メキシコサラマンダーというと、なんだかカッコいい名前ですが、この生き物の別名はウーパールーパーです。過去に流行したこともあり、ウーパールーパーの名前の知名度はとても高いです。
現在も、個性的な見た目がかわいらしいウーパールーパーはペットとして人気は健在です。今回は、このメキシサラマンダーことウーパールーパーについてご紹介したいと思います。
目次
メキシコサラマンダーはどんな生き物?
メキシコサラマンダーは名前にある通り、生息地は中央アメリカにあるメキシコに生息しています。とても珍しい動物で、メキシコ以外では生息が確認されていませんし、メキシコ内でも標高が2200m以上の高地の場所にある、チャルコ湖とソチミルコ湖の2つの湖にしか生息していません。
このように、野生のメキシコサラマンダーは生息地が限られているため、個体数も限度ができてしまいますし、もっと深刻なのが、開発のために環境汚染が進行しており現在では絶滅危惧種に指定されています。
メキシコサラマンダーの特徴は首の周りにある羽のような突起です。可愛らしいこの突起は、実は呼吸をするための外鰓(がいさい)と呼ばれるエラです。
メキシコサラマンダーは両生類ですので、カエルなどと同じ仲間です。
両生類は変態と呼ばれる子供の頃はエラ呼吸をしていますが成長とともに肺呼吸となります。メキシコサラマンダーはこの変態を行わないため、大人に成長しても外鰓と呼ばれるエラが付いたままなのです。
ちなみに変態を行う個体も中には存在しており、変態したメキシコサラマンダーは見た目は黒っぽくなり一般的なイモリのような姿になります。もちろん羽のようなエラもなくなるので、可愛らしさは減ってしまいますね。
また変態をしていない個体の寿命は、10~15年くらい生き、割と長寿です。しかし、変態をした個体は5年ほどしか生きられないとされています。野生下では、変態を行ったメキシコサラマンダーはあまり見られないので、変態しないというのが自然な形なのでしょう。
メキシコサラマンダーの飼育方法や必要なものは?
まずは水槽ですが、販売されているメキシコサラマンダーは10cmほどの大きさのものが多いです。そこからさらに大きくなり20cmくらいにはなるので、その大きさを見越して水槽を用意してあげましょう。
先ほど水槽と書きましたが、メキシコサラマンダーは昆虫用などのプラスチックケースでの飼育も可能です。手軽に飼育したいのでしたらプラスチックケースでも十分ですが、水草などのレイアウトも合わせて楽しむのでしたら、ガラス製の水槽の方が良いでしょう。
入れ物の素材はお好みで選んでいただいて大丈夫ですが、大きさは60cmくらいの大きなものの方が良いです。最初は小さな水槽でも、成長に合わせて大きなものを用意してあげましょう。
カメのように陸地を必要とする生き物は、どうしても水量が少なくなり水質の悪化速度が速くなる傾向があります。メキシコサラマンダーは、魚と同じように水槽は水で満たして飼育しますが、それでも水質が悪化には十分注意が必要です。
水槽が汚れていると寿命が短くなってしまうので、なるべくキレイな状態を維持してあえてください。そのためにも、ろ過装置や、週1回程度の水槽の掃除は行うようにしましょう。
水温に関しては、15~20℃が適温とされています。特にメキシコサラマンダーは高温が苦手なため、水温が28℃以上になるのは避けて下さい。夏場などは特に注意して、水槽用クーラーを利用して、温度が上がり過ぎないようにしましょう。
魚などを飼育する際、酸素補給のためにエアレーション装置を使うこともありますが、メキシコサラマンダーは両生類なので、そういったものは必要ないと思われがちです。
確かに、酸素は無くても問題ないのですが、エアレーションをすることにより、水の流れが生まれます。水が止まっている状態よりも、動いている方が水質が悪化し辛いので、できれば導入した方が良いでしょう。
水槽の底に敷く床材ですが、できれば無い方がメキシコサラマンダーにとっては良い環境かもしれません。ですが、あったからといって有害になるわけではないので、入れても大丈夫です。
その場合は、誤食しないように粒が大きなものを選んで敷いてください。
床材が無いと掃除もしやすく、食べ残しを除去しやすいので、水質の維持に繋がります。ただ、ちょっと殺風景になってしまうのが難点ですね。
メキシコサラマンダーの具体的な餌は?
メキシコサラマンダーは市販されている人工飼料や、冷凍のアカムシやイトメなどを食べます。熱帯魚などの餌として販売されているエビやメダカも食べますが、こちらは感染症を起こす可能性もあるので、あまり与えない方が良いでしょう。
また、メキシコサラマンダーは消化器官が弱いため、食べ過ぎるとすぐに下痢になってしまいます。ですが、少なめに与えてしまうと、体が弱くなってしまうので量を減らすのはやめましょう。
適量の餌を与えて、その時食べなかったらすぐに片付ける、というようにして餌の管理は徹底して行ってください。
変態後の食事シーン
メキシコサラマンダーの平均的な寿命や販売価格は?
メキシコサラマンダーの平均的な寿命は5~8年くらいだと言われています。飼育環境が悪ければ、これよりも早く死んでしまうこともあるので、水温や水質の管理は徹底しておこなってください。
販売価格に関しては、種類により値段の差があり、一般的な種類の個体でしたら1000円ほどで購入が可能です。珍しい個体になると5000円くらいで販売されているものもいます。
比較的安価で購入できるので複数匹同時に飼育してみたいと思われるかもしれませんが、メキシコサラマンダーは単独飼育が基本です。複数匹飼育するなら、それぞれに水槽が必要になるので注意してください。
メキシコサラマンダーを飼育する際の注意点は?
メキシコサラマンダーは陸地があると変態をして、黒くなります。もちろん独特のエラも無くなってしまい、寿命も短くなる傾向があります。
変態していない姿が気に入り、飼育を始める方が大半だと思いますので、水槽には陸地はくれぐれも作らないようにしましょう。
かわいい姿で長生きするには変態をしてない姿を維持するのが一番ですので、水を満たした水槽で飼育しましょう。
まとめ
メキシコサラマンダーの飼育は、水質の維持が要になります。比較的飼育しやすいといわれていますが、水温と水質を適したものにしてあげないと寿命を全うできずに死んでしまう確率が上がってしまいます。
キチンと管理すれば、10年近く生きることも可能ですので、飼育するなら長生きさせてあげてくださいね。
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