カリフォルニア州カラベラスにあるエンジェルスキャンプという町をご存知でしょうか?
この町のいたるところにカエルの看板やオブジェがあり、カリフォルニアで最も古く100年以上続く‘Jumping Frog大会’が毎年開催されています。
この大会は「トムソーヤの冒険」で知られているマーク・トゥエインのデビュー作「とび蛙」の舞台となったことに由来します。
カエルを川や池から連れてきて三段跳びの距離を競います。美しい風景や自然を残しながら、人とカエルとの共生を大切にしている町の人々の心豊かな生活がうかがえます。一度訪れてみたい町です。
カエルは昔から愛嬌のある姿で世界中で描かれていますね。
中国では三本足のカエルのオブジェを店舗などの入り口に置くと財をかき集めてくれる縁起の良いものとされています。もちろん日本でも旅に出て無事に帰る…出て言ったお金が戻ってくる…病状が良くなる…などと‘かえる’の言葉から幸運を呼んでくるものの一つとされていますね。
カエルには私たちをひきつける何かがあるのかもしれません。
今回はカエルは何を食べる?おすすめの餌について解説をしたいと思います。
目次
カエルはどんな生き物?
約7500種ある両生類の系統のうちカエル類(無尾目)はおよそ6500種余りもあり、最も繁栄していると言われています。日本には亜種を含む43種類が分布しています。またそのうちの半分は日本でしか見られません。
体の特徴は、歯が小さいので、餌をかみ切ったり、咀嚼はできません。
頭の上に突出している目はとても発達していて、目の下のふちに透明な膜があり、潜水時に目を覆います。尾はありません。
カエルはオスしか鳴かないのを知っていますか?
オスののどの下には鳴嚢(めいのう)があり、鳴嚢(めいのう)を振動させて、存在をアピールするために鳴き声を出します。
カエルの合唱もオスだけだったのですね。
前肢は、後ろ肢より短く、陸で体制を維持するため、指は4本(例外として鹿児島県の奄美大島などに生息するオットンガエルは前肢が5本で天然記念物とされています)で水掻きはありません。後肢の指は5本で指の間に水かきが付いていて、跳躍したり水中での遊泳のために発達しています。
体表の皮膚は鱗や体毛はなく、皮膚の表面は分泌物を出します。多くの種は多少とも有毒な物質を分泌し、特にドクガエル・ヒキガエルの分泌物は高い毒性をもっています。
生息場所は水中・水辺・地上・地中・樹上など様々です。
地中に潜るものは後ろ足で土を掘るので、かかと付近にシャベルのような突起があります。
樹上や渓流に生息するカエルは前後肢ともに指端に吸盤があります。
直接水を飲むことはなく、湿った土や葉の水分を腹面の皮膚から取り入れます。
砂漠などの乾燥地に適応したカエルは、水分消失を防ぐために体の周囲に薄い膜を形成してその中で休眠し、乾季には地中に潜み、雨季に出てきて繁殖します。
変温動物のため、周囲の温度に影響を受けやすいく、低温になると代謝が悪くなり、餌も減少するので、温帯や亜寒帯のカエルは冬になると冬眠します。
カエルは日中は石の下や草むらに隠れ、夕方から夜間に行動をします。
体色は蛇や肉食性の哺乳類、鳥類などに捕食されることから身を守るために保護色をしています。一部有毒の分泌を出す種類のカエルは色も鮮やかで、日中行動します。
カエルを飼う際のおすすめの餌は?
自然界のカエルは肉食なので、小型のカエルは昆虫や・ミミズを長い舌の先端に付けるようにして捕食します。
大型のカエルはカニ・巻貝・小鳥・ネズミ・ヘビなどを食べることもあります。
基本的に生きた動くものを自分で捕食します。
餌① コオロギやバッタなどの昆虫
自分で採集してくるかペットショップで購入できます。
餌② ミルワーム・ミミズ・イトミミズ
ペットショップ又は釣具店で購入できます。
餌③ 食用の生肉
小さく食べやすい大きさに切って、糸に括り付けて、カエルの前で動かすと反応して食べます。
カエルが餌を食べないときに考えられる原因は?
餌を与えても全然食べない・・・そんなときは心配になりますよね。
動物病院はあるけどカエルの病院は?なかなか聞きません。カエルが餌を食べなくなった時考えられる原因が幾つかありますので参考にしてみてください。
1つ目は、動かない餌を与えている!ということです。上記したように、カエルは生きている餌しか食べません。なかなか生きている虫を捕まえてあげる、ということは難しいかもしれませんのでペットショップで飼うのが無難かと思います。
2つ目に、餌がでかすぎる!ということも考えられます。カエルのサイズにもよりますが、あまりにもサイズに合わないものは口に入りません。そういったところも注意してみてあげるとよいかと思います。
3つ目に、ストレス。温度は大丈夫ですか?あまりに室温が低いとカエルの動きは低下します。下手すると死んでしまうこともあるので、温度、湿度は十分気をつけてみましょう。
ご存知かとは思いますがカエルは冬になると冬眠します。ぐっすり寝ます。笑
カエルは土の中で冬眠しますので、ケージ内の土が固いと潜ることが叶わなくなってしまいます。湿らせた落ち葉を敷いて、十分に柔らかくしてくださいね。また、ケージを置く場所は氷点下にならないところで、薄暗いところに置きましょう。いくら土の中にいるからといって、外が氷点下だと・・・流石に厳しいかと思います^^;
カエルを飼う際に気をつけることは?
深めの水槽を用意し、必ずふたをします。
湿らせた土を敷いて、草を植えたり身を隠せるような鉢や石を入れましょう。
アマガエルなど陸上に長くいるカエルは、水槽に水を張るのではなく、浅い容器に入れた水を水槽内に置くと水替えも簡単です。
トノサマガエルのような水の中で多く過ごすカエルは、土で斜面をつくって池と陸を作ります。
大きいカエルと小さいカエルを混ぜると共喰いするので、同じくらいの大きさのカエル(できれば同種)がいいでしょう。
水は飲まないので、皮膚が湿っているように時々霧吹きをしましょう。
カエルは人間より体温が低い為、触れるときは十分に手を冷やし、長時間触ったり手に載せたりしないでください。
15年以上生きられるカエルもいるので、種類ごとの知識を蓄えて、責任をもって育てましょう。
アマガエルの飼い方を動画で解説↓
まとめ
カエルは生態系を支える重要な役割をしています。
カエルが減少すると、コオロギやバッタなどの昆虫が増え、農作物に被害を及ぼします。
インドでは食用として輸出するカエルを取りすぎたため、蚊の異常発生により、マラリアが増えたこともありました。
自然界の食物連鎖を考え、カエルが絶滅しないように見守り、人間にとってもカエルにとっても住みやすい自然を保護していきたいものです。
以上、カエルは何を食べる?おすすめの餌の解説でした。
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