岩場の多い磯に行くと、見かけることの多いイソギンチャクはアクアリウムのアイテムとしても人気で、カクレクマノミを飼育している方などは一緒に飼育しているという方も多いです。
種類も多く華やかなイソギンチャクには、それぞれどのような特徴があるのか、一般的に販売されているものを中心にまとめました。
イソギンチャクと聞いて、どういう生き物か説明するのはなかなか難しいものです。
頭の中にイメージは浮かびますよね。
でも、ざっくり説明もままならない存在だと思う方も少なくないと思います。
ここで少しでも疑問解消になることを願って……まとめていきたいと思います。
目次
イソギンチャクは何種類ほどいるの!?
イソギンチャクは岩場や砂地などに生えるように存在しています。
ずっとその場にいるように思われるかもしれませんが、吸盤を使いゆっくりと移動することもできるのです。
イソギンチャクは獲物を確保するための毒を持っています。しかしその多くは人に害を与えるものではないとされています。
イソギンチャクは岩などに定着し、主に円筒状のものが多い海洋生物です。
このイソギンチャクはという和名は、触手を縮めたり開いたりする姿や、口盤を閉じている様子から巾着を連想させるので、この名前が付けられました。漢字表記では「磯巾着」と書きます。
魚などを捕まえるために刺胞毒を持っているイソギンチャクはですが、この毒は人間が触れても特に影響もないくらいの弱いものです。
そして、この毒を利用している生き物がカクレクマノミです。大抵の魚は、イソギンチャクの毒を恐れて近寄ってこないので、カクレクマノミは危険を察知するとイソギンチャクの中へ避難するのです。
ただ姿をくらましているわけではなく、自分を守る盾としても利用しているのですね。
カクレクマノミが毒を受けないのは、他の魚よりも体が高いマグネシウム濃度で覆われていることが理由だといわれています。
イソギンチャクは魚と認識して毒を出すのではなく、マグネシウム濃度が海水よりも低いと発射するので、カクレクマノミは毒を受けることが無いのです。
また、このイソギンチャクの毒は餌となる小動物を捕食するためとされていますが、実際は捕食することは少なく、小さなプランクトン性の甲殻類などを主に食べているとされています。
ほかにもサンゴなどほかの種類との共存もできる生き物です。
そんなイソギンチャク、実際ざれくらいの種類がいるのか、ご存知でしょうか。
ざっくりと分けますと、食用から観賞用まで様々存在します。
数にして、世界中のを合わせると約800~1000種類と言われているようです。
そのうち、日本で確認されているのは約50種類、しかし未確認の種類も存在しているようで、それらも合わせると150種類以上存在するのではと言われているようです。
イソギンチャクの種類① サンゴイソギンチャク
特徴
サンゴイソギンチャクは岩場の窪みなど、複雑に入り組んだ場所を好みます。
飼育の際はその特性を活かしてあげることで、長くお付き合いしていけることでしょう。
価格・入手方法
1500円~・ネット通販やアクア系のお店で可能
イソギンチャクの種類② ウメボシイソギンチャク
特徴
日本海に生息しているイソギンチャクです。
名前の由来は梅干しににていたからという説がありますが、色合いは様々あるようで、赤色だけということではないようです。
価格・入手方法
1000円~・ネット通販で可能
参考:ウメボシイソギンチャクの飼育方法・生息地・販売価格について解説
イソギンチャクの種類③ シライトイソギンチャク
特徴
1年中見ることができる大型のイソギンチャクです。
白いシライトイソギンチャクは掃除道具のモップやしらたきのように見えますよね。
水中でゆらゆらと揺れる姿は見ていて飽きず、綺麗です。
価格・入手方法
1900円~大きさによって価格の変動有・ネット通販で可能
イソギンチャクの種類④ キッカイソギンチャク
特徴
直系25センチほどまで成長する大型イソギンチャクです。
また砂地に生息することや縞模様があるのが特徴といえます。
価格・入手方法
6000円~色など個体差の違いで価格の変動有・ネット通販で可能
イソギンチャクの種類⑤ タマイタダキイソギンチャク
特徴
飼育のしやすさから人気のあるイソギンチャクのようです。
カラーバリエーションがあり、人気カラーはなかなか手に入れ難い傾向があるようです。
タマイタダキイソギンチャクは落ち着ける場所をもとめ、よく徘徊するイソギンチャクです。
またイソギンチャクの中では成長が早い方であるのも特徴といえます。
価格・入手方法
2800円~・ネット通販などで可能
イソギンチャクの種類⑥ センジュイソギンチャク
特徴
短い触手が高密度で密集しているセンジュイソギンチャクはカクレクマノミと非常に相性の良いイソギンチャクです。色は褐色や緑褐色ものものがいます。
販売しているものは大きいサイズが多く、また、他のイソギンチャクと比べて高価という理由もあり入手しずらい難点もありますが、その分インパクトもあり水槽を華やかにしてくれます。
主にインド洋や、太平洋の西部のサンゴ礁域などに生息しており、日本では沖縄より南の海に広くその姿がみられます。
価格・入手方法
4000円~8000円・ネット通販などで可能
イソギンチャクの種類⑦ イボハタゴイソギンチャク
特徴
イボハタゴイソギンチャクは触手がとても短く全体的につぶつぶした見た目で、触手がヒラヒラしないので岩のようにも見えますが、れっきとしたイソギンチャクです。
その触手は粘着質で触るとくっつき、無理に剥がすと千切れてしまうので注意が必要です。
体の色は褐色をしているものが多いですが、その他にも紫や緑色、白色などの個体もいるので、カラーバリエーションは多いイソギンチャクです。
インド洋や太平洋などに広く分布しており、日本でも沖縄などで見ることができます。
価格・入手方法
平均約5,000円・ネット通販などで可能
イソギンチャクの種類⑧ ミドリイソギンチャク
特徴
別名はモエギイソギンチャクです。
体の色の緑色と、そこから出る触手の淡いピンク色のコントラストがとても美しく、この触手は触ると、ピンク色の糸のようになり、先端がくるんと巻かれたようになる姿が面白いです。
1つの個体の大きさは約5cmで、漁港の岩や岸壁などに張り付いて生息しています。
ショップでの販売はあまりされていませんが、日本の固有種のイソギンチャクで各地の漁港の岩や岸壁などによく張り付いているので、採集することが可能です。
価格・入手方法
平均約1,200円・ネット通販などで可能
まとめ
イソギンチャク、世界中で800種以上いるとは驚きです。また、動かない生き物だと思っていましたが。種類によっては頻繁に徘徊するというのにも驚きでした。
イソギンチャクの種類により大きさもあるため、飼育の際には最大成長を把握して揃えなくてはいけなかったり、ほかの生き物との共存なども下調べをしなくてはいけないことがわかりましたね。
どの生き物にも言えることですが、人気種や希少カラーなどは入手困難であったり、高値がついたりします。
はじめての飼育はあまりえり好みせず、飼育のし易さを重視した方がよいように感じました。
これだけの種類がいるイソギンチャク、一度ハマるとコレクションしたくなりますね!
様々なイソギンチャクの飼い方
生き物を飼育するのは大変ですが、お迎えできる環境がありましたら、是非イソギンチャクも選択のひとつに入れていただければと思います。
そして末永く共にいられるよう、愛情を注いであげてください。
以上、イソギンチャクの種類についてでした。
関連記事:イソギンチャクの飼育方法・販売価格・餌について解説