ヒョウモントカゲモドキは「レオパ」とも呼ばれ、爬虫類の中でペットとしての人気が凄く高いのですが、その理由として挙げられる点が「安価である」事と「比較的飼育が容易」、「種類が豊富」等が挙げられます。
ですが、やはり爬虫類ということで簡単といっても不安はつきものです。
これから初めて飼育するという方にとって、どのような飼育方法なのかということをしっておくことは重要です!!
どのような種類がいるのか、餌は何を食べるのか、繁殖はできるのか、等々・・・
今回はヒョウモントカゲモドキの飼育方法についてまとめてご紹介いたしますので、これから飼育予定の方や、どんな生き物か知りたい方は参考にしてみて下さいね。
目次
ヒョウモントカゲモドキとは?
ヒョウモントカゲモドキは、モドキと名前に付いているのでお分かりだと思いますが、厳密にいうとトカゲではありません。一応、ヤモリ科に分類されている爬虫類ですが、ヤモリとも特徴が異なる不思議な生き物です。
日本では、英名のレオパードゲッコーを略して「レオパ」の愛称で親しまれており、ペットショップなどではレオパで販売している所も多いです。
生息地は主にパキスタンやアフガニスタン南東部、イラン、イラクなどで、乾燥している荒野や平原、または砂礫地帯などでも確認することができます。
全長は18~25cmほどで、この大きさはヤモリ科の動物のなかでは最大種です。
ヒョウモントカゲモドキの性格は?
ヒョウモントカゲモドキはとても穏やかな性格で、懐くスピードも速く、手に乗せて触れ合うことも可能です。
実は手に乗せるなどのスキンシップができる爬虫類はあまりいないので、ヒョウモントカゲモドキの存在はペットとして飼育するうえで貴重です。
これは可愛い♪
怒って噛みついてきたり、攻撃を仕掛けてくることもほぼありませんし、万が一噛んでも怪我をすることは無いでしょう。
ここが女性にとっても飼いやすいところですよね^^
ヒョウモントカゲモドキは何種類いる?
さて、ヒョウモントカゲモドキに関して簡単ではありますがご説明しましたが、ヒョウモントカゲモドキの種類に関してご紹介しましょう。
なんと、ヒョウモントカゲモドキの種類としては約100種類以上存在していると言われています。
そしてこの種類と言うのはざっくり説明すると、「目の形で分けられる」のと「色によって分けられる」種類があります。
まず、目の形で分けられる種類からご紹介しますと、
①ノーマル
②アルビノ
③スネークアイ
④ソリッドレッドアイ
⑤ソリッドブラックアイ
以上の5種類に分けられます。
次に、色によって分けられる種類は数が多いので主な物を紹介します。
①イエロー系
②アルビノ系
③スノー系
④ハイポ系
になります。
これらの中からまた枝分かれしていくので数が多くなります。
では、以下より主なヒョウモントカゲモドキのご紹介をさせて頂きます。
ヒョウモントカゲモドキの種類① ハイイエロー
特徴
ヒョウモントカゲモドキの中で一番メジャーな種類では無いでしょうか?
一般的に流通数が一番多いヒョウモントカゲモドキになります。
その名の通り黄色い体色が特徴的です。
販売価格
平均的な販売価格は3,000~5,000円前後が販売価格の相場になっています。
一番代表的な種類なので比較的安価帯になります。
寿命
概ね10~15年くらいと言われています。
飼育環境により若干異なりますが、大まかな目安として捉えて下さい。
ヒョウモントカゲモドキの種類② マックスノー
特徴
白っぽい体色をベースに黒い斑模様が特徴的です。
若干黄色が残っていますが、さらに白みを増した種類で「スーパーマックスノー」と言う種類も存在します。
販売価格
10,000~15,000円台で販売されている事が多いです。
寿命
こちらも概ね10~15年が平均寿命と言われています。
ヒョウモントカゲモドキの種類③ アルビノ
特徴
アルビノとは黒色色素欠乏個体で目が赤いのが特徴的です。
アルビノは主に3系統に分かれ、トレンパーアルビノ・ベルアルビノ・レインウォーターアルビノで一般的に流通量が多いのはトレンパーアルビノになります。
販売価格
種類により若干価格差がありますが、総じて見た場合の平均的な価格は5,000~20,000円台が相場になります。
寿命
他の種類と同様、10~15年程度が平均的な寿命になります。
ヒョウモントカゲモドキの種類④ ハイポタンジェリン
特徴
黒い斑紋が少ない個体でオレンジっぽい体色になります。
黒い斑紋が残っている箇所は個体により若干異なりますが非常に綺麗な色合いです。
販売価格
概ね10,000円前後になりますが、より黒色の少ないスーパーハイポタンジェリンになるともう少し高くなります。
寿命
他の種類と同様、10~15年程度が平均的な寿命です。
ヒョウモントカゲモドキの種類⑤ ブレイジングブリザード
特徴
何と言っても最大の特徴は色の白さですね。
名前の「ヒョウモン」が無い個体でブリザードのアルビノ個体になります。
販売価格
平均的な販売価格は10,000~20,000円前後になります。
寿命
こちらも概ね10~15年程度が寿命になります。
寿命に関して補足ですが種類による寿命の違いは特に無い模様です。従いまして同じような記載になっていますがご了承下さい。
他、価格はあくまで目安です。販売店等により異なってきますので参考程度に見て下さいね。
ヒョウモントカゲモドキの飼育方法や必要なものは?
