コリドラスは、お掃除をさせるために脇役としてメインの魚と混泳させることも多いですが、実はこの魚単体でも非常に人気が高いです。
大切に飼育していてもいずれは死んでしまいますが、繁殖させれば同じ個体ではありませんが、長期飼育が可能になります。
そこでコリドラスの繁殖についてご紹介していきますので、繁殖に興味のある方は参考にしてチャレンジしてみてください。
コリドラスの繁殖は特徴的で「Tポジション」と言われている位置につく習性があります。
この行為は、メスがオスの横側に顔を付けてTの字のような形になり、このときにオスの精子をメスは口に含みます。口に入れた精子は、腸管を通り卵の元まで到達し放出されて受精されるのです。
かなり特徴的ですので、水槽で繁殖させるなら一度は見てみたいですよね。
繁殖自体は、それほど難しくありませんが、この様子を見ずに気付いたら産卵していた、ということもよくあります。普段から魚の様子をうかがうようにしておくと見られる確率が上がるかも知れませんよ。
目次
オスとメスの見分け方は?
コリドラスの性別を見分ける場所は主に2つです。
1つは体全体を見て、細長くすらっとしているのがオスで、丸みがありふっくらしているものはメスです。
次に、腹ビレを見て先端が尖っているようであればオスで、丸みがあるのはメスと言われています。
ですが、なかなか見分けるのが難しいため、販売している店員さんでも見分けがつかないことも多いようです。
オスとメスを購入したいのであれば、複数匹購入して確率を上げる方法を取るのが一般的となっています。
同種の混泳で気をつけることは?
基本的に同種で群れる種類が多いため、同種混泳は特に問題はありません。
しかし、飼育数が多ければ水槽も大きくしないと泳ぐスペースが狭くなり、運動不足やストレスとなってしまうこともあります。
その他にも数が増えれば排泄量も増えるため、狭い水槽では頻繁に水換えが必要になりますので、広めの水槽を使用するのが望ましいでしょう。
繁殖方法と必要な物は?
成熟したコリドラスのオスとメスが必要なのですが、できれば確率を上げるために1ペアだけで行うのではなく、複数のオスとメスがいる水槽を作ると良いです。
お店で購入した個体は幼魚のことが多いのでは、2〜3年くらいすれば繁殖可能となるでしょう。また、多種のコリドラスを混泳させていると雑種が誕生する可能性が高くなるため、そういったことを避けたい場合は同種だけの水槽を作る必要があります。
コリドラスは大抵水草に卵を産み付けるため、水槽内にアマゾンソードや浮き草といった水草を設置してあげましょう。ですが、中にはガラス面に産卵することもあるので、卵を探す際は水草以外もよく見るようにして下さい。
オスがメスを追いかけるようになれば、繁殖行動も近いのですが、必ず産卵するとは限らないのでどっしりと構えていましょう。
産卵された卵を発見したら、速やかに別の水槽などに隔離して、成魚と離してあげて下さい。そのままにしておくと、卵が食べられてしまう確率が非常に高いです。
卵は産卵直後だと採取は簡単ですが、時間が経つと粘着性が出て外れなくなります。水草などは、それごと移動させられますが、水槽のガラス面だとそうもいきませんので、産卵兆候が見られたら、水槽をこまめにチェックすると良いでしょう。
コリドラスの繁殖の様子
繁殖する際に気をつけることは?
コリドラスの繁殖は成熟したオスとメスが入れば、簡単に行うことができるので、繁殖のために特別なことをする必要はありません。
しかし、そういった条件をクリアしているにも関わらず産卵しないのであれば、水質に異常があると思われますので、水温や汚れなどに注意して見て下さい。
他の種類の魚と混泳可能?
コリドラスの性格は温厚なものが多く、同じく温厚な熱帯魚であれば混泳は可能です。特に水槽の中央部を泳ぐ魚が多いので、ほとんど底面にいるコリドラスは混泳に適した種類となっています。
ただし、攻撃性のある魚はいじめられてしまうので、混泳は避けてください。他にも大型で肉食性の魚も食べられてしまう可能性もあるため控えるべきでしょう。
まとめ
コリドラスの繁殖は比較的容易ですが、個体の増やし過ぎには注意してください。小さな魚ですし、混泳もできるため多少は増えても問題ないと思われますが、増えすぎた水槽では水質の悪化が進み、魚が全滅してしまうことも考えられます。
産卵しても、必要な分だけしか採取しないなどの処置をして、計画的に繁殖を行ないましょう。
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