夏のうだるような暑さも幾分和らぎ(日中はまだまだ暑いですが。。。)朝晩は過ごしやすい季節に移りつつありますね。
この時期になると町中で見掛ける昆虫達にも種類の変化が見られるかも知れませんね。
漠然とですが秋の昆虫と言えば「トンボ」が思い浮かぶ方もいらっしゃるのでは無いでしょうか。
俳句の世界では秋の季語としても用いられていますし、セミからトンボを見る機会が多くなると秋の訪れを感じます。
厳密に言うとトンボは秋だけに飛んでいる訳では無く、種類により活動時期は様々なのですが、一般的に「トンボ」と言われてパッとイメージするのが、「赤トンボ」だからでは無いでしょうか。
さて今回は「トンボ」に関して紹介していきましょう。
目次
トンボの生態は?
トンボと言えども種類は凄く多いのはご存知でしょうか?
世界中で見ると約5,000種存在していると言われ、日本でも約200種類近く生息しています。
しかしながら近年、環境の変化に伴いその数を減らしつつあるのが現状です。
トンボの幼虫は「ヤゴ」と言う事はご存知の方も多いと思いますが、その成長過程としては卵から幼虫(ヤゴ)になり脱皮を繰り返し成虫へと変化する不完全変態と言う成長過程になります。
餌は肉食性でチョウやガ、ハエ等を食しますがトンボの中でも大型なオニヤンマはスズメバチを食す事もあるそうです。
そしてトンボと言えば眼が特徴的ですよね。
あの眼は「複眼」と言いまして一つ一つの眼(個眼と言います)が集まって出来ています。
その個眼の数は約2万個前後あり、視野270度とも言われているんですね。
270度も見えているとなると後ろはどこまで見えているんでしょうかね?
人間の我々には余り想像がつかないですね。そして話は少し戻りますが、あの複眼は上下で見る対象が変わってきます。上半分は遠い物を見る眼になっていて、下半分は近い物を見る眼になっています。それではそんなトンボを種類毎に分けてご紹介していきたいと思います。
トンボの種類① オニヤンマ
特徴
日本に生息しているトンボの中で最大クラスを誇るオニヤンマ。
体長は約11㎝前後と大きく黒色の体色をベースに黄色い縦ラインが特徴的。
上記でも少し触れましたが、スズメバチとの死闘は見物です。
複眼がエメラルドグリーン色をしており、非常に綺麗な色合いです。
生息地
ほぼ日本全域に分布してはいるが、森林や綺麗な小川、日陰で涼しい場所等に生息しています。
トンボの種類② ギンヤンマ
特徴
オニヤンマときたら次はギンヤンマを紹介せずにはいられません。
オニヤンマと比べると幾分小さいサイズにはなりますが体長7~8㎝とトンボ界では比較的大きい部類に入ります。
オスとメスで腹部少し上の部分の色が異なり、この部分の色の違いでオスメスの見分けが可能です。
オスが水色でメスは緑色になっています。
ギンヤンマ最大の特徴は飛行速度でしょう。
時速約60㎞と比較的空いている一般道を走る車並みのスピードを誇ります。
生息地
ほぼ日本全域。
池や沼、はたまた学校のプール等で見掛ける事もあります。
トンボの種類③ シオカラトンボ
特徴
日本では比較的よく見掛けるトンボの一種であり、皆さんも知らず知らずのうちに見掛けているかも知れません。
オスは薄い水色の様な色をしており、メスは黄色~茶色の間の様な色をしているのでオスメスの見分けは容易です。
体長は約5~6㎝と中型サイズに分類されます。
生息地
日本全域、山地のみならず住宅街でもよく見掛けます。
トンボの種類④ アキアカネ
特徴
所謂、「赤トンボ」と呼ばれている種類のトンボです。
秋口になるとよく見掛ける赤いトンボはほぼこのアキアカネです。
非常に似ている種で「ナツアカネ」と言う種がいますが、パッと見区別がつきにくいです。
生息地
沖縄を除く日本広域で見掛ける事が可能です。
羽化時期は6月なのですが、夏は涼しい避暑地にて暑さを凌ぎ涼しくなるとよく見掛けます。
そのタイミングがだいたい秋口なんで、秋に見るトンボ=アキアカネ、と連想出来るのでしょうね。
トンボの種類⑤ ハグロトンボ
特徴
その名の通り黒い翅を持つカッコいい種類のトンボ、ハグロトンボ。
メスは腹部も黒色でオールブラックな感じですが、オスは腹部がエメラルドグリーンに近い色をしており、黒い翅とのコントラストが非常に綺麗だと思います。
個人的にはトンボの中で1.2を争うくらいカッコいいのではないかと思っています。
生息地
本州・四国・九州にて分布。
成虫は5~10月の間に見る事が出来ます。
まとめ
トンボと一括りにいってもたくさんの種類がいます。
今回ご紹介した5種はトンボの中でもメジャーな種類の物、町中でも見掛ける事が出来る種類の物をピックアップしました。
まあ、最後のハグロトンボのみに関しては完全に私の推薦枠で書かせて頂きましたが・・・。
トンボ=秋の昆虫、と思う方も少なからずいるかも知れませんが、必ずしもそうではありません。5~6月頃から見る事が出来るトンボもいます。
近年、その数が減りつつある事が話題になったりもしますが、町中で見掛けるトンボもたくさんいます。
まだまだ身近で触れ合えると思いますので、見つけた時にトンボの種類が分かる様になれば楽しくなるかも知れないですね。
以上、トンボの種類・生態について解説でした!
トンボの捕まえ方について解説
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