フグは海の生き物というイメージが強いですが、実は淡水域にもフグが生息しているのをご存知でしょうか。
海水水槽は塩分濃度の管理も必要となるため、敬遠していたという人でも、フグを飼育するのが可能なのです。
そんな特殊なフグをいくつかご紹介しますので、フグの飼育に興味のある方は是非、参考にしてみて下さいね。
目次
淡水で飼えるフグはどのくらいいるの?
フグ自体の種類は多く、世界に185種類ほどいるとされています。
一方、淡水域に生息しているフグは非常に少ないです。たくさんの種類はいませんが、それでもそれぞれに特徴があり、違いがとても面白いです。
なので、少ないといっても選ぶ楽しみは十分ありますし、中には人気があり安価で入手しやすいものもいますので、生活スタイルや好みに合わせて淡水のフグを選んでみて下さい。
「アベニーパファー」
インド原産の世界最小と言われているフグであるアベニーパファーは、見た目が非常に可愛らしく人気も高いため、流通量も多く、取り扱いのあるお店も多いです。
縄張り意識が強いため、複数匹を同じ水槽で飼育するのはあまり向かず、餌は人工飼料を食べない個体も多い傾向があります。冷凍アカムシなどを食べさせることになるため、水質が悪化しやすく頻繁に水換えが必要となるでしょう。
寿命は3〜5年くらいですが、水質の変化に敏感なため、これよりも早く死んでしまうことも多いようです。
また、アベニーパファーの価格は200円ほどと、非常に安価ではありますが、飼育に少し手間がかかるため、衝動買いはしない方が良いでしょう。
「南米淡水フグ」
名前にひねりがないのが少し残念な感じがしますが、黄色い体に5本の黒いラインがよく映え、特徴的な見た目をしているのが南米淡水フグです。
名前の通り、南米のブラジルやコロンビアなどに生息しており、体長は7cmほどであまり大きくないため、小さな水槽での飼育も可能です。餌に関しては、アベニーパファーとは逆で人工飼料も問題なく食べてくれるため、比較的飼育しやすいです。
寿命は5年以上とされており割と長生きですので、ゆっくりと飼育を楽しむことができそうです。
また、価格は2800円くらいで販売されており、アベニーパファーと比べると高く感じますが、人工飼料で飼育できることを考えると、維持費を安く済ませられるため、お得かもしれませんね。
「インドエメラルドパファー」
目が青く輝いているようにも見えるインドエメラルドパファーは、国内では流通量が少なく入手しづらいのが難点です。
ただ、繁殖事例が多く累代飼育も可能なため、もしかしたら今後流通量が増える可能性も期待できます。やはり、性格は荒いため単独飼育が望ましく、混泳には向きませんので注意してください。
寿命は3年以上となっており、短い印象を受けますが、価格は1000円前後と安価なため、価格の割には長生きな方ではないでしょうか。1つの個体の寿命は短いですが、繁殖していけば長く楽しめます。ただし、繁殖する際は計画的に行い、増やし過ぎないように注意しましょう。
「ミドリフグ」
ミドリフグはちょっと特殊で、本来であれば淡水と海水が混ざる汽水域に生息しているフグで、淡水のみでは飼育できないとされています。
しかし、淡水域に生息している個体もおり、それを採取して販売しているものが、淡水で飼育できるミドリフグとなるのです。ちょっとややこしいですが、ミドリフグなら全て淡水で飼育できるわけではありませんので注意して下さい。
寿命は約5年なので割と長生きですが、中には10年生きた個体もいるようなので、飼育環境によっては、5年以上生存させるのも可能でしょう。
価格は1匹300円ほどなので、非常に安価ですが、中には病気の個体や、ヒレなどが破れているものも混ざっていることがあるので、購入する際はよく確認してみて下さい。
「テトラオドンミウルス」
通称ナイルフグとも呼ばれているテトラオドンミウルスは、アフリカのコンゴ川に生息しているフグです。
完全な肉食性なので、飼育の際もアカムシなど、動物性のものがメインとなり少し手間がかかりそうです。野生下ではエビなども捕食するため、同じ水槽でエビをなどの口に入る小さな生き物は捕食されてしまうので注意して下さい。
寿命は3年ほどと、短めですが、価格は4000〜8000円と非常に高価になっています。飼育に慣れておらず、すぐに死なせてしまうともったいないですから、初心者の方は控えた方が良いかも知れませんね。
まとめ
淡水のフグは基本的に縄張り意識が強く攻撃的な魚が多いため、なるべく単独飼育をした方が良いでしょう。水槽内が寂しいようであれば、水草などを設置してレイアウトを楽しんでみてはいかがでしょうか?
寿命が短い種類が多いですが、生存年数に関わらず飼育するのであれば、最後まで責任を持ってお世話しましょう。