パロットファイヤーという魚は品種改良で生まれた魚であるため、野生には生息していないため、熱帯魚に興味のない人にとっては認知度が低いです。しかし、特徴的な見た目がとても愛嬌があり、観賞魚としての魅力は十分あります。
そんなパロットファイヤーを飼育するにあたって、注意しなければならない病気のことや、気になる寿命についてまとめてみましたので、長生きさせてあげるためにも参考にしてみてください。
目次
どんな生き物?
パロットファイヤーという魚はフラミンゴシクリッドとシンスピルムを交配させることによって生まれた魚で、主に東南アジアで繁殖が行われております。
体はずんぐりとしており、まるでランチュウのようなシルエットで全体的に丸い印象のパロットファイヤーは、体つきだけでなくおちょぼ口なところも非常に特徴的です。
もともとは赤いパロットファイヤーだけ繁殖されていましたが、現在では色素注入によりカラーバリエーションが豊富で、イエローやブルー、グリーンといった非常にカラフルな個体も販売されています。
人の手によって生み出された魚だけあって飼いやすいのですが、丸い体つきなので泳ぐのはあまり得意ではなく、おちょぼ口も餌を捕食するのには苦労する形になっています。その点を注意してあげれば、それほど苦労することなく飼育できるでしょう。
また、体のサイズは最大25cmくらいまで成長しますので意外と大きく、性格はフラミンゴシクリッドの性格を引き継いでいるのか若干荒々しいところもあるので、混泳の際は注意が必要になるでしょう。
平均寿命は?
種類や飼育環境で寿命は変化してしまいますが、パロットファイヤーの大きさが20〜25cmくらいの個体で4年から10年となっています。ですが、大抵は10年まで生きるものは少ないようで、5〜6年くらいが一般的のようです。
品種改良された個体なだけあって、割と寿命は長めになっていますね。
他の熱帯魚に比べて寿命は長いほう?
パロットファイヤーと同じくらいである中型の熱帯魚の寿命は5年〜という場合が多いので、それと比べてみると、それほど違いはないかと思います。
逆に、比べる魚の種類によってはパロットファイヤーの方が若干長生きであるようにも思えます。
いづれにしても飼育環境や病気によって寿命よりも早く死んでしまうこともあるので、必ず長生きするとは言えないでしょう。
かかりやすい病気は?
一般的に熱帯魚がかかりやすい病気は、発症すると考えて間違いないです。いくつかある病気の中でも、とくにパロットファイヤーが注意すべきなのは白点病とエラ病です。。
【白点病】
白点病は体の表面に白い点が付いているように見えることから付いた呼び名で、主な原因は水温の急変化による病原菌の増殖です。
初めは白い点が小さく気づきにくいですが、だんだんと大きくなり白い範囲を広げていきます。このような状態の魚は痒いのか、体を底砂やガラス面に押し付けるような仕草をすることが多くなります。
【エラ病】
餌を食べても吐き出してしまったり、エラの一部分が白くなったり出血をしてしまいます。これにより呼吸困難や排泄困難となってしまい、進行していくと死んでしまいます。
初期症状はほとんどないため気付きにくいですが、エラに変色が認められたら、エラ病を疑い対処していくと大事に至らずに済むことも多いです。
水質の悪化で繁殖した寄生虫やカビなどが原因となっており、とくに春先や梅雨入り前に発症しやすいようです。
病気になった場合どうしたらよい?
初期の白点病の場合は、水温を少し上るだけで症状が改善することが多いです。行なってみて、変化がみられないようであれば、薬浴を行いましょう。
薬浴での治療は白点病だけでなく、エラ病にも有効な方法となっていますので、それぞれ対応する薬品を使用して薬液を作成していきましょう。
エラ病の症状では呼吸困難となることがありますので、エアーレーションをしっかり行うと魚も楽になりますので、普段水槽に設置していないようでしたら使用してあげると良いでしょう。
病気にならないよう気をつけることは?
今回紹介した白点病やエラ病に限らず、水質の変化は様々な病気を引き起こしますので、普段から水をなるべく汚さないように、餌を与えすぎないように気を付けたり、定期的な水換えなどを行って良い水質を維持させることが大切です。
水槽内の水がかなり汚染されてしまうと、徐々にしか水を変えていけませんので、長い期間不衛生な水の中でパロットファイヤーを飼育することになります。
このようなことを避けるためにも、定期的な水換えが重要となりますので最低でも2週間に一度は行うようにしましょう。
まとめ
人工的に作られた魚とはいえ、生き物ですので環境が悪ければストレスがかかったり病気にもなります。
魚の飼育で最も注意すべきは水質の維持ですので、パロットファイヤーが少しでも長生きできるように、水だけでなく水槽自体も定期的にお掃除してくださいね。
病気になっても薬浴で治療できる場合は多いですが、少なからず魚にダメージを与えてしまいます。そうならないためにも、普段から予防のために水質が変化しないように心掛けましょう。
関連記事
パロットファイヤーの飼育方法や水温、餌について解説