魚は種類によって様々な特徴があり、その中から飼育するものを選ぶのは楽しいですよね。色鮮やかな魚もいれば、体がとても大きな魚もいます。
そういったさかなの種類の中で、割と珍しいのがフグで、もちろん飼育が可能です。フグの種類もたくさんいますが、今回ご紹介するのはアベニーパファーという小さなフグです。
小さく可愛らしい姿と、淡水飼育ができるので、飼いやすくとても 人気が高いです。では、実際にアベニーパファーはどのように飼育するのかご紹介していきましょう。
目次
アベニーパファーとは?
アベニーパファーは3.5cmほどのとても小さなフグで、インドや東南アジアなどに生息しています。野生下では、主に集団で生活し、小型の貝や軟体動物を食べていると考えられています。
もちろん、フグの仲間ですのでフグ毒であるのテトロドトキシンを持っていると思われておりますが、はっきりしたことは解明されてないようです。
テトロドトキシンが生成される仕組みとして、天然の細菌を食べた微生物をフグが食べることで、体内に保有されていくので、繁殖個体の場合は毒性が無い可能性が高いです。
アベニーパファーは、ミドリフグのように淡水と海水が混在する汽水域というものを作る必要がなく、終生淡水で飼育できるため飼育しやすいのが特徴です。
また、水草を多く飼育している水槽では、巻貝などのスネールが発生しやすいですが、そういった生物をアベニーパファーは好んで食べるので、お掃除役としてもとても便利です。
アベニーパファーは、マーブルやレオパードといった複数の柄が存在しますので、選択肢の幅があるので、お気に入りの一匹を選んでみて下さいね。
アベニーパファーの飼育方法や必要なものは?
アベニーパファーは体がとても小さいため、30cmの水槽でも飼育が可能です。ただ、水槽の取り付ける設備を考えると、大き目な方が便利な場合もあるので、使いやすいものを選んでみて下さい。
ちなみに、小さめの水槽飼育では、過密気味に飼育し縄張り意識をなくすこともできるようです。しかし、水が汚れやすいですし、いじめられてしまう個体が出てしまう可能性があるため、よく考えから実行して下さいね。
水槽には飛び出し防止のために蓋を取り付け、水質を安定させるために、ろ過装置を設置しましょう。ろ過装置だけでは、水が汚れてしまうので、週1回くらいのペースで水換えを行って下さい。
水槽の水は、全て交換するのではなく1/3ほど新しい水と交換すれば大丈夫です。しかし、追加する水と、水槽内にある水の温度の差があると、水温が変わりアベニーパファーがビックリしてしまうので、同じくらいの温度のものを入れてあげて下さい。
アベニーパファーは新鮮な水を好みますので、あまりに汚れているようなら早めでも水換えをした方が良いでしょう。
適正水温は25〜30℃で、高温に強く30℃でも耐えることが可能ですが、25℃以下になると途端に元気が無くなってしまいます。水槽用のクーラーやヒーターを使用し、適正温度を一定に保つようにして、特に冬場の水温の低下には気をつけましょう。
水槽内の底砂は、基本的にはなんでも大丈夫なのですが、サンゴ砂は絶対に使わないで下さい。サンゴ砂は水質を弱アルカリ性に傾けてしまい、アベニーパファーが過ごしづらい環境になってしまいます。購入する際は気をつけましょう。
水槽内に水草を設置すると、スネールが繁殖しやすいですが、アベニーパファーが食べてくれるため、その点は問題ないでしょう。しかし、柔らかい水草だと齧ることもあるので注意して下さい。
アベニーパファーは同種間でも小競り合いを起こしてしまいますので、隠れ家としても使える水草は、なるべく導入した方が良いです。逃げ込むスペースは多い方が良いですので、水草を豊富に設置してあると、アベニーパファーにとってより良い環境となるでしょう。
水槽で魚を飼育する際によく使用されるエアーレーションですが、アベニーパファーにとってはエアーが流れる際に起きる水流で泳ぎ疲れてしまいます。特に幼い個体の場合は死んでしまうこともあるので、設置は控えて下さい。
アベニーパファーの具体的な餌や平均寿命は?
アベニーパファーは人工飼料を食べない個体が多く見受けられ、主に冷凍アカムシやブラインシュリンプを与えて飼育されている方が多いです。
冷凍アカムシを主に食べさせてあげれば問題ないですが、水換えやコストの面で人工飼料を与えたい場合は、短期間絶食させた後、人工飼料にアカムシの匂いをつけて与えていくと食べるようになるようです。
寿命は3〜5年ですが、水質の悪化などによりストレスや、細菌感染を起こしやすく死んでしまうことが多いようです。飼育は簡単ではありませんが、水温や水質をよくチェックしてアベニーパファーが過ごしやすい環境を作ってあげましょう。
アベニーパファーの販売価格や販売場所は?
アベニーパファーは人気のある魚なので、熱帯魚などを扱っているペットショップなどでも、販売されていることが多いです。
流通量が多いので、入手に苦労することはないでしょう。
また、価格は1匹数百円ほどで購入することができ、非常に安価となっています。
最近では、UFOキャッチャーの景品となっていることもありますが、ストレスなどで弱っているケースが多く、すぐに死んでしまうことが多いので注意して下さい。
アベニーパファーを飼育する際の注意点は?
アベニーパファーは同種同士でも喧嘩をしてしまうことがあるので、複数飼育する際には隠れ家となる場所を複数用意する必要があります。
激しく争うと、死んでしまうこともあるので、水草や岩、流木などを複数配置して全てのアベニーパファーが安心できるスペースを確保してあげましょう。
アベニーパファーの飼育の様子
まとめ
小さくて、プカプカ浮かぶ姿が非常に可愛いアベニーパファーですが、冷凍の餌をメインに与えている場合は、餌のたびに解凍作業をして、更に水質も悪化しやすいため水換えも頻繁になるなど、とても手間がかかります。
慣れてくると寄ってきたりするのでとても可愛いですが、大変なことも多いので、飼育を始める前にお世話をキチンと行えるかどうか、よく考えてみてから飼育を始めましょう。
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