体の色がとても鮮やかな個体が多いヤドクガエルは、名前の通り毒を持っています。ですが、最近は毒が少ないヤドクガエルなども販売されるようになり、愛好家を増やしています。
一般的な飼い方とちょっと違うヤドクガエルの飼育方法についてご紹介したいと思います。
目次
ヤドクガエルの生態は?
ヤドクガエルは北アメリカの南部から南アメリカの密林まで広く分布しています。細かく分類すると、種類ごとは割と様い範囲でのみ生息しているため、同じ種類がどこにでもいるという事は無いようです。
南アメリカの先住民が矢に、このカエルの毒を塗って狩りをしていたことからヤドク(矢毒)ガエルと名前が付いたそうです。
体の大きさは5~6cmほどしかなく、とても小さなカエルですが毒を持っているためとても危険です。
ヤドクガエルはとても色鮮やかな体をしているのは、敵に毒を持っているというアピールをして戦闘を避け、小さく弱い体を守っているのです。
ヤドクガエルは皮膚に毒を持っており、中には触っただけで死んでしまうほど強力な毒を持つ種類のヤドクガエルもいます。
ヤドクガエルの飼育方法や必要なものは?
ヤドクガエルの飼育は、飼育ケースというよりも、まずビバリウムという、コケや、シダ類といった植物や流木などを組み合わせ自然に近い環境を作らねばなりません。そして、その上でヤドクガエルを飼育することになります。
ヤドクガエルを飼育しているというよりは、植物を育てる延長線上にカエルが住んでいるという感じです。
ビバリウムは魚用の水槽や、ビバリウム専用の水槽などがありますが、どちらでも大丈夫です。できれば大きめなものを選ぶと良いでしょう。
ビバリウムは底に園芸用のセラミック製のハイドロボールなどを敷き、その上から上水槽用の砂を敷いてやっと土台の完成です。そこからはお好みのコケやシダなどをレイアウトして完成です。
ビバリウムは普通の飼育ケースと違い、鉢植えのようになっているので、丸ごと洗ったりできません。そのため浄化作用のある床材などを混ぜるなどの工夫をするとより良いです。
ヤドクガエルのフンはコケなどの植物の栄養となるので無理に片付ける必要はありません。
適正温度は25~30℃で、特に暑さに弱いので注意してください。また、湿度は常に70%以上を保つため、ビバリウムの床材は常に湿った状態にして、植物にも霧吹きで水を小まめにかけるなどしてください。
あまり小まめにお世話でできない方は、噴霧器なども市販されているので使ってみてはいかがでしょうか。
一定の温度や湿度を保つためにも温度計や湿度計を使い適正環境を保つようにしてください。
また、ヤドクガエルは水浴びをしますので体が入るくらいの容器に水を入れたものを飼育ケース内に設置してください。飼育ケースは洗えませんが、この水入れは掃除をしないと汚れますので定期的に洗ってください。
ヤドクガエルの具体的な餌は?
ヤドクガエルの餌は小さいコオロギや、ショウジョウバエです。飼育ケース内にいれてあげれば食べますので、口元に持っていくなどしなくても大丈夫です。
ただ、割と大食いで1回の食事で10~20匹は食べるので、無くならないよう量を考えて購入してください。ちなみに餌は、1日1回与えれば大丈夫です
ヤドクガエルの平均的な寿命や販売価格は?
ヤドクガエルは体は小さいですが、価格は高いものが多く15000~60000円となっています。また、購入方法は外国から輸入するのが一般的で、発送は航空便などを利用するとかなり割高になります。
寿命は10年くらいですが、飼育下だと15年くらい生きることもあるようです。なるべく快適な環境を作ってあげて長生きさせてくださいね。
ヤドクガエルを飼育する際の注意点は?
ヤドクガエルは毒があるため直接触るのは危険です。また、人間の手はカエルにとっては非常に高温なので火傷をしてしまう可能もあります。素手では触らず、必ず手袋などをして触ってください。
アイゾメヤドクガエルは比較的、毒は弱いですが、それでも強い痛みや、けいれんを起こすことがあります。死に至らなくても、危険ですので十分に注意してください。
ヤドクガエルの質問あるある
まとめ
ヤドクガエルの飼育ももちろん大変ですが、環境丸ごと維持しなければいけないので、他のペットよりも手間がかかってしまう感じですね。
園芸が好きで、カエルにも興味がある方だと楽しんで飼育ができるのではないでしょうか。毒があるので十二分に注意して、楽しく育てて下さいね。
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