パロットファイヤーは目が覚めるような原色に近いカラーバリエーションが豊富なので、それだけでも魅力的ですが、体の形もずんぐりとした特徴的なシルエットで他の淡水魚と比べると一線を画しています。
実は品種改良された魚ですので、飼育しやすく初心者にもオススメの魚ではありますが、注意すべき点もあります。そのようなことも踏まえて、パロットファイヤーの飼育のための水温や餌についてご紹介しますので、飼ってみたいと考えている方は是非参考にしてみてください。
目次
生態は?
パロットファイヤーは人工的に交配して作られた品種改良種であるため、野生の魚にはみられない全体的にずんぐりとした特殊な体つきをしています。その姿はまるでランチュウのようにもみえるので赤いパロットファイヤーは、金魚のようにも見えるでしょう。
他にも口の形がおちょぼ口になっていることにより、なんともいえないひょうきんな表情になっている所がとても可愛らしいです。また、体長は最大で20~25cmほどなので、中型熱帯魚くらいとなっており割と大きい体をしています。
人工的に作られたその体は、泳ぎづらく、口も餌を食べづらい形となっているため、野生下ではまず生きていくことはできないでしょう。
また、混泳などにおいては、泳ぎが苦手なためいじめられてしまう印象を受けますが、交配元の原種にフラミンゴシクリッドを使用しているためか割と性格は荒々しく、こちらから向かっていくことも多いです。
ほとんどのパロットファイヤーは鮮やかな体の色をしていますが、これらは色素注入により色を付けているので、自然界では有り得ないようなカラーバリエーションを実現させていますが中には否定的な意見を持つ人もおり、賛否が分かれております。
飼育方法や必要なものは?
パロットファイヤーは中型熱帯魚くらいのサイズではありますが、ずんぐりとした体型のため泳ぎ回ることもあまりないので、比較的小さな水槽でも飼育が可能となっています。
水槽のサイズは飼育数によって変わりますが、数匹程度でしたら50cm程度の水槽でも問題ないでしょう。大型魚との混泳をする場合には90cm以上の水槽が必要となりますので、飼育したい魚の種類も考えて選んでみてください。
体が大きめのパロットファイヤーは食べる量が多いので排泄量も多くなります。水槽内が汚れやすくなるので、掃除がしやすいようにベアタンクで飼育したり、ろ過効率の高い外部フィルターなどを使用すると水質を安定させやすいです。
また、水槽内への水草を設置してもつついたりしてバラバラにしてしまうので設置には向きません。水槽内には隠れ家としてパイプや流木などを入れてあげるくらいに留めて、底砂などは入れない方が無難でしょう。
特に複数匹同時に飼育する場合は、隠れ家があるとトラブルを起こしにくくなるので、こちらはなるべく設置してあげてください。
具体的な餌や与える頻度は?
パロットファイヤーへの給餌の頻度は1日1回くらいで問題ないですが、その際に与えすぎないよう少しづつ与えてください。また、餌を食べるのに不向きなおちょぼ口をしていますので、ちゃんと食べられているかもチェックしてあげましょう。
餌の種類は人工飼料もしっかり食べてくれますし、その他にも冷凍アカムシやクリルなど何でも食べてくれるので、餌で困ることは無いでしょう。人工飼料をメインにして、その他に冷凍アカムシなどを与えてあげると栄養バランスも良くなるのでオススメです。
生餌としてメダカを与えてあげるのもとても良いですので、餌のレパートリーに加えてあげても良いでしょう。
ただし、冷凍アカムシやメダカなどの生餌は食べ残しで非常に水質を悪化させてしまいますので、量を調節したり、食べ残しはすぐに除去するなどして、水質を悪化させないように工夫してみてください。
販売価格や販売場所は?
アクアリウム専門店やインターネット通販で購入することが可能です。パロットファイヤーはカラーバリエーションが豊富ですので購入の際は色々見比べてみて、お気に入りの一匹を見つけてみてください。
価格は種類によっても変わりますが1匹1500円くらいと、割と安価で購入できます。安いからと水槽のサイズを無視して多量に購入してしまうと、狭い水槽でパロットファイヤーが気の毒な状態になってしまいますので、計画的に購入してください。
適切な水温は?
飼育する際の適正水温は20~33℃とかなり幅広くなっています。そのため、水温の変化に過敏になる必要はありませんが、急激な変化は魚に大きな負担となりますので水替えの際や、季節の変わり目などは注意しましょう。
水温の急激な変化は白点病のリスクが上がりますので、そういった意味でも気を付けて、また適正水温は幅広いですが、基本的にその間の温度を一定に保つことになるので、水槽用のクーラーやヒーターを使用して、変化させないことも大切です。
飼育する際の注意点は?
パロットファイヤーの性格は割と荒く攻撃的な所がありますが、単独飼育ですとその性格が出ず、臆病になることが多いです。
そのため、隠れ家などに入ったきり出てこなくなることもありますので、なるべく単独飼育は避けて数匹で飼育するようにしたり、単独飼育の場合は慣れるまでは、あまり刺激するようなことはせずにそっとしてあげてください。
単独飼育で不安がっているパロットファイヤーは、餌を食べなかったり、水槽の前を通るだけでビックリしてしまうこともありますので、ゆっくり近づくなどして驚かさないようにしてあげましょう。
まとめ
パロットファイヤーは野生の魚と全く異なる魚ですので、飼育をしていて面白い発見をすることも多いでしょう。泳ぎ方ひとつとっても非常に特徴的ですので、楽しく観賞できるはずです。
長い期間楽しむためにも、食べ残しや排泄物などによる水質の悪化に気を付けて、病気などで命を落とさないように気を付けて飼育していきましょう。
関連記事