数ある金魚の種類の中でも独特のフォルムをしている為、人気が高い「ピンポンパール」と言う種類の金魚をご存知でしょうか?
名前が表している様に丸々としたピンポン玉の様な体型で非常に愛嬌がある金魚です。
今回はこのピンポンパールの繁殖方法等をご紹介していきたいと思います。
具体的な紹介をしていく前にピンポンパールをよく知らない方の為にも簡単にピンポンパールについて説明していきましょう。
ピンポンパールとは昭和30年頃に中国から日本に入ってきた「珍珠鱗(チンシュリン)」と言う種類の金魚の中で「短尾」で「丸手」の個体を選別し交配させ固定化していった種類の金魚の事です。
上記で記載した様に非常に丸々としているので泳ぎは余り得意では無く、体も然程丈夫では無いので飼育するのは少し難しいと言われている事もあります。
そんなピンポンパールですが、個人的には上から見たピンポンパールの可愛さはどの金魚の種類の中でも一番だと思います。
何とも言えないシルエットが非常に可愛らしく、まさに「愛嬌たっぷり」って言葉がピッタリでは無いでしょうか。簡単ではありますが、ピンポンパールに関しての説明はここまでにしておいて、これより本題である繁殖方法に関する事等をご紹介していきましょう。
目次
オスとメスの見分け方は?
ピンポンパールのみならず、金魚は雌雄の見分け方は当歳魚であれば難しいと言われていますが、どの様に見分ければいいのでしょうか?
ある程度年齢を重ねていくと容易とまでは言わなくとも判別はしやすくなります。
では、一般的な判別方法と言われている物を下記に記載していきましょう。
①追星を探す
繁殖期のオスには胸鰭付近に「追星」と呼ばれる白い点々の様なぶつぶつが出てきます。
これを「追星」と言います。
白点病と見間違うかも知れませんが、特に体長が悪い様子が見られなければそれは「追星」であると判断して頂いて大丈夫だと思います。
②生殖孔を観察する
ピンポンパールのお尻をよーく観察するとオスとメスでは若干形が違うので判別出来ます。
メスの方が円形に近く横から見ると膨らみがわかる。
オスの方はメスの形に比べると楕円形に近く横から見ると膨らみが無い。
③行動での判別方法
仮に2匹水槽にいると仮定して、繁殖期になると1匹がもう1匹をやたらと追い掛け回しているとすれば追い掛けている方はオスであると判断出来ます。
オスの繁殖期の行動としてメスのお腹や生殖孔を突く仕種が見受けられます。
従いまして、上記の様な行動をしている個体はオスであると思われます。
以上がピンポンパールのオスメスの見分け方になります。
当魚はプロでも判別するのが難しいと言われているので、初めて飼育される方なら尚の事難しいと思われます。
ただ、繁殖を目指すのであれば覚えておきたい判別方法になりますのでご参考下さいませ。
他の種類の魚と混泳可能?
1つの水槽に色んな種類の魚が混泳していれば見ていても楽しくなりますし、違う種同士が仲良く泳いでいるのを見ると癒されますよね。
ではピンポンパールは他の種類の魚と混泳出来るのでしょうか?結論から申し上げますと、極力混泳はさせない方が良いかと思います。
と言いますのも、冒頭で触れた様にピンポンパールは特徴的な体型をしている為、泳ぎが余り上手くありません。
餌を与えた際に他の種類の金魚や魚たちに餌を取られてしまう可能性が高くなります。
ましてや攻撃性の強い種類の魚たちになってしまうと標的にされる可能性も否定出来ません。
初めて飼育する場合は混泳は避けた方が無難だと思います。
どうしても混泳させたい場合はピンポンパールと同じサイズくらいの琉金やシマドジョウ等を混泳させましょう。
繁殖方法と繁殖に必要な物は?
オスメスの判別も出来、後は実際に繁殖してくれるのを待つのみ、と言った状態まで来たとして、何か用意する物はあるのかどうか見ていきましょう。
まず産卵床となるべく水草は水槽内に用意しておきたいですね。
他には小さめの水槽も用意しましょう。
詳細に関しては下記に記載します。
残す事は飼育しているオスメスがめでたく繁殖してくれる事を願うのみです。
繁殖する際に気を付けることは?
めでたく産卵床に卵を産み付けてくれたとして気を付けなければいけない事があります。
まずはその卵が有精卵なのか無精卵なのか判別しなくてはいけません。
当たり前の事ですが、孵化するのは有精卵です。
無精卵はそのまま放置しておくとカビが生え水質悪化の原因にもなりますので取り除かなくてはいけません。
見分け方としては、無精卵は白く濁ってきますのでそれをサインとして見て下さい。
白く濁っている卵が出てきたらそれは残念ながら無精卵なので孵化しませんので取り除きましょう。
他にも、産み付けられた卵を水槽にそのまま放置してしまうと親ピンポンが卵を食べてしまう事もあるので、産卵した段階で卵は別の水槽に移す方が良いです。
適切な水温と調整の為に必要なことは?
ピンポンパールの卵及び稚魚は寒さに弱く25℃以上くらいの水温がいい、とされています。
特に冬場は寒くなってしまうのでこの水温を一定に保つ為に、ヒーターが必要になります。
ピンポンパール成魚自体も低水温に弱いと言われているのでヒーターでの水温管理が必要になるのですが、稚魚用となると隔離する為の水槽は小さいと思うのでミニヒーターを用意して頂ければいいかと思います。
ミニヒーターであれば25℃固定のミニヒーターも販売されていますので、そちらをご用意して下さい。
ピンポンパールのおねだりの姿
まとめ
ピンポンパールの繁殖方法等をまとめてみましたが、自分で繁殖をさせて育てていくのも醍醐味の1つかも知れませんよね。
何より水槽内が自分で繁殖させたピンポンパールが泳いでいるのを見ると感慨深いものがありますね。
ただ、お伝えした様にピンポンパール自体の飼育少し難易度が高いと言われているので温度管理や体調管理等、日々の観察を怠らない様に飼育してあげて下さいね。
以上、ピンポンパールの繁殖方法や混泳・適切な水温について解説でした!
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