巣穴から除く姿が可愛らしいジョーフィッシュは、飼育されている海水魚の中でかなり上位にランクインしている、人気のある魚です。
飼育する最大の理由は、ジョーフィッシュの可愛い姿を自宅で毎日見られるということですよね。
今回は、そんなジョーフィッシュについて、飼育法などを中心にご紹介いたしますので、参考にしてみてください。
目次
ジョーフィッシュとは?
ジョーフィッシュはカエルアマダイの別名で、口を大きく開けて獲物を捕らえることからジョー(JAW=アゴ)フィッシュと呼ばれています。
生息地はオーストラリアの北東に位置するサンゴ礁地帯のグレートバリアリーフや、アフリカ東北部とアラビア半島の間にできた湾である紅海などです。その他に、日本でも和歌山県や長崎県より南の海で見ることができます。
体長は6cmほどで、頭は小さめです。海底に穴を掘りそこに潜んでおり、近くを通りかかった魚を食べるなどして、穴の中で生活しています。
ジョーフィッシュの飼育方法や必要なものは?
ジョーフィッシュは穴を掘り潜って生活するため、飼育環境も穴が掘れる環境にしてあげる必要があり、底砂の厚みを作ってあげる必要があります。
ですが、ただ厚みがあれば良いという訳ではなくパウダータイプのサラサラの細かい砂では、ジョーフィッシュは掘ることができないため、サンゴ砂の粒を2種類以上混ぜてあげて中にライブロックの破片やアサリの貝殻などを混ぜたものを底に敷くと良いでしょう。
また、大き目のライブロックは砂の上に置くと、ジョーフィッシュが穴を掘った際に倒れてしまい、魚を押し潰してしまうことがあります。
ライブロックの組み方は、倒れないように設置して欲しいのですが、小さい水槽だと岩の安定が悪く、そのような事故が起こりやすいそうなので、できれば60cmの水槽を使用すと良いですね。底の面積が増えれば、大きなライブロックが置けるので安定し、その近くで穴を掘っても崩れにくくなります。
このようにして、水槽は穴を掘れる環境にしてあげて、ジョーフィッシュのストレスを軽減させてあげましょう。
ジョーフィッシュは非常に臆病な性格なので、何かの拍子に驚くと飛び跳ねて水槽から出てしまうことがあります。気づいたら死んでいた、なんてことにならないように、水槽はキチンと蓋をする必要があります。
蓋は少しの隙間があっても、そこから出てしまうので、完全に隙間ができないようなタイプのものを使うと良いでしょう。
もちろん、水質の維持は大切なのでろ過装置を設置して水を常にきれいな状態に保って下さい。また、水温は24℃くらいが適温なので、水槽用ヒーターや、クーラーなどを使用して温度が一定になるようにしてあげましょう。
ジョーフィッシュにはどんな種類がいる?
ジョーフィッシュの種類は多く、観賞用として販売されている種類は1種類ではないです。人気のあるジョーフィッシュの種類をいくつか紹介いたします。
「イエローヘッドジョーフィッシュ」
一番人気、と言っても過言ではないくらい、飼育されている数の多いジョーフィッシュです。名前の通り頭の色が鮮やかな黄色なのが特徴的で、その他にはヒレが青く、体は白のグラデーションになっています。
「ブルースポットジョーフィッシュ」
体の色は茶色っぽく暗めの色ですが、蛍光色の青の斑点が体中にあり、水玉模様のようになっていて非常に美しいです。流通量が少なく、値段が高くなりがちです。
「ゴールドスペックジョーフィッシュ」
ジョーフィッシュの中では安価なのがゴールドスペックジョーフィッシュで、体の色は紺色で頭は黄色となっています。臆病な性格が目立ち、穴の中に引きこもりがちになる傾向があります。
他にもジョーフィッシュの種類はいくつかいるので、気になった方は調べてみると良いでしょう。
ジョーフィッシュの繁殖方法は?
ジョーフィッシュの繁殖は非常に特殊で、メスが卵を産むと、それをオスが卵を口の中に入れて孵化するまでは、その状態のまま卵を守る「マウスブリーダー」と呼ばれる方法をとります。
ちなみに、口の中に卵を保有しているオスは、その間は餌を食べないようです。
ジョーフィッシュは性別の判断が非常に難しいため、繁殖させたい場合はペアで購入する方が良いです。間違えてオス同士を同じ水槽に入れてしまうとケンカになるので注意してください。
ジョーフィッシュは他の魚と混泳可能?
ジョーフィッシュは臆病な性格なので、他の魚が水槽にいると巣穴から出てこなくなる可能性が非常に高いです。そうなってしまうと、餌も食べずに衰弱死してしまうこともあるので、基本的には単独飼育が良いでしょう。
イソギンチャクなどの無脊椎動物なら、混泳はできない訳ではありませんが、移動して巣穴を埋めてしまうこともあるので、できれば入れない方が無難ですね。
ジョーフィッシュを飼育する際の注意点は?
ジョーフィッシュの飼育は底砂が厚くするので、水の量が減り砂の中に水が流れず有害である硫化水素が発生することがあります。特に小さな水槽だとその現象が顕著なので注意が必要です。
水の量が多ければその分、水質も維持されやすいので、できれば大き目の水槽で飼育しましょう。
めちゃめちゃかわいい巣作りの様子
まとめ
砂の中からピョコっと顔を出している姿は非常に可愛いですが、それは臆病な性格からだったのですね。なんだか人間にも通じるものを感じます。
単体飼育となるため、水槽内は少し寂しいかも知れませんが、色が鮮やかなジョーフィッシュを選んだり、レイアウトを工夫したりしてアクアリウムを楽しんでください。
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