両生類・爬虫類などの生物について、今まで興味を持たなかった女性の間でも、最近では爬虫類女子や爬虫類カフェまで出現したことで、“爬虫類”という言葉にもあまり違和感が無くなってきていますね。

ところで両生類と爬虫類の違いはご存知でしょうか?


両生類は、魚類から分かれて進化して初めて陸に上がった生物です。

文字の如く、水と陸の両方の環境が必要な生物で、殻のない卵を産み、幼生期から変態をして親と同じ姿になります。

皮膚が常に湿っていて、幼生の時期はエラ呼吸、成体は肺呼吸をするようになります。

カエル・イモリ・サンショウウオなどです。(例外として一生エラ呼吸をするサンショウウオの仲間のウーパールーパーがいます)


爬虫類は、両生類から分かれて進化して地上で生活ができる生物です。

“爬”はかぎ爪を持ち(退化しているものもある)、地を這う生物を意味しています。殻のある卵を産み(体内で卵をかえし産むものもある)、生まれた時から親と同じ姿をしています。

ウロコや甲羅があり、肺呼吸をします。ウロコによって体内の乾燥を防ぐので、砂漠にも棲息できます。

カメ・ワニ・トカゲ・ヘビ・ヤモリなどです。(例外として砂漠に棲み、雨季の数日だけ地上に出てくる両生類のカエルがいます)

では次の古代恐竜を思わせる風貌のかわいい生物、それぞれの違いはわかりますか?

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目次

イモリとヤモリとトカゲの違いは?

☆イモリ

“井守”から呼ばれたという説があります。両生類です。

10cm程の体長で、字の如く、清流の用水などの水辺に生息して害虫などを食べます。多くは日本固有種の“アカハライモリ”で、背面は黒く、腹面が赤色に斑点模様が特徴です。

この怪しい色合いは、フグと同じテトロドトキシンという毒を持ちます。前肢の指は4本、後肢の指は5本で、水中を泳ぐため尾はヒレ状になっています。

☆ヤモリ

“家守”又は“屋守”と書くこともあるそうです。爬虫類でトカゲの仲間です。

こちらは陸上で生息し、手の吸盤で天井や壁に張り付き、害虫をたべます。

家で見かけるのは主に“ニホンヤモリ”です。灰色の体の表面はウロコで覆われています。

前肢と後肢共に5本ずつの先端が膨らんだ指には爪があります。ヤモリには瞼がなく、黒目が大きくかわいい。

☆トカゲ

岩などの陰にいることから“戸陰”とも、速く走るので“疾陰”という説もあります。

爬虫類です。トカゲは4,000種類以上あるといわれていますので、ヤモリに似ている“ニホントカゲ”を例にあげますと、岩場や土の中に巣を作り産卵します。

体色は黒と黄色の縦縞模様、尻尾は青です。敵に襲われると尻尾は自切しますが、再生可能です。トカゲには瞼があり、人間とは違い下から上に閉じます。



イモリは両生類で、ヤモリとトカゲは爬虫類ということですね。

多くのトカゲの中でも、ニホントカゲなどとは全く違う風貌のトカゲを紹介しましょう。まさに今流行のハンターゲームに描かれそうなドラゴンの姿をしたアルマジロトカゲです。

今回は、アルマジロトカゲの飼育・寿命・販売価格についてわかりやすく解説します。

どんな生き物?

アルマジロトカゲ 飼育方法



有隣目 トカゲ亜目 ヨロイトカゲ科に属しています。

生息場所は、南アフリカ共和国南部の乾燥地帯の岩場が多い荒地に、トカゲとしては珍しく10匹程で集団生活をしています。

日中は穴や岩場に身を隠し、湿度の上がる朝夕に活動を開始し、昆虫類を捕食します。

大きさは20cm程度と小型の体型です。

体色は背中が暗い黄色や灰褐色で、不規則な暗色の帯が数本入るものもあります。

お腹は黄色で暗褐色の不規則な斑点があり、上顎は黒です。後頭部から胴体にかけて盛り上がり(キール)のある大型の棘状の鱗で覆われている姿は、まるで鎧を着ているように見えます。

風貌の割には大変穏やかな性格をしています。

自分からは攻撃をしないので、外敵から襲われると、岩の隙間に逃げ込みます。隠れる場所がない時は、自分の尻尾の先を咥えて、体をドーナツ状の輪にして身を守ります。

この習性がアルマジロに似ているところから“アルマジロトカゲ”といわれているのですね。

トカゲの中でも珍しく、卵を産みません。2匹程度しか子を産まないこともあって、近年では個体数が減少しているため、国際的にも保護されています。

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アルマジロトカゲの性格は

なかなかいかつい見た目のアルマジロトカゲ。

さぞかし凶暴なのかと思いきや、性格はいたって温厚です。

野生のアルマジロトカゲは群れをなして生活していて、ある程度の社会性もあるトカゲなんです。

あまりストレスに強い個体ではないのでそんなに接触するのは控えてほしいのですが、小さい頃から育てていればハンドリングができるほどなれてくれるので、育てがいはありますね。

飼育に必要なものは?

