイは10~20匹くらいで飼育し群泳を見て楽しむものだと勝手に思っています。
強いて挙げるならば、同種混泳に限った事では無いですが、アフリカンランプアイは水質の変化にデリケートな面を持っています。
水換えの時の変化や水質悪化等には充分注意を払わなくてはいけません。フィルターも濾過能力が高い物の方が良いでしょう。
繁殖方法と必要な物は?
繁殖方法に関してはオスメスが同一水槽内に存在している、と言う前提でご説明しますと、成長に伴いいずれ繁殖活動が見られます。特になにをするまでも無くオスがメスにアプローチを始めるので、それまでただ待つのみです。
それに伴い必要な物としては、アフリカンランプアイは水草に卵を産み付けます。その為に水草を用意しなくてはいけないのですが、ウィローモスやマツモを水槽に導入しておきましょう。
水草はいずれ、稚魚の隠れ家にもなりますので多めに入れておいてもいいかも知れませんね。従いまして必要な物はこれくらいになります。
この様な点がアフリカンランプアイの繁殖は容易であると言われる所以かも知れませんね。
繁殖する際に気を付ける事は?
繁殖時に気を付ける事としては、まずは他の魚と混泳させている状況での繁殖なのかどうか、と言う点になります。
と言いますのも、他種と混泳した水槽で繁殖させた場合だと産み付けられたアフリカンランプアイの卵や孵化した稚魚が食べられてしまう可能性が出てくるからです。
繁殖させるに辺り、単独での飼育が望ましいのですが、どうしても無理な場合は別の小さな水槽を用意して水草に産み付けられた卵を別水槽に隔離してあげる方が良いでしょう。
無事、孵化したとしてアフリカンランプアイの稚魚へ餌を挙げなくてはいけませんが、稚魚の段階ではまだ口が小さい為、親のアフリカンランプアイと同じ餌はまだ食べられません。
市販されているメダカの稚魚用の餌やブラインシュリンプ等を与えてあげると良いでしょう。
比較的繁殖自体は簡単と言われていますが、水質キープする方が難しそうですね。
他の種類の魚と混泳可能?
他種との混泳に関してですが、アフリカンランプアイ自身の性格は温厚な方なので混泳させる相手を間違えなければ大丈夫です。
間違えた相手と言うのは、アフリカンランプアイより大きいサイズのものであったり攻撃性の強いエンゼルフィッシュ等と混泳させてしまうと食べられたり攻撃される可能性がありますので避けましょう。
逆にカージナルテトラやオトシンクルス、ミナミヌマエビ、ヤマトヌマエビ等はアフリカンランプアイと混泳出来る代表種としてよく挙げられていますよ。
カージナルテトラと一緒に混泳させると、水槽内がだいぶ色味が鮮やかになりそうですね。お互いの良さを引き出してくれそうな感じがします。
飼育する際の注意点は?
混泳しやすい種類ではありますが、相手が大きかったり、性格が荒い場合は不向きとなりますので、他種との混泳は事前に良く調べてから行うようにしましょう。
他種との混泳は相性が良いといわれているものでも、個体の性格によりケンカをしてしまうことがあるので、必ず隠れ家となる場所を確保するようにしてください。
まとめ
アフリカンランプアイは派手な魚ではありませんが、群泳させると非常に美しいので、他の鮮やかな熱帯魚と同等の魅力があるのではないでしょうか。
安価で手に入る上、飼育難易度もそこまで高くないので人気があるのも頷けますね。ただ、飼育難易度が高くないと言われていますが、最低限のケアは必要なのと、注意点も諸々ありますので、それら部分は気を付けましょうね!
飼育の際は水槽の照明を暗めにすると、より目の周りのブルーの蛍光色が目立つため美しさが増します。このようにレイアウトなどを工夫してみて、自分だけのアフリカンランプアイの水槽を作り上げてください。
以上、アフリカンランプアイの飼育方法についてのまとめでした!
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