最近では、飼育に手がかからない上に可愛い仕草が魅力的と言う事から小動物をペットに飼う人が増えています。
特に小動物の中でもハムスターは人気があり、頬袋やつぶらな瞳に癒されている人は多いようです。
しかし、これら小動物もペットとして扱われる以前は、野生種であった事をご存じでしょうか?しかも種類によっては絶滅が危惧される種類もあり、元々の生息地でも発見されない状態になっているようです。
今回は、そんなハムスターの生息地について解説したいと思います。
目次
野生のハムスターはいるの?
現在ハムスターと言えば、繁殖率が高い事からペット以外に実験用動物としての知名度が高く野生動物としての生存は忘れ去られてしまったと言えなくもありません。
実際、野生のハムスターは近年激減しており、中でもゴールデンハムスターは絶滅も危惧されていると言われています。
ゴールデンハムスターは当初から野生種を確認することは稀なことであり、1930年に捕獲されて繁殖に成功するまでは、「幻の動物」と言われていたほど探す事が難しいとされてきました。
その為、現在いるゴールデンハムスター達は最初に発見された1匹の子孫になります。
それでも野生のハムスターは種類によっては中東、アジア、中国、ヨーロッパ、南アフリカなど地球上の広範囲にわたって分布しており、数少なくなってはいるものの野生のハムスターは生存するとされています。
ハムスターが生息する場所は、主に乾燥地帯か半乾燥地帯で生活しており、砂漠ではなく石や岩が多くある岩石砂漠で生活しています。
1日の気温差が激しくエサも少ない厳しい環境の下、地面に穴を掘って巣穴を作って頑張って生息します。この巣穴は、トンネル状でつないだ部屋に分かれており食物を貯蔵する場所やトイレ、又は睡眠する部屋と別れています。
主なハムスターの生息地は以下のようになります。
・ハムスターの生息地①(ジャンガリアンハムスター)
中央アジアの半砂漠地帯に住んでいます。特にシベリアに最も多く生息していると言われています。
巣穴は地表から1m位で入り口は4~6個 主にマーモットなどの巣を利用する
・ハムスターの生息地②(キャンベルハムスター)
モンゴル、中国東北部、ロシアのバイカル湖東部の草原と半砂漠地帯に住んでいます。
巣穴は、地表から25~30cm、入り口は4~6個、通路が1m
主にナキウサギやスナネズミなどの巣を利用します。
・ハムスターの生息地③(ロボロフスキーハムスター)
ゴビ砂漠の高原地帯と中国北部、モンゴルの国境の砂漠地帯に住んでいます。
基本的に、ナキウサギやスナネズミが掘った巣を利用しますが、自分で作る場合は、50~150cmの通路の先に作ります。
また、ヨーロッパ中部に生息するクロハラハムスターはハムスターの中でも最も大きくなる野生種で、最大で34cmに達する事が確認されています。
農作物の害獣として駆除の対象となってきましたが近年では個体数が減少しており、2007年にはヨーロッパ最西部のフランスを繁殖地としていたものの、確認できない状態にあるようです。
更に、シリアのゴールデンハムスターにおいては、年々数が減っており今ではIUCN(国際自然保護連合)によって危急種に指定されています。
野生のハムスターは何を食べているの?
野生のハムスターは、厳しい環境の中で生きている為、基本的には雑食であり木の実や果物以外にも虫や草、又は自分の糞も食べます。
頬袋の部分に餌を溜め、巣穴に持ち帰り越冬する為に貯蔵する習性があります。
野生のハムスターを飼う際に気をつけることは?
ハムスターの中でもゴールデンハムスターの場合は、縄張り意識が強い為、基本的には単独で飼う事が良いとされています。
習性的に自分の巣穴周辺に侵入した動物には、同じ種類であっても激しく攻撃する為、危険な事もあるので多頭飼いは避ける事が大切です。
野生のハムスターを飼う場合は、その習性を良く理解して飼う事をお薦めします。
ハムスターのなつかせ方↓
まとめ
ハムスターの両手で食べ物を持つ仕草やつぶらな瞳、又は小さな体で精一杯生きている姿には癒される事が多いですよね。また、野生のハムスター達は可愛いだけでなく厳しい自然界でしっかり考えて生きている事に感動せざるを得ません。
野生のハムスターは、種類によって中東、ロシア、中国、ヨーロッパ、南アフリカなど、地球上の広範囲に生息している事が確認されていますが、現在ではその生存が危ぶまれていると言われているようです。
特にゴールデンハムスターの場合は国際自然保護連合によって危急種に指定されるほど野生種が激減しているようです。
地球上の自然形態を壊す事のないように乱獲や営利目的のための繁殖などを控える事も大切な事だと言えそうですね。
以上、ハムスターの生息地についての解説でした。
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