☆ケージ・・・90cm前後の大きさ。
☆床材・・・砂を浅めに敷きます。海外ではザラザラした素材のタイルをそのまま床にしていることもあるそうです。
☆給水場・・・浅めの容器に、毎日カルキを抜いた新鮮な水をいれておきましょう。
☆保温器具・・・赤外線ヒーターやプレートヒーター
☆隠れ家・・・岩の割れ目のように、流木やブロックで作ります。
☆ランプ・・・爬虫類用の紫外線灯やバスキングランプも必須です。
☆温度計・湿度計
☆餌・・・肉食性で昆虫を食べます。フタホシコオロギ・ヨーロッパコオロギなどのコオロギ類やデュビア・レッドローチなどのゴキブリ類をペットショップで購入しましょう。


ハニーワームをぱくり!!

また栄養が偏るので、カルシウム剤も与えます。野菜や果物を食べることもあります。

飼育方法は?

アルマジロトカゲ 繁殖



寒暖差の大きい地域に生息するため、温度変化には比較的強いでしょう。

ケージ内は25℃~30℃を保ち、温度勾配があると良いので40℃前後のホットスポットを作ります。冬場は保温球又はパネルヒーターで全体を温めると良いでしょう。夜間は保温器具のスイッチを切って室温を少し下げましょう。

また適度な湿度も必要ですので乾燥しすぎないように温度計と湿度計を用意しましょう。

エアープランツやネオレゲリアなどの乾燥に強い植物を入れることで、保湿になり、ストレスの軽減にもなります。週に一度ほど植物に霧吹きをするとある程度の湿度が保てます。

トカゲの目に影響を与える病気に“くる病”があります。カルシウムの補給と日光浴で防ぐことができるので、できれば直接日光浴をさせてあげると良いでしょう。


アルマジロトカゲの飼育環境について解説動画

平均的な販売価格・寿命は?

世界的にとても人気者なのですが、出産数が少ない上、近年密猟による乱獲のため個体数が減少しています。絶滅のおそれがあるためワシントン条約付属書Ⅱにリストアップされています。

その為輸出制限があり、日本での販売数はとても少ないので値段は30万円以上といわれています。

あまり安いものは密輸の可能性があります。購入の際には証明書の提示を求めましょう。

環境を整えてあげると、平均で10年~25年といわれています。

信頼できるペットショップやブリーダーから購入して、より長く一緒に居られるように大切に育てましょう。

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アルマジロトカゲは繁殖できる?

アルマジロトカゲ 飼育 繁殖



上記しましたがアルマジロトカゲは群れで生活するので、複数飼育も同種であれば可能です。

そしてオスとメスを入れておけば繁殖していたという例がありますので、繁殖自体不可能ではありませんが確確立した方法はなかなかないようです。


また爬虫類では珍しく、産む際は幼体をそのまま産みます!!

トゲトゲが痛くないのか!?と疑問に思うかもしれませんが、幼体のトカゲは柔らかいので大丈夫そうです。

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飼育する際の注意点は?

かかりやすい病気に“くる病”があります。手足のまひが表れ、歩き方がおかしい、円を描くように動き続ける、餌を食べないなどの症状が出ます。

軽度であれば投薬やカルシウムの補給、日光浴などで改善できますが、悪化すると後遺症が残ります。

トカゲ類は病気の兆候がわかりにくいので、まめに観察をして異変を察知できるようにしましょう。爬虫類を診てくれる動物病院も少ないので、事前に調べておきましょう。

まとめ

アルマジロトカゲ 飼育方法



実際にペットショップなどではあまり会えない小さなドラゴンですが、飼う前に観察できるところを紹介しましょう。

円山動物園(北海道)・男鹿水族館GAO(秋田)・こども動物自然公園(埼玉)・東山動物園(愛知)・とべ動物園(愛媛)・のいち動物公園(高知)・安佐動物園(広島)・徳島動物園(山口)などです。

円山動物園にいるアルマジロトカゲは密猟・密輸を経て日本に連れてこられた子です。ワシントン条約違反のため税関で摘発され、(社)日本動物園水族館協会を通じて円山動物園で飼育を委託されたそうです。

大変不名誉なことに日本は動物密輸大国だそうです。アルマジロトカゲはとても魅力的ですが、飼育について良く理解し、生息地と同じような環境を整えて、大切に育てましょう。


静岡県河津町にある“iZoo”という動物園を知っていますか?

爬虫類や両生類専門の飼育体験ができる体感型動物園です。園内に隠れているたくさんの爬虫類などを見つけ出すことも楽しみの一つのようです。

ここでは事情により飼いきれなくなってしまった爬虫類や両生類の引き取りも行っているそうです。飼いきれなくなって野外へ放してしまうことは、生態系にも影響を与えてしまいます。飼育環境を整えることができない状況であれば、無理の飼う事をせず、このような場所で触れ合う事ができることも知っておきましょう。

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