ヒメイカはとても小さなイカで、その小ささはイカの中で最少と言われています。
小さくてかわいいヒメイカを飼育してみたい方もいると思われますが、イカなどの軟体動物は飼育が非常に難しいとされています。
それでもチャレンジしたい!という強い意志をお持ちの方のために、飼育方法をご紹介いたしますので、参考にしてみて下さい。
目次
ヒメイカとは?
イカの中で最も小さいとされているヒメイカの大きさは2cmほどで、一円玉くらいです。
イカの捕食は、一般的に触腕という2本の長い腕を使って、餌となる獲物を捕らえます。こういった行動は同じですが、ヒメイカはその後、口を伸ばして甲殻類の隙間に差し込み中を食べるので、捕食シーンがすごく衝撃的ですね。
ヒメイカの種類は世界に7種ほどおり、インド洋を中心とした温暖な海域に多く生息しています。その他には、朝鮮半島や中国沿岸、また日本でも三陸より南の海で確認することができます。
また、ヒメイカは背中にある粘着細胞から粘着物質を出し、海草や定置網のロープなどに忍者のようにくっつくことができます。彼らを観察するとほとんどの時間、何かにくっついて休んでいます。
捉えた獲物に麻痺性の毒を注入して麻痺させてから食べているようです。
ヒメイカの飼育方法や必要なものは?
ヒメイカは小さいですが、水質のことを考えると水槽は大き目のものを選ぶと良いでしょう。ろ過装置も他にも、ろ過の作用がある底砂や、ライブロックを設置してろ過を促すなどして、とにかく水質を悪化させないようにすることが大切です。
もちろんイカですので墨を吐くこともありますので、その際は水替えをしてあげてください。
水槽にはタカノハヅタなどの海藻を入れて、ヒメイカの隠れ家を作るのも必要です。野生下ではアマモの周りを好むようですが、水槽ではアマモは飼育が非常に難しいため、別の海藻で代用しましょう。
水温は20~28℃が適温となり、28℃を超えないように水槽にはクーラーを設置して調整をし、夏場は特に注意しましょう。
水槽内にアンモニアや亜硝酸塩を分解するバクテリアがいると、ヒメイカが長生きする傾向があるようです。こういったバクテリアの繁殖は4ヶ月くらいかかるのですが、海水を汲んでくることができれば、すぐに使用できるのでとても有効ですよ。
水替えは週に1回ほど行い、水質が一気に変化しないように少しづつ水を加えるようにしてください。急激な変化はショックを与え、死んでしまう可能性が非常に高いので気を付けて下さい。
ヒメイカの具体的な餌は?
ヒメイカは生餌しか食べないため、ヨコエビやスジエビ、小魚などの生きているものを調達して与えてあげて下さい。
餌は生きているので管理をしなくてはいけませんし、比較的値段が高いこともあり、餌の調達は苦労してしまうことになりそうです。
ヒメイカの平均的な寿命や販売価格は?
ヒメイカの寿命は3ヶ月と言われていますので、とても短いです。購入してすぐに寿命となり死んでしまうことも十分あり得ますので、理解したうえで飼育してください。
ヒメイカの価格は1匹600円ですが寿命を考えると割と高価です。成体に興味があり飼育をするのであれば楽しめるかもしれませんが、ただ観賞用としての飼育でしたら、この価格はもったいなく感じてしまいますね。
ヒメイカを飼育する際の注意点は?
ろ過装置の設置の際は、水を吸い込む部分からヒメイカが吸い込まれてしまうこともあります。
そういったことを防ぐためにも、スポンジなどを取り付けてあげると良いでしょう。
ヒメイカは非常に小さいので、器具の隙間に入り込んでしまうこともあるので気を付けて観察してみて下さいね。
ヒメイカ飼育の様子
まとめ
ヒメイカの飼育は水質が非常に重要で、この調整、維持は海水水槽に慣れている方でも難しいようなので、初心者の人は難しいので死んでしまうリスクが高いです。
観賞用としては難点が多いですが、小さい体で一生懸命泳ぐ姿は非常に愛らしいので、チャレンジする方は是非頑張ってください。