ポリプテルスは多鰭魚(たきぎょ)とも呼ばれていた古代魚で、細長い姿で普通の熱帯魚とは違う面も多々あり、飼育していて面白い魚です。

大型魚に分類され、1m近く成長する種類もおり飼育は決して簡単ではありませんが、その独特の見た目や泳ぐ様子から飼育されている方も多いです。

今回は、そんなポリプテルスの寿命や病気についてご紹介していきます。特殊な魚ですので、病気も特殊なものが存在し、対処が重要となりますので参考にしてみてください。

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目次

どんな生き物?

ポリプテルスはザイールやスーダンといった熱帯アフリカに主に住んでいる淡水魚で、夜行性のため日中は物陰などに潜み、日が暮れると餌を捕食するために泳ぎ出します。複数の種類がおり、体長30cmのものから1m近くなるものまでいます。

肉食性なので、主に水中の中にいる昆虫や甲殻類、カエルなどを食べています。飼育の際は、このような食性から、同じ水槽内に口に入る大きさの生き物がいると食べられてしまうので気をつけてください。

体の周りはガノイン鱗と呼ばれる、象牙質とエナメル質で覆われている菱形の非常に頑丈なウロコで覆われているため、熱帯魚などがよく発症しがちな白点病にかかりにくくなっています。

ただし、この後で詳しく説明しますが、ポリプテルスのみを宿主とする寄生虫もいるため、全く病気にならない訳ではありません。

ポリプテルスという名前は「多くの(Poly)」「ひれ(pterus)」という意味で 、名前の通りたくさんの背ビレを持ち、しかも尾の方まで並ぶように生えています。

たくさんの背ビレを持っているにも関わらず、ポリプテルスは尾ビレは無いという不思議な体をしているのがとても特徴的です。

浮き袋は2つに分かれており、えら呼吸と空気呼吸をしたり、稚魚には多くの両生類で見られる外エラが付いており成長とともになくなります。このことからポリステルスは魚類と両生類の分岐点にある生き物ではないかと言われているようです。

平均寿命は?

ポリプテルスの平均的な寿命は10年くらいで、種類によって大きさの差が激しいですが寿命にはそれほど影響しないようです。

また、中には20年以上生きる種類のポリプテルスもおりますので、購入の際はよく確認してからお迎えしてください。

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他の熱帯魚に比べて寿命は長いほう?

他の30cm以上の大型熱帯魚も10年弱ほどの寿命のものが多く、ポリプテルスとそれほど違いはないようです。

もちろん病気などで寿命よりも早く死んでしまうこともあるので、10年は確実に生きるという保証はありませんが、ポリプテルスが異常に体が弱いということもないので、こういったリスクを比べてみても同じくらいだと思われます。

かかりやすい病気は?

ポリプテルス 寿命



ポリプテルスは先ほどご説明した通り、ガノイン鱗を持っているため外傷を負うことはほとんどなく、基本的に丈夫です。しかし、その一方で病気になってしまうと治りにくいという面も併せ持っています。

野生のポリプテルスには、ほぼ100%マクロギロダクティルス・ポリプティという寄生虫を持っており、体の表面に白い糸のようなものが付着しているように見えるので発見しやすいです。

この寄生虫によって発症した病気がマクロギロダクチルス症という病気で、ポリプテルスが最もかかりやすいとされています。この病気を発症すると、痒いのか色々なところで体を擦るつける仕草を頻繁に行うようになります。

このような症状があらわれなくても、糸状の虫が確認できたらすぐに対処した方が良いでしょう。

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病気になった場合どうしたらよい?

マクロギロダクチルス症の治療はグリーンFゴールドとリフィッシュという専用の薬を併用して治療を行います。これらの薬品は熱帯魚を取り扱うお店でしたら大抵販売しているので、入手しやすく、すぐに対応することができるでしょう。

薬品を使う前に注意してもらいたいのが、古代魚は薬に対して耐性があまりないため他の熱帯魚と同じ濃度で使用してしまうと、薬からも強いダメージを受けてしまいます。目安としては規定量の1/3から1/2程度の濃度になるように使用してください。

だいたい2週間ほど続けて寄生虫を駆除していくことになりますが、全て駆除し完治させることは難しく再発もしやすいため、使用した薬品は常備しておくと安心です。

病気にならないよう気をつけることは?

ポリプテルスは強い魚ですので、他の熱帯魚だと病気になってしまう環境であっても、少し食欲が落ちるくらいでそれ以外は特に変わった様子を見せないため、水質のメンテナンスを怠りがちになるので注意が必要です。

もともと持っている寄生虫は予防するのは難しくですが、水質が維持されている清潔な環境ですと発症しにくいので、水換えや掃除などは必ず定期的に行なってください。

また、病気ではありませんがポリプテルスは飛び出し事故多く、これにより死なせてしまうケースが多くみられます。飼育の際は隙間の空いていない蓋を使用し、さらに上から重しを乗せるなどして、動かないように設置してください。

せっかく飼育しているのですから、これらのことに注意して少しですがもポリプテルスを長生きさせてあげましょう。

まとめ

ポリプテルス 寿命



ポリプテルスの鱗は非常に硬く、エナメル質や象牙質で覆われているとお話ししましたが、コレどこかで聞いたことはありませんか?そう、人間の歯です。

エナメル質は人体の中で最も硬い物質と言われているので、これを体の表面にまとっているのですから、確かに怪我はしなさそうですね。

表面は頑丈でも中はやっぱり魚ですので、病気にならない訳ではありません。これを防いであげられるのは飼い主さんだけですので、生活しやすい水質を整え、悪化させないようにお世話していきましょう。

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