緑色になってしまった水をキレイにしてくれるマシジミは、天然のろ過装置です。そのため、アクアリウムで使用する人も多く、水槽のお掃除を楽にしてくれています。

アクアリウムは水槽を眺めて楽しむのを目的とする場合がほとんどですが、緑色の水槽では眺めても楽しくないですし、中の魚にとっても良い環境ではありません。

そこで、マシジミを水槽に入れて水をキレイにしてみませんか?

そもそもマシジミってどんな生き物?と思う方もいると思いますので、飼育方法などについてまとめてみましたので、水槽の水でお困りでしたら是非参考にしてみてください。

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目次

生態は?

マシジミは北海道の北部を除いた日本全土に生息している固有種の二枚貝で、主に河川の中流域から上流域にかけての川底の砂礫の中で生活しています。

湖や沼にも生息している個体はいますが、サラサラとした砂質の中に潜むことが多く、泥にような水底ではほとんど見ることはできません。

殻の大きさは2〜3cm程度ですが、中には4cmを超えるものもおり、表面の色は若い個体だと黄褐色をしているが、成長とともに色が濃くなっていきます。

また、殻の内部は濃淡のある紫色で、外見が非常に似ているタイワンシジミは濃い紫となっており、この場所が唯一見分けられる場所となっています。

しかし、完全に貝を開かないとその色を確認することは不可能なため、実質見分けがつかないことがほとんどとなっています。

昔は日本各地でマシジミをたくさん確認することができたが、現在ではその数が激減して準絶滅危惧種に指定されています。

そのようなことに至った背景には、まず外来シジミであるタイワンシジミなどが各地で繁殖してしまったことや、固有種であるマシジミと交雑したことが原因としてあげられます。

実は、マシジミとタイワンシジミが交雑すると、生まれてくる貝はほぼタイワンシジミとなってしまうため、マシジミの生息域にタイワンシジミが見つかると3〜4年でマシジミは消滅してしまうそうです。

また、土地開発などで河川が埋め立てられたりして生息地が減ってしまったことも、マシジミを減らしてしまった理由の1つとなっています。

飼育方法や必要なものは?

マシジミを水槽へ入れる前には、飼育水で洗い貝から顔を出したら入れてあげてください。いきなり入れてしまうとマシジミはビックリしてしまいますので、段階を踏んで水槽の中へ入れてあげましょう。

水槽の中で飼育するのでしたら、マシジミは底砂に潜る習性があるため砂の厚みが4cmあればしっかり潜ることが可能ですが、潜ってしまうとどこに行ったか分からなくなる難点があります。

プラスチック製のケースにマシジミを入れて、それごと水槽に沈めると、移動範囲が制限されるためいなくなる心配もありません。ちなみに、マシジミのケースには底砂は入れても入れなくても問題ないので、お好みで調整してください。

マシジミは高い水温や酸欠に弱いところがあるので、夏場は特に注意してください。適正とされる水温は15〜25℃ですので、飼育している熱帯魚などと適正温度が一緒なら問題ないでしょう。

酸欠に関してはエアーレーションを行い水中に含まれる酸素濃度を増やしてあげてください。ただし、魚の飼育でよく使われるろ過装置は使用しないでください。

マシジミの餌となるものが全て吸い込まれてしまいますので、水槽に入れている意味がなくなってしまいます。

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具体的な餌や与える頻度は?

マシジミ 飼育



マシジミを飼育する場合、水槽の水のろ過のであれば餌はほとんど与えなくて問題ありませんが、長期的に飼育するのは難しいです。

長期的にマシジミを継続して飼育していくならば、二枚貝専用の餌を1日1回くらいの頻度でスポイトを使い、マシジミの水を吸う管付近に吹きかけるようにして与えます。

ちなみに魚の食べ残しなどは食べませんので、水槽内で餌となるようなものがなくなったら、餌を与えてあげましょう。二枚貝専用の餌以外にもクロレラ、ミドリムシ、ゾウリムシなども食べるようですので、与えやすいものを選んで食べさせてください。

販売価格や販売場所は?

マシジミはペットショップで取り扱っている場合もありますが、アクアリウム専門店やインターネット通販で購入が可能です。また野生のものを採取することも可能ですが、必要な分だけ取るなどして、無闇に採取するのは控えてください。

価格は1個40〜80円くらいですが、45cm水槽で20匹以上使用しますので、購入の際は使用する数に気をつけてください。

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飼育する際の注意点は?

マシジミはキレイな水質よりも濁りのある汚れた水を好みます。大抵はろ過して欲しくてマシジミを飼育するので、キレイな水であることはまず無いと思われますので、この点に関しては問題ないでしょう。

マシジミは飼育するというよりは、ろ過のために入れて、水がキレイになったら必要がなくなるので、道具としての意味合いが強いかも知れませんね。


マシジミの飼育の様子

まとめ

マシジミ 飼育



水槽にろ過装置を設置すると電気代がかかりますし、稚魚などの小さな個体を飼育していると、ホースなどに吸い込まれて死んでしまうこともあります。しかしマシジミでしたら、電気代もかからず、吸い込み事故も起きないので安心ですよ。

ただし、時間はかかりますし、ろ過スピードを上げたいのならば数十匹は一度に使用しなければならないというデメリットもありますが総合的に見てとても、ろ過効果が高く安心して使用できます。

マシジミを水槽に入れて水槽のメンテナンスのお手伝いをしてもらい、少しだけお世話を楽させてもらっちゃいましょう。

関連記事マシジミの水槽での働きや繁殖・寿命について解説

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