アフリカンシクリッドは飼育しやすく見た目も美しい割には、認知度が低くマイナーとさえ言われてしまっている熱帯魚です。
日本では認知度が低いアフリカンシクリッドですが、海外に目を向けると大きな水槽で群泳を楽しんだり、混泳させてカラフルな水槽を作り上げたりなど、とても人気があるようです。このように魚としての魅力は十分に兼ね備えておりますのでオススメの熱帯魚です。
熱帯魚を飼育する楽しみは、鑑賞の他に繁殖もありますよね。アフリカンシクリッドは割と繁殖が容易なのでチャレンジする価値はありそうです。
簡単といえど繁殖のためには事前に知識を入れておけば、成功率もあがりますので、これらら説明する内容を参考にしてみて、繁殖を有意義なものにしていきましょう。
目次
オスとメスの見分け方は?
アフリカンシクリッドといっても種類はさまざまですので、性別の判断方法は一概にはいえません。
オスとメスで体の違う種類の魚もいれば、オスの尾ビレが特徴的になったり、顔の上にコブができるものなど多岐に渡ります。いづれも大きな特徴なので、見分けがつきにくいということはなさそうですが、不安であれば性別を確認してから購入した方が良いでしょう。
同種の混泳で気をつけることは?
アフリカンシクリッドは縄張り意識が強い魚が多く、同種間でもケンカをしたり、いじめられてしまう個体が出てきてしまう可能性があります。
対策としては、縄張り意識が出ないようにある程度飼育数を増やしたり、流木や水草を設置して、隠れ家を作るというのも有効です。
飼育数を増やす場合は、その分水が汚れやすくなるのでろ過装置を強力なものにするなどの工夫が必要になります。
ただ、幼魚のうちはほとんど争うことはないので、飼育を始めたばかりでしたら問題ないでしょう。しかし、今後頻繁にケンカをするようなら最悪水槽を移さなければならないので、予備の水槽を用意しておいた方が安心でしょう
適切な水温はどのくらい?
アフリカンシクリッドを飼育するときの適正水温は24〜28℃となっていますので、この間の温度を一定に保つようにしてあげてください。
繁殖自体は特別なことは特にする必要がないので、通常の飼育と同じこの温度であれば問題ないでしょう。
繁殖方法と必要な物は?
繁殖のために水槽内に何か設置したり、温度を変えるということはなく、成熟したオスとメスがいれば自然と繁殖します。
アフリカンシクリッドなどの複数の種類シクリットが同じ水槽にいると、同種間だけでなく、別の種類のシクリットと交配してしまうことがあるので注意してください。特定の種類の繁殖が目的でしたら、混泳はせずに同種のみで混泳させた方が良いでしょう。
また、飼育数が多い方がペアができやすいので、ゆとりがあればなるべくたくさんの数を同じ水槽に入れてみてください。
アフリカンシクリッドの多くの種類は産卵するのではなく、メスが口の中で卵を孵化させて稚魚がある程度大きくなるまで育てるマウスブルーディングという方法で繁殖を行います。
そのため、食卵される心配はないのですが、メスはその間は一切何も食べません。そのままにしておくと3週間以上何も食べないこともあり、かなり痩せてしまいますので強制的に吐かせてあげると餌も食べるようになり安心です。
だいたい2週間ほどすれば、孵化した稚魚がある程度の大きさに成長していますので吐き出させても問題ありません。吐き出させるときは、稚魚を入れる容器の中でメスのエラ蓋を押してあげると簡単です。
稚魚は成魚とは隔離して、ある程度の大きさになるまで混泳させるのは控えてください。成魚とは違い、しっかり水を循環させてカビを発見したらその都度除去していくなどの手間がかなりかかりますので、しっかりとお世話していきましょう。
繁殖する際に気をつけることは?
成魚達がいる水槽内に孵化した稚魚がいると、高確率で食べられてしまうので隔離が必要ですが、逆に望まない繁殖の場合はあえてそのままにして淘汰させることもできます。
アフリカンシクリッドは繁殖しやすいので、数匹だった水槽内が気がついたら何十匹にもなっていた、ということも多いようです。飼育数が増えれば、水質が悪化しやすくなるので水換えの頻度が増えたり、病気になりやすいなどのデメリットも生まれます。
自分が飼育可能な数以上に増やさないように、気をつけて飼育しましょう。
他の種類の魚と混泳可能?
アフリカンシクリッドは基本的に気性が荒いので、混泳させるのであれば大きな水槽でそれぞれのテリトリーを作ってあげると、成功しやすいです。その際は水草や流木などのオブジェを設置して、隠れ家となる場所を確保してあげましょう。
口に入る魚は捕食してしまうため不向きですが、同じサイズかそれ以上であれば混泳できる場合も多いですが、確実ではありませんので、失敗したときのことも考えて混泳をするようにしましょう。
まとめ
アフリカンシクリッドはとても相性の良いペアの場合、どんどん繁殖してしまい、たった一年で魚がいっぱいになってしまうこともあります。そうならないためにも、繁殖は計画的に行い、必要数以外は淘汰させるなども重要です。
可哀想と全て成魚にしていたら水槽がいくつあっても足らなくなりますので、増えすぎないように気をつけつつ、繁殖を楽しんでくださいね。
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