イソギンチャクと聞いて何を思い浮かべますか?
映画「ファインディング・ニモ」で一躍有名になったカクレクマノミと共生したりしている点ですかね?
水中の中でゆらゆらしているイメージですが動いたりするのでしょうか?
今回はそんな「イソギンチャク」に関してご紹介していきましょう!
目次
どんな生き物?
まずイソギンチャクって何?って言う所からスタートしましょう。
イソギンチャクは「刺胞動物門花中綱六放サンゴ亜綱イソギンチャク目」と言うグループに属している生物の総称になります。
従いまして、世界中で見ると約800種以上存在していると言われます。
殆どの種は岩の上に引っ付き生活をしています。
ここで先程挙げた疑問点なんですが、イソギンチャクは岩に引っ付いたままジッと動かず一生を過ごすのでしょうか?
動かない様に見えたり思ったりするかも知れないのですが、意外にも動いているんですね。
正面から見て下部分に「足盤」と呼ばれる部分があるのですが、この部分を使って岩に吸着しているのですが、動く時もこの「足盤」を使って動いているのです。
とは言え、海中を泳ぎ回っている魚の様にスイスイ動いている訳では無く、ジワジワっと時間を掛けて数㎝程動いています。人間で言う所のほふく前進みたいなイメージですかね?
ただ一部ですが、外敵から身を守る為に体をクネクネさせて泳いで逃げる種類も存在しています。イソギンチャクには多数の触手が並んでいますが、この部分には毒が含まれておりこの触手を使って外敵から身を守る為に使っているんですね。
飼育方法や必要な物は?
さてさてそんな、イソギンチャクを自宅で飼育したい!と思ったら何を揃えればいいのでしょうか?
必要最低限な物と飼育方法をお伝えしましょう。
①水槽
どの種類のイソギンチャクを飼育されるのかで水槽サイズは変わってきますが、そこまで大きな水槽は必要ないです。
30~60㎝クラスの水槽を用意して頂ければ問題無いかと思います。
イソギンチャクは水質汚濁を嫌うので「オーバーフロー水槽」を使う方が多いかも知れませんが、価格が高いです。
オーバーフロー水槽に関しての説明は機会があれば。。。
②海水
人工海水で問題ありません。
ネットショップ等で人工海水を作る基が販売されていますのでそちらをご購入頂ければ人工海水が作れます。
人工海水を作る際に水温を計る必要がある為、水温計があれば便利です。
他には、海水濃度をチェックする為の比重計も用意しましょう。
③底砂
バクテリアを培養しているライブサンドを用いれば水質の早期安定が見込まれます。
価格が高価な点がネックなのですが、安価なサンゴ砂等もありますのでお好みの方をお使い下さい。
オススメはバクテリア培養のライブサンドの方です。
本項は基本的に「初期導入」を前提に記載しているので、水槽立ち上げ時は早めに水質安定出来る方が良かいと思います。
④ライブロック
ライブロックにはバクテリア等が生息しているので水質濾過の期待も出来ます。
下記にて説明するヒーターにイソギンチャクが近づかない様にする為のブロックの役割も担ってくれます。
勿論、水槽内を自然な海水状態にも演出出来ますよ。
⑤ヒーター/クーラー
イソギンチャク飼育時の適切な水温は24℃前後と言われています。
年間通して24℃をキープする為に、夏場はクーラーで水温を下げなくてはいけませんし、冬場はヒーターで24℃をキープする必要があります。
クーラーは少し価格が高いのがネックですが夏場に24℃をキープする為には必須かと思いますね。
⑥フィルター
水槽内の水を循環させ綺麗に保つ為に必要になります。
外部フィルターと外掛けフィルターがありますが、小型水槽なら外掛けフィルターでも問題無いと思います。
⑦照明
イソギンチャクにとって光は切っても切り離せません。
光量の強弱は種類により若干異なってきますが、強い光量が必要なイソギンチャクにはメタルハイドランプが必要になりますが、基本的には20W前後のLEDで大丈夫です。
飼育される種類のイソギンチャクにより照明の種類を変更して下さい。
以上が飼育に関して必要な物とそれぞれに対し必要な理由を記載しております。飼育方法に関しては必要な物に対し記載した内容にリンクしています。
具体的な餌は?
イソギンチャクは体内に「褐虫藻」と言う藻類がいて、その褐虫藻が光合成する事によって得るエネルギーを基に生きています。
従いまして基本的には餌は不要と考えて頂いて問題無いのですが、光合成する為の光は必要になります。
ただ、光合成だけで栄養が不足し触手が縮んで戻らない状態が続き光量を変化させても改善が見られない場合はアサリのむき身等を与える場合もあります。
基本的には「綺麗な水質」と「適度な光」が重要になってきます。
平均的な寿命や販売価格は?
イソギンチャクの価格に関しては種類により価格が違う点と国産か海外産かで価格に開きがあるので一概に言えない部分がありますが、国産の方が価格は高いです。
価格の違いに関しては健康状態が主に挙げられるようです。
よく国産の物には「ハンドコート」と表記されている場合が多いです。
海外産の場合は薬品を使い採取する場合があるのですが、「ハンドコート」と表記されている物に関しては1個体ずつ採取しています。
上記を踏まえた上でのざっくりとした平均的な販売価格ですが、3,000円~30,000円台が相場では無いでしょうか。
イソギンチャクの寿命に関してですが、イギリスでは70年生きたイソギンチャクもいるようですし、一説には100年とも言われていますが正直な所、不確定要素が多すぎて未だに判明していないのが実情みたいです。
飼育する際の注意点は?
イソギンチャク飼育時の注意点ですが、上記「必要な物」の項で少し触れた部分もありますがおさらいとしてもう一度記載しておきます。
まず、水温を一定に保つ点が大事になります。
24℃を如何にキープするかが大切になってきます。
他にも、飼育種類により光量の強弱が異なってきます。
LEDでは光量が足りない種類もいますので、種類によりどれだけの光量が必要か確認して下さい。
ヒーターを設置する場合も注意が必要になります。
イソギンチャクには熱感知能力が無いのか不明ですが、ヒーターの上に移動しヒーターの熱で溶けて死んでしまう場合があります。上記でも記載した様にライブロックでヒーターに近づかない様にしましょう。
カクレクマノミとイソギンチャク飼育の様子
まとめ
いつかはカクレクマノミとイソギンチャクの共生をしてみたいと思う人は多いと思います。
私も「ファインディング・ニモ」を見た時は憧れを頂きましたが未だ実現せず・・・。
見ているだけで癒されそうですよね。
何とも言えない不思議な魅力を持つイソギンチャクですが、種類によっては飼育難易度が高いので初めて飼育される方は注意が必要かも知れません。
以上、イソギンチャクの飼育方法・販売価格・餌 について解説でした!
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