ポリプテルスの魅力は何と言ってもミステリアスな古代魚というカテゴリーに属する魚という点ではないでしょうか。
大型の熱帯魚なので飼育に手間もかかりますが、その分飼育の楽しさも大きいですし、長生きしてくれるため年々愛着が湧いていくなんて方もいるでしょう。
飼育の楽しみもありますが繁殖するというのも、飼育をするうえでのひとつの楽しみ方です。ポリプテルスの繁殖に挑戦するならば、事前に知っておいた方がよいことがたくさんありますので、詳しい情報をご紹介したいと思います。
目次
性別はどうやって分かる?
ポリプテルスの性別の見分け方は、尾ビレに該当する部分の大きさを見て判断していきます。
メスの尾の先の部分は細長く、そしてお腹が少し膨らんでいますが、オスは尾の部分が丸い形になっていてお腹も特に膨らんでいる様子はなくスマートです。
このように、ポリプテルスのオスとメスの違いはハッキリとしているため、比較的見分けやすいです。繁殖期になり、ペアとなって並んで泳ぐようになればより分かりやすいと思いますので、その際はよく観察してみてください。
同じ水槽で飼う場合の注意点は?
同種で混泳させる場合はたまに相性が悪く喧嘩してしまう個体もおりますので、他の水槽を用意しておくなどの対策をしてから行うようにしてください。
また、できれば2匹ではなく3匹以上の方が、相性が悪くても互いに牽制するのか特に問題なく混泳が成功することが多いです。最初は喧嘩をしても、徐々に慣れていくこともあるので多少の衝突は見守って、あまりに酷いようなら水槽を別にしてあげましょう。
ポリプテルスに合った水温はどのくらい?
ポリプテルスの繁殖時期は秋のようで、水温は少し低めの28℃前後が1番繁殖しやすい温度となっています。
繁殖を狙うのでしたら成熟したポリプテルスのオスとメスのいる水槽を、この温度で一定に保ち様子を見てみましょう。
また、繁殖を望まないようであれば、この温度にしないという方法もあります。一度だけ繁殖し、その後は普通に混泳を楽しみたいという方は、このような温度による習性を利用して過剰な繁殖は抑えてみてください。
繁殖のやり方は?
繁殖に必要な個体数は、最低5匹は揃えた方が良いでしょう。やはり、オスとメスの2匹で混泳させていても必ずしもペアになるとは限りませんので、確率を上げるためにも複数匹用意してください。
また、飼育数が増えれば当然水槽も大きなサイズのものが必要になり、目安としては90cmくらいのものだと安心です。
ポリプテルスは水草に産卵する習性がありますので、繁殖用の水槽にはウイローモスなどの水草を必ず設置してください。水草は隠れ家としても非常に有効ですので、安心して産卵できるでしょう。
繁殖のやり方としてはこのくらいですので、特に難しいことはありませんが、なかなかペアにならなかったり、ペアになってもスムーズに産卵しないなんてこともあるでしょう。
そんなときは気長に待つしかありませんので、繁殖するために1番必要なのは忍耐力かもしれませんね。
注意点は?
繁殖させる個体は肥満にならないように餌を与えるのが特に重要です。実はポリプテルスは肥満になると生殖機能が発達せず、繁殖を行えなくなってしまうのです。これではせっかく繁殖のために魚を集めたとしても、ただの混泳で終わってしまいます。
餌の一回分の量を減らして、何回かに分けて餌を与えるようにしてみてください。魚は多少餌が少なくても割と平気で、何日か食べなくても餓死することもありません。
繁殖のためにある程度は栄養が必要なので少なすぎるのも問題ですが、少なめを心がけて餌を与えてみてください。
他の魚と一緒に飼える?
ポリプテルスは肉食性ですので、小型の魚などは捕食されてしまいますので混泳には不向きです。同じサイズかそれ以上で温厚な性格の魚でしたら、問題なく混泳できるようです。同じサイズでも気性が荒い魚だとポリプテルスがいじめられてしまうので注意してください。
頑丈な体を持っているポリプテルスですが、メンタルは弱いらしく気性の荒い魚と混泳させるといじめられてかなりのストレスとなってしまいます。そうなると病気にもなりやすくなるので、このような組み合わせは避けてください。
まとめ
ポリプテルスが無事に卵を生み、その後に生まれる稚魚は非常に可愛いらしいので、さらに飼育が楽しくなりますが、必ず成長して大人になります。繁殖された個体は自宅で飼い続けるのか、譲るのか繁殖前に決めておいてくださいね。
繁殖は面白いですが、命を預かっているという感覚を忘れずに、計画的に行いましょう。