ヒョウモントカゲモドキの飼育するケージは、できれば爬虫類専用のものを用意した方が良いです。
ある程度の高さがあれば、ガラス製や、アクリル製のものを使用することも可能ですが、専用ケージの方がメンテナンスや観察をしやすい利点があります。
飼育ケージの大きさの目安は体長の2倍くらいの大きさのものが好ましいです。狭すぎても大きすぎてもよくありませんので、ちょうど良いサイズを使用してください。
ただし幼体はとても小さいので、それに合わせたしっかりしたもの購入しても、すぐに使用しなくなってしまうので、その場合はガラス製かアクリル製のケージを使用すると良いでしょう。
おすすめ飼育ケージ例♪
水を入れた容器を飼育ケージに入れてあげて、飲み水を確保してあげましょう。
ヒョウモントカゲモドキが上に乗ってしまうこともあるので、重い素材のどっしりした容器のものが良いですね。形は、なるべく広く浅い方が飲みやすいです。
飼育ケージの床面に敷く素材は、掃除の際には簡単に捨てられるので、掃除の手間を考えるなら新聞紙などを敷くのも良いです。
また、見栄えをよくするならば、パームマットやウッドチップもオススメです。
これらの素材は掘ったりすることもでき、シェルターとして機能させることも可能です。たたし、誤食や、体を傷つける可能性もあるので使用の際は注意してください。
飼育ケージ内には必ずヒョウモントカゲモドキが身を隠せるシェルター設置してあげて下さい。
そもそも野生のヒョウモントカゲモドキは昼間は物陰に潜んでいることが多く、その習性が残っているため隠れられる場所を探してしまいます。また、隠れることで安心したり、ストレスを感じずに済むので、設置した方が望ましいです。
ケージの温度調整はどのように行う?
爬虫類は自分で体温を調節できないので、飼育ケージ内にはパネルヒーターなどで温かい部分と、そうではない場所を作ってあげてください。
全体を暖めないのは、熱すぎた時に体を冷やす場所として逃げることができます。大体ケージ内の半分程度を温めておけば良いでしょう。
湿度の理想は40~60%です。日本国内で飼育するのであれば、そんなに湿度は気にしなくても大丈夫ですが、冬場は乾燥しがちなので注意してあげて下さい。
念のため、湿度計は設置しておいた方が良いでしょう。
ヒョウモントカゲモドキの餌は具体的にどんなもの?
ヒョウモントカゲモドキは主にコオロギ、ミルワームを与えて、ピンクマウスを食べるようなら、それも与えても良いでしょう。
飼い始めは環境に慣れていないため、餌を食べてくれないこともあるようです。そういった場合には、餌を飼育ケージに入れておいて食べるのを待ちましょう。
環境になれてくればピンセットでつまんだ状態から、パクッと食べるようになりますので、焦らず様子を見て下さい。
また、食べる量が少ないようであれば、爬虫類用の栄養補助食品を使用するのも効果的です。
ヒョウモントカゲモドキに餌をあげる頻度や与え方は?
