たくさんの鋭い歯を持つウツボはちょっと怖い見た目ですが、岩の間に潜む姿は可愛らしく、また種類によっては鮮やかな体の色のものもおり、ペットとして飼育している方も少なくないです。
ウツボの飼育に興味があっても、具体的な飼育方法が分からなければ飼うことはできません。そこで、ウツボを飼うために必要な飼育法を中心にご紹介していきますので、参考にしてみてください。
目次
ウツボとは?
ウツボは、温暖な海の浅瀬に主に住んでおり、口は大きく鋭い歯が奥に向かって生えています。似たような特徴を持つ海洋生物だとサメなども、このような歯の構造です。
見た目はヘビのようで、ちょっと怖い印象ですが、実は性格はとても臆病です。
世界中に様々な種類のウツボが分布しており全部で約200種といわれています。日本でも南西諸島付近の海で、多くのウツボを確認することが可能です。
ちなみに和名である「うつぼ」は、細長い体が矢を入れるための「靫(うつぼ)」という名前の入れ物に似ているからと言われていたり、岩の中に住んでいるため、空洞を意味する古語の「うつほら」から名前が変化したものという説もあります。
この名前は地域によって呼び名が変わることもあり、東京ではナマダ、三重の志摩地方だとウナギと呼び、かば焼きなどにされる一般的なウナギは、川うなぎと呼ばれているようです。
また、食用にしている地域もあり、主に太平洋側では食材として使用されていることが多いです。
ウツボの飼育方法や必要なものは?
ウツボは体が大きくなるため、狭い水槽では飼育が難しいので、なるべく大きな水槽を用意してください。180cmの水槽が望ましいですが、この水槽はとても大きく水もたくさん入ります。そのため、水の重さは600kgを超えることになるので、床が抜けてしまうことも十分に考えられますので、補強をするなどの工夫が必要になります。
底砂は無くても飼育は可能ですが水質の維持にもなるので、使用するならサンゴ砂がオススメです。
ウツボは岩場に隠れて生活をする魚ですので、隠れられる岩などが必要になります。水槽内にライブロックを組み合わせるなどして設置し、ウツボが隠れられるスペースを作ってあげましょう。
水温は25℃前後で保ち、温度変化の激しい夏や冬は特に注意が必要です。水槽用のクーラーや、ヒーターなどを使用して温度が変化しないように調整してください。
また水質維持のためにも、ろ過装置を設置し、水質が悪くならないように気を付けてください。
ウツボの具体的な餌は?
ウツボはとても食欲旺盛な魚ですので餌付きやすいですが、人工飼料よりは熱帯魚用の乾燥エビなどを与えてあげると良いでしょう。
ウツボは肉食なので生餌を与えてあげる必要もありますので、エビや小魚などを水槽内にいれて食べさせてあげて下さい。
また、非常に飽きやすい性格なので、いつも同じ餌ではなく何種類か用意しておき、週ごとに変えるなどして与えるようにしないと食べなくなってしまうこともありますので注意してくださいね。
餌は1~3日で1回くらいの頻度で十分ですので、その際には食べるだけ与えてあげましょう。
ウツボの平均的な寿命や販売価格は?
ウツボの価格は約10000円前後で購入できるものが多いようですが、種類によってはもっと価格の高いウツボもいるようです。
ウツボだけでも非常に高価ですが、その上大きな水槽も必要となりますので、買い始める際に一式揃えるのであれば、かなりまとまった金額が必要になるでしょう。
ウツボの寿命は野生下ですと40年ほど生きるのですが、飼育下だと20年くらいです。それでも20年は随分と長い期間ですので、飼育を始まる前によく考えてからお迎えしてあげて下さいね。
ウツボを飼育する際の注意点は?
ウツボは肉食なので、他の魚を食べてしまう可能性が非常に高いため混泳はできません。飼育は単独が基本なので、水槽が少し寂しくなってしまうかもしれません。
そんな場合はレイアウトなどを工夫して、飼育が楽しくなるような水槽に仕上げるのも良いでしょう。
餌を食べるウツボをなでなで
まとめ
ウツボの歯は鋭いため、飼育をして体が大きくなってきたら噛まれないように注意してください。飼育の際に噛まれて怪我をしてしまうという、ケースも多くあるようなので水槽内に手を入れるときは気を付けて下さい。
泳ぎ回っているわけではないので、ちょっと物足りないかもしれませんが、岩の中から顔を出す様子は非常に和んで可愛らしいですよ。
飼育を始めるならば、獰猛さと可愛らしさを合わせ持つウツボとの生活を楽しんでくださいね。
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