カブトガニというと「生きた化石」なんて呼ばれていますが、実際に化石が発掘されてしまうほど、太古の昔から生きています。

そのため、一般的なペットとは異なるイメージですが飼育することは可能で、購入することもできるということをご存じでしょうか。

カブトガニの特徴や寿命についてまとめてみましたので、飼育を始める前にどのような生物なのか勉強していきましょう。

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目次

どんな生き物?

カブトガニはとても有名な生き物ですので、その名を知らない人はいないと言っても過言ではないくらい認知度が高い生き物です。

2億年前という、気の遠くなるほど遥か昔からほとんど進化をせず現代も生き続けているため「生きた化石」なんて呼ばれ方もされている節足動物です。

カブトガニというくらいですからカニだと思われがちですが、実際はトンボやセミに近いとされていますが、最も近いのがクモであると血清学的な比較によって証明されている事実です。

その姿は大きな甲羅に覆われており、体の構造は最も大きな「前体」、その後ろの「後体」、そして尾に当たる「尾剣」という3つの部分があり、尾を含めた全体の大きさは約70cmです。

カブトガニは主に海底を這うようにして移動し、胸肢と呼ばれる足に引っかかった生き物を捕食して生きています。

ちなみにカブトガニは視力が良くないので、餌を見つけることができません。そのため餌を得るためには、何かを頼りにして探しているのでは無く、無暗に動き回っていると言っても間違いではないでしょう。

日本のカブトガニは環境破壊などにより生態数が著しく激減し、現在は天然記念物に指定されているため採取はもちろん飼育も不可となっています。

しかし、日本以外にもアメリカや東南アジアなどにも生息しているため、外国産の輸入された個体は購入、飼育が可能となっています。

このような外国産のカブトガニは流通量も多いため、小さな個体でしたら2000円くらいと安価で購入することもできます。

カブトガニを飼育する際は、塩分濃度には特に気を付けましょう。

平均寿命は?

カブトガニの寿命は25年ほどですので、一般的な海洋生物に比べて非常に長寿ですが、同じく生きた化石と称されるシーラカンスの寿命は推定103年と言われていますから、それに比べるとかなり短い寿命に感じられますね。

ハッキリと解明された訳ではありませんが、カブトガニは成長する時期が15年あり、その後10年生きるとされています。外敵からの攻撃から身を守るため、大きな殻に覆われて非常に強固ですが、その内側は柔らかいため、内側からの攻撃に弱いという弱点もあります。

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カブトエビとどう違う?

カブトガニ 寿命 生態



カブトガニとよく似た名称のカブトエビという生き物がいますが、これもエビと名前に付いてはいますが、エビの仲間ではなく、ミジンコなどに近い非常に原始的な甲殻類です。

なので、カブトガニはクモに近い生き物ですから、この時点で全く種類が違うことが分かります。

また、大きさもかなりの違いがあり、カブトガニは全長70cmほどに対し、カブトエビは約5cmととても小さく、さらに寿命は50日という短さです。

1年も生きることができない短命なカブトエビですが、卵の状態のときはとても丈夫で、10年空気中に置いておいたとしても孵化してしまう例もあるほどです。

実はカブトエビは乾燥地帯の生き物で、雨期になり十分に生きるための水分が得られなければ孵化しないという習性があるため。卵の状態で長期間生きていけることが可能なのです。

このような場所で生息しているカブトエビですが、カブトガニは汽水域から浅い海に生息していますので、生活圏も全く違う生き物なのです。

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血液は何色?

大抵の動物の血は赤色をしているのが一般的ですが、カブトガニをはじめ一部のエビなどには青い血が流れています。

血が赤い理由は、ヘモグロビンという酸素を運ぶ物質が鉄分を含む物質が赤いためですが、カブトガニにはヘモグロビンは無く、ヘモシアニンという物質が同じような機能として含まれています。

ヘモシアニン自体は無色ですが、銅を多く含む物質で酸素と結びつくと青くなります。

このカブトガニの青い血は、現在HIVに効果があるとされる成分が含まれているため、アメリカを中心に世界で採血が行われています。

一度に30%ほどの血液を抜かれてまた海に放流されますが、やはりダメージを受けてしまうようで、その後死んでしまう個体も中にはおります。

しかし、それでも人間の命を救えるこの血液は、とても貴重でありカブトガニには申し訳ないですが、大切な役割を担っているのです。

まとめ

カブトガニ 寿命 生態



カブトガニの寿命はやはり長いですが、それでも異常な長さというほどではなく、ちょっと拍子抜けですね。しかし、ペットとして飼育するにはかなり長寿となるため、気軽に飼うのは難しそうです。

それでも飼いたいと、カブトガニへの気持ちが強い方は是非飼育にチャレンジしてみてください。それ以外の方は水族館などで展示していることが多いので、そういった施設を利用して観賞するのが良いでしょう。

販売されているカブトガニは海外から多く輸入されているとはいえ、貴重な生き物ですがから、粗末にすることなく大事に育てていきましょう。

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