餌を与える頻度は幼体と成体とでは異なりますので注意してください。
幼体のヒョウモントカゲモドキの場合は、1日1回餌を与えて下さい。
そして、成体のヒョウモントカゲモドキは週に2~3回ほどで十分です。
逆に毎日あげてしまうと栄養の摂り過ぎになってしまうので注意してください。
与える量ですがコオロギの場合は、食べるだけ食べさせてあげても大丈夫です。大きさに合わせて量の違いはありますが、お腹いっぱい食べさせてあげてくださいね。
ピンクマウスはとても栄養価が高いので、決まった量を与えて下さい。
ピンクマウスを美味しそうに食べるよ♪
目安としてはヒョウモントカゲモドキの顔の半分くらいが適量となります。与えるときは、お湯で解凍してから食べさせてあげましょう。
また、ピンクマウスの食いつきはとても良いのですが、そればかり与えていると昆虫食を全く食べなくなりますので、与えるのは月1回くらいが良いでしょう。
ヒョウモントカゲモドキをはじめとする爬虫類は「くる病」という病気にかかりやすいです。予防としては。餌にカルシウムパウダーをかけてから食べさせるのが有効です。
たくさんかければ、よりかかりにくいという訳ではありませんので、適量を振りかけて下さい。大量にかけると、食感が悪くなるようで餌を吐き出してしまいます。
餌を与える際の注意点は?
ピンクマウスの他に、実はミルワームも与えすぎに注意が必要な餌です。
といってもピンクマウスのように、月1回という頻度ではありませんが、割合としてコオロギを多めに与えてあげれば良いでしょう。
くれぐれもミルワームのみで飼育するのは避けて下さい。コオロギが主食で、ミルワームがデザートという感じですね。
ケージ内で菌が繁殖する可能性もあるので、清潔にするためにも食べ残しは片付けるようにしてください。
そして、健康である成体のヒョウモントカゲモドキはしっぽに栄養を溜めることができるので、1~2週間もの間食事を摂らなくても良いそうです。
これなら旅行にも行けそうですが、正直な所飼育をしているとどんなに大丈夫でも心配で日帰りがやっとという方も多いでしょう。これがペットの魅力でもあり難点でもあります。
ヒョウモントカゲモドキが脱皮する間隔と気をつける点は?
ヒョウモントカゲモドキの脱皮の頻度は、数か月に1度ほどです。脱皮をする兆候としては、体の方面が白っぽくなってきたら、脱皮は近いと思われます。
また、脱皮後、皮が全て取れておらず、体の表面に残った状態でいると、その部分が壊死してしまうこともあります。
その際は、ぬるま湯につけて優しくこすると取れますので、脱皮後は体をよく見てあげてください。
ヒョウモントカゲモドキの平均的な寿命や販売価格は?
上記の種類でも紹介しましたが、ヒョウモントカゲモドキの値段は3000~20000円くらいで購入が可能です。
割と買いやすい値段の種類もいれば、2万円程の種類もいて幅がありますね!!
寿命に関しても上記しましたが10年くらい生きますので、よく考えてから購入してください。
一般的に流通しているヒョウモントカゲモドキは、ほぼ国内で繁殖された個体です。中には有名なブリーダーさんがいて、その方が販売している個体は高値で取引されていることが多いようです。
ヒョウモントカゲモドキを飼育する際の注意点は?
ヒョウモントカゲモドキのお世話の一環として、掌に乗せてるなどのスキンシップをできれば毎日してあげて下さい。
毎日見てあげることで、異変があった場合にすぐに気づくことができます。基本的に、体長が悪くても様子が変わらないことが多いので、飼育ケージの中だけでは気づけなかったりします。
また、具合いが悪くなってからでは、診察してもらえる動物病院を探すのは大変ですので、先に探しておいた方が良いでしょう。
ヒョウモントカゲモドキを繁殖させたい!
さて、見た目が可愛らしく、とても懐いてくれるヒョウモントカゲモドキは、飼育していれば愛情があふれて「繁殖したい!」となることもあるでしょう。
実際の繁殖についての方法や注意点をまとめてみたので、繁殖を考えている方は参考にしてみてください。
ヒョウモントカゲモドキは、健康なオスとメスがいれば自然と繁殖行為をしますので、繁殖自体は非常に難易度は低いです。
そのため、爬虫類の入門種とも呼ばれるヒョウモントカゲモドキは、繁殖においても入門種の位置づけとなっています。
ただし、繁殖させた個体をどのようにするのかを先に考えなくてはなりません。
そのまま自宅で飼育するのでしたら問題ありませんが、販売を考えているのでしたら動物愛護法により業者登録が必要です。
無償で知人などに数匹譲るのであれば問題ないのですが、不特定多数の人に譲る場合は、業者登録が無い場合は違法行為になってしまいますので、注意してください。
ヒョウモントカゲモドキのオスとメスの見分け方は?
