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カクレクマノミの生態は?
イソギンチャクの間で泳ぐ姿が可愛いカクレクマノミは海水魚の中ではとても人気があり、この魚が飼いたいがために水槽を作った、という人も多いです。
イソギンチャクと共生をするカクレクマノミの生態や飼育についてまとめてみましたので、飼育の際に参考にしてみてください。
カクレクマノミはインド洋や太平洋などのサンゴ礁などに多く生息しており、日本でも沖縄や奄美大島より南の海で確認することができます。
体の大きさは8cmほどで、イソギンチャクの中に隠れるように暮らしてるのが特徴です。
体の色はオレンジ色で、3本の白い帯に黒いヒレを持つものがほとんどですが、稀に黒や暗褐色のカクレクマノミも存在しています。また、通常の個体の体にある3本の白い帯は黒い個体にも存在しているのが特徴的です。
カクレクマノミといえばイソギンチャクとの共生ですが、そもそもイソギンチャクは刺胞毒があり通常の魚は近づいてくることはありません。イソギンチャクの毒の影響を受けないように、カクレクマノミは体の表面を粘膜で覆って対処しています。
そして、その毒を利用して、外敵から身を守る盾にすることで安全を確保したり、毒によって死んでしまった魚をイソギンチャクが食べ、その残りをカクレクマノミは食べるなどしてイソギンチャクで生活しているのです。
カクレクマノミの性別は生まれた時は全てオスで誕生し、その後グループ内で一番体が大きな個体がメスになっていく、そして繁殖するのはその中で1ペアだけで、他の個体は繁殖行動をとらない面白い特徴もある。
カクレクマノミの飼育方法や必要なものは?
カクレクマノミといえばイソギンチャクとの共生なので、飼育の際にも必要なのかと言えば、そうでもありません。
イソギンチャクの飼育は難易度が高めなので、初めての海水水槽でしたらカクレクマノミだけでも大丈夫です。イソギンチャクの共生は、海水水槽に慣れてきたらチャレンジしてみてください。
カクレクマノミと水槽のサイズの目安として30cm水槽でしたら1~2匹くらい、45cm水槽でしたら3~4匹、60cm水槽で5~7匹がくらいが良いでしょう。
ただ、小さいサイズは水質が悪化しやすいのでできれば60cm以上の水槽を利用した方が良いです。さらに、ろ過装置も設置してきれいな水質を維持するようにしてください。
水槽内にはライブロックやサンゴ砂を入れてあげて、バクテリアを増殖し生活しやすい環境を整えてあげます。
ライブロックはレイアウトとしても効果的ですが、ろ過装置としても機能する優れた素材なので、必ず設置してあげましょう。
ライブロックにろ過機能があるなら、ろ過フィルターは必要ないと思われるかもしれませんが、ろ過装置は必ず付けてあげて下さい。ライブロックだけではろ過のスピードが間に合わないので、急激に水が汚れてしまう恐れがあります。
水質の維持は、長生きさせるためにも必須となりますので、なるべく自然の海に近いきれいな環境を作ってあげるようにしましょう。
水温は26℃が適温となっています。水槽用ヒーターと、クーラーを使用して、この温度を保つようにしましょう。
急激な水質の変化に敏感なため、水槽の清掃などで水を交換する際は念入りに水合わせをしたり、替える水量は1/3程度にするなど、注意して行いましょう。
カクレクマノミの具体的な餌は?
人工飼料でも十分餌付けできるので、こういった市販されているものを利用すると便利です。
人工飼料はフレーク状の物や、顆粒などバリエーションがありますが、カクレクマノミでしたら顆粒タイプがオススメです。
その他には、生餌としてアミエビやブラインシュリンプなども食べます。生き物ですので、長期保存もできませんし、これだけを与えていると栄養が偏ってしまいます。
基本的には人工飼料をメインで与えて、たまに生餌を与えるくらいが良いでしょう。
カクレクマノミの平均的な寿命や販売価格は?
カクレクマノミの値段は700~1500円ほどで購入できるので比較的安価です。流通量も多く、水棲生物を扱っているペットショップなら、大抵購入することができるでしょう。
また、寿命は5~10年くらいとされていますが、飼育下ですとそれ以上長生きする可能性が高いです。10年は生きると考えて飼育した方が良いでしょう。
カクレクマノミを飼育する際の注意点は?
カクレクマノミの水槽でイソギンチャクやサンゴを共生させる場合は、強力な照明が必要となります。
イソギンチャクもサンゴも光合成をするため、ライトが無いと栄養を得ることができなくて死んでしまいます。照明装置は光合成の補助以外にも水槽内を美しく照らしてくれるので、水槽内の見栄えも良くなります。
イソギンチャクなどを飼育していなくても、ある程度の出力のライトを設置してみても良いですよ。
カクレクマノミを飼育しよう!
まとめ
カクレクマノミ自体の飼育はそんなに難しくはありませんが、イソギンチャクを入れると、一気に難易度が上がってしまいます。ですが、やっぱりイソギンチャクと共生させてみたいですよね。
難しいですが、不可能ではありませんので、カクレクマノミの飼育になれてきたら導入してみてはいかがでしょうか。あらたなカクレクマノミの魅力を発見できるでしょう。
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