カブトムシやクワガタ虫は、子供たちだけでなく大人たちの間でもファンが多く、中でもミヤマクワガタは人気の高い種類になります。

この夏、夏休みを利用して昆虫採取をする家族連れも多いのではないでしょうか!

また、ミヤマクワガタの頑丈な顎や鹿の角を思わせるようなワイルド感タップリの突起は魅力があり、闘争したときの強さなどからどうしても手に入れたいと願う人も多く、上手く飼育すると大きく育てる事も可能である為、自分で飼育したいと考えている人も多いようです。

今回は、そんなミヤマクワガタについて解説したいと思います。

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目次

ミヤマクワガタはどんな生き物?

ノコギリクワガタと並んでミヤマクワガタも知名度はありますが、同じクワガタでも何が違うのか、気になりますよね。

ミヤマクワガタは北海道から九州までほぼ日本全国に分布していますが、冷涼湿潤を好む為、標高300m~500mの山の雑木林や山間部に生息している事が多く、またミヤマクワガタのミヤマを漢字で表すと「深山」となる事からも生息地を由来する名前である事が分かります。

逆にノコギリクワガタの場合は温暖湿潤を好む為、平地でも見かける事が多いとされています。

また、ミヤマクワガタの大きさはオスの場合、22,9mmから最長で78,6mmあり、オオクワガタと差し手変わらない大きさである事が記録として残っています。

特に最大の特徴としては、オスは頭部に冠状の突起(頭部)と耳状突起を持ち鹿の角を思わせるような独特な突起が付いている事が特徴的で、このいかにも強そうな迫力のある外観も魅力のひとつになっています。

また、ミヤマクワガタの顎の形は同じ種類でも地域によって違いがあると言う事をご存じですか?

それを種類別にすると以下のようになります。

・エゾ型

第一内歯は痕跡的で第三内歯が長く、先端の二又はもっと大きいです。

・ヤマ型(基本型)

第一内歯と第三内歯はほぼ同じ長さで、先端の二又ははっきりしています。

・サト型(富士型)

第一内歯が最も長く、先端の二又ははっきりしない

このようにそれぞれの型は大あごの第一内歯と第三内歯の長さと大型個体では先端の二又の大きさで見分ける事が出来ますが、この3種類の型に影響を与えるのは標高の高さではなく、温度だと言われています!

繁殖飼育がされるようになってからはどの型も日本全国でみられるようになり地域性は薄いようですが育った環境で武器も変わるのですから、野生である以上は強い自然環境下で生まれたいものですね。

更に、ミヤマクワガタの体表には細かい毛が生えており金色から褐色を帯びた色に見え、その毛は雨や霧などに濡れると黒くなり木の幹などと擬態した保護色の役割をします。また、熱の吸収率を調整するのにも役立っているとされています。

そんなミヤマクワガタも活動する期間は真夏でありノコギリクワガタと同様にオスもメスも良く飛びます。

クワガタなどの大型種やカブトムシなどは夜行性ですが、ミヤマクワガタは生息地や環境によっては昼間も活動することが多く、飛翔性が高い事から灯火やトラップに飛来することもあり採取することは意外と簡単なようです。

長々となりましたが、これでミヤマクワガタの生体についてほぼご理解いただけたかと思います。

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ミヤマクワガタのメスの見分け方は?

ミヤマクワガタ メスの見分け方



オスの場合はこのように外見で判断できますが、メスの場合はどの種類も同じように見える為、一見では見分けがつかない物です。
しかし、よくみるとその特徴的な部分で見分けがつく為、注意してみてみましょう。

特にミヤマクワガタのメスは、背側から見ると艶のある黒色で一見すると他のクワガタのメスとよく似ていますが、腹側を見るとオスと同じような微毛があり長楕円の黄色紋を持っている事が特徴的です。

また、体長は25mm~40mmあり、体型はスマートでもオス同様に他のクワガタよりも顎が太くて大きくニッパーのような顎で樹の幹を剥がし樹液を食べます。


ミヤマクワガタのメスについて動画で解説↓



そして、オスはその樹液とメスに集まりメスと樹液を守るためにオス同士の凄まじい闘争劇がはじまるわけです!

ミヤマクワガタの飼育方法は?

ミヤマクワガタを飼育する場合は、野外採取した物と飼育下の物とでは飼育方法は違います。
折角、希少価値のあるミヤマを採取した以上、やはり飼育したいと思うのがファンの心ですよね。

野外採取した場合の飼育方法は、樹液を自分で食べている段階で既にメスは成熟している事が考えられるため、メスを産卵セットに入れて飼育します。

また、飼育下の成虫を購入した場合は、交尾が必要になることから成熟している事を確認することが大切です。

準備するものとしては以下のような物を用意します。

・必要な物

飼育ケースSとLサイズ、黒土マット或いは完熟マット、登り木、昆虫ゼリー、新聞紙、
ハスク・チップ、温度計など

・温度や湿度

温度は飼育するうえで一番大切であり、16度~20度を常にキープしておくことが重要であり、時々霧吹きなどで湿度を保つようにします。

・飼育の際の注意点

飼育下のメスが成熟していないと産卵できない為、オスもメスの成熟度を確認することが大切であり、飼育セットと産卵セットは分けておくことが大切です。

具体的には、食後(昆虫ゼリーなどの餌)約3か月経過している場合は成熟しているとみなします。
また、温度を16度~20度にキープしておきます。

方法としては以下のようになります。

・飼育セット

1飼育用のケースSサイズにハスクチップを薄く敷く。
2餌を置く
3ハスクチップを足す(多くいれるとメスが隠れてしまう)

これで約1週間~10日ほどたったら交尾完了したとみてメスを産卵セットに移します。

・産卵セット

1飼育ケースLサイズの7分目まで黒土(又は完熟マット)を入れる。
2マットを手で押して固める。
3その上から2~3cm同じように黒土マットを入れる(押えない)
4とまり木と昆虫ゼリーを入れる
5新聞紙を間にはさみユタをする。

温度に注意!

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ミヤマクワガタを捕まえる事は簡単?


ミヤマクワガタは他のクワガタと違い昼に活動するので見つけやすく、早朝から昼前に雑木林などのクヌギの木などを探せば木の枝や木の表面、又は木の葉の陰などに隠れている為、簡単に捕まえる事が出来ます。

まとめ

クワガタの中でもミヤマクワガタはそのワイルドな風貌と力強さなどから人気があり、飼育する人も多く、また、日本全国に分布し馴染みがある昆虫と言う事から、生息地の環境調査などから指標昆虫として選ばれています。

近年では温暖化などの影響もありミヤマクワガタの数も少なくなってきており出来れば自然形態を壊さず、自然のままで残していければと願っています。

以上、ミヤマクワガタのメスの見分け方や飼育方法についての解説でした。

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