繁殖させるには、まずヒョウモントカゲモドキのオスとメスがいなければはじまりません。
ショップで購入した個体なら、オスやメスが分かっている場合も多いので、大丈夫だと思いますが、譲ってもらったので分からないという方もいるでしょう。
しっぽの付け根を見て、二か所ふくらみがあるものはオスで、何もない平らなものはメスです。
ちなみに、この判別法は成体しか分からないので、幼体のヒョウモントカゲモドキの性別の判断は成長するまで待つしかないでしょう。
多頭飼いで気をつけることは?
基本的に多頭飼いは避けてほしいのですが、オスを1匹にすれば可能です。
ヒョウモントカゲモドキはハーレムを形成する習性があり、メスの場合は複数いても大丈夫な場合があります。
オス同士はケンカになる確率が非常に高いため、同じ飼育ケージに入れるのは避けましょう。
繁殖方法と必要な物は?
クーリングと呼ばれる発情を促す方法があるのですが、成熟している個体でしたら、何もしなくても繁殖に成功と言われています。
なので、この方法は、あまりにも交尾をしない場合などに行うと良いでしょう。
ちなみにクーリングとは、環境温度を下げ低温でヒョウモントカゲモドキ冬眠をさせます。
その後温度を上昇させると発情しやすくなるといわれています。
絶食させて、最後に食べた餌のフンを確認できたら飼育内の温度を1週間かけてゆっくりと5℃下げていきます。
18~20℃まで下げたら1~2ヶ月ほどこの状態を維持します。そして、また1週間で5℃のペースでゆっくりと温度を上げて、25~30℃に戻してあげるのです。
その間は冬眠状態ではありますが、必ず水を与えてあげて切らさないように注意しましょう。
交尾後、数日経った後は、オスとメスは再びそれぞれの飼育ケージで飼育をしてください。
そのままにしておくと、オスの発情がまだ収まっていないため、何度も交尾をしてしまい、メスに負担が掛かってしまいます。
メスにはしっかりと栄養の高いものを食べさせてあげて、産卵用の寝床を用意してあげましょう。
体がすっぽり入るサイズのものであればタッパーなどを利用しても問題ありません。
寝床の中には湿らせたヤシガラとバーミキュライトや黒土を5cmほど敷いてあげれば完成です。
ちなみに産卵床のタッパーは上に蓋が付いているタイプで横穴を開けて出入りできるシェルターのような形にしてあげると良いでしょう。
クーリングについて動画で紹介♪
繁殖する際に気をつけることは?
必ず健康体のヒョウモントカゲモドキで行ってください。栄養状態が悪いと、そもそも交尾を行わなかったり、体力を著しく消耗してしまいます。
また若すぎる個体もトラブルになりやすいので、成熟した個体で繁殖は行いましょう。
大きさの目安としては、オスは50g、メスは45gでしたら繁殖は可能でしょう。それより小さい場合は、もう少し成長させてから、チャレンジしてくださいね。
生後1年以上経過している個体であれば、大抵は繁殖可能となっているでしょう。
ヒョウモントカゲモドキの繁殖の様子
まとめ
かなりの種類がいるヒョウモントカゲモドキですが自分の好みのヒョウモントカゲモドキを探すのも1つの楽しみかも知れないですね。
ここで書いたのはほんの一部に過ぎません、まだまだたくさんの種類がいますし、これからも増えていく可能性も大いにあります。
冒頭で触れた様に、飼育が容易、価格が安価、種類が豊富、なので人気があるのも頷けますね。
そして、比較的飼育も簡単で、安い、しかも懐いてくれて可愛い、とあれば、確かに人気があるのもうなずけます。ですが、やはり爬虫類ですので、餌は昆虫を与えることとなります。
女性の中では、虫が苦手な方も多いので、この問題を解決できれば飼育はしやすいですのでオススメです。
ですが、くれぐれも10年飼育することを見越して、ちゃんと飼えるか考えてから、購入してくださいね。
繁殖についても意外と簡単ではありますが、せっかく生まれてきた命です。粗末にするようなことのなきよう、譲渡するのか、自宅で飼育をするのか先に考えてから繁殖をしてください。
増えすぎて困っている、なんてことにならないように注意してくださいね。
以上、ヒョウモントカゲの飼育についてのまとめでした。
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