エロンガータリクガメは草食性が一般的なリクガメの中では珍しく雑食性で、なんでも食べるカメです。見た目も色素が薄く、可愛らしくも感じられます。

このような点から、エロンガータリクガメの飼育に興味を持っているという人も多いのではないでしょうか。

飼育方法は通常のリクガメと違うところも多々ありますので、これから飼育ケージの作成や餌などについてご紹介していきますので、是非参考にしてみてください。

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目次

生態は?

エロンガータリクガメは甲羅の大きさが36cmほどまで成長する中型のリクガメで、体の色は全体的に色素が薄く、黄色味を帯びた白っぽいため、他のリクガメよりも柔らかい印象を受けます。

生息域は中国南部やベトナム、東南アジアと幅広く分布しており、生活環境は低山地や中湿性の丘陵地、乾燥している落葉熱帯林など環境適応能力の高さが覗えます。

ちなみに20℃以下でも動き回ることができ、25℃以上で湿度が高いとになると活発に動き回るようです。また、エロンガータリクガメはあまり日光が当たらない森林で生息していることもあり、逆に強い光は苦手です。

食性は雑食性が強い傾向がありますが、本来は草食性で雑草や果実、キノコ類などを野生下では主に食べています。他にも昆虫や動物の死骸を食べることもあるようです。このような食性をもつリクガメは少なく、どちらかというとヤマガメやハコガメに似た生態となっています。

現在、エロンガータリクガメの生息地ではペット用や、食用のために乱獲が多く、生息数は減少傾向にあります。そのためワシントン条約で輸入が制限されており、絶滅危惧IB類(EN)に指定されており、近い将来絶滅してしまう可能性が高いとされています。

飼育方法や必要なものは?

エロンガータリクガメの飼育水槽は60~120cmくらいのものが適していますが、30cmほどまで大きくなりますので、成長と共にできれば小屋のようなものを作ってあげて、そこで飼育するようにすると良いでしょう。

水槽は通気性が良く、壁が低めの方がエロンガータリクガメの飼育に向いています。水槽の材質はガラス製や、アクリル製のもの、または衣装ケースを利用する方法がありますが、清潔な環境を維持するためにはガラス水槽の方が安心です。

というのも、アクリルなどのプラスチック系の材質は爪で傷をつけることが可能ですので、そこで雑菌が繁殖してしまう可能性も高いです。小まめに掃除をすれば問題あれませんが、気になるようでしたらガラス製のものを飼育に使用してみてください。

強い乾燥や湿度が苦手なため、適度に湿り気がある程度の環境を維持する必要があります。そのためケージ内の底にはヤシガラなどの水分を含むことができる素材を敷いてください。さらにその下に新聞紙などを敷くと掃除もしやすく便利です。

その他に乾燥対策としてケージの中に全身が収まるくらいの容器に水を入れたものを用意し、水温は30℃ほどが適当とされています。毎日水替えを行い、清潔な状態を保つようにしましょう。

適度に湿度を保つためにも、温度計を取り付けて置いて小まめにチェックすると安心です。湿度が高すぎると雑菌などが繁殖しやすくなり、病気にかかりやすくなるので要注意です。

飼育ケージの中にはエロンガータリクガメの全身が隠れるくらいのシェルターも設置してあげて、ストレスがかからないように配慮してあげてください。

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具体的な餌や与える頻度は?

リクガメ専用の人工飼料が販売されていますので、そちらをメインに給餌すれば問題ありません。その他にも、葉物野菜や果物も食べるので、偏らないように与えてあげれば栄養バランスの良い食事となるでしょう。ただし、人工飼料の割合を多くして、野菜や果物は補助的に与えるのが無難です。

給餌の頻度は生後1~3年ほどでしたら成長期ですので、1日3回くらい食べるだけ与えてしまって大丈夫です。また、4年以降、成長が止まったら1日1回くらいで、たまに与えない日があっても問題ないです。

野生下の個体に比べて肥満になりやすいので、適度に食事量を調整して太り過ぎないように気を付けましょう。

販売価格や販売場所は?

エロンガータリクガメ 飼育



爬虫類専門店や、カメ専門店などもありますので、そのような場所でエロンガータリクガメを購入することができます。繁殖が盛んに行われているため、意外と入手しやすいですが価格は2万円前後と割と高額です。

野生個体ですと、この価格よりもかなり値段が跳ね上がり、入手自体も困難になっています。特にこだわりがなければ、繁殖個体でも十分飼育は楽しめるでしょう。

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適切な温度は?

エロンガータリクガメの飼育にはホットスポットを35℃前後、ケージ内の温度は26~30℃を保つ必要がありますので、バスキングライトやパネルヒーターなどをしようして温度を保つようにしてください。

ケージ内は温度勾配を付けてあげることが大切なので、暖かい所と涼しい場所ができるようにライトの位置などを工夫して設置しましょう。

飼育する際の注意点は?

エロンガータリクガメはカメなので、やはり寿命は長く30年以上は生きますし、中には50年近く生きる場合もあります。これだけ長寿ですと、飼い主よりも長生きをする可能性もありますし、長い間飼育していると飼いきれなくなるということも考えられます。

そのため、飼い始める際は、長年飼育していけるのかよく考えてからお迎えするようにしましょう。

まとめ

エロンガータリクガメ 飼育



エロンガータリクガメは多湿と過度な乾燥さえ注意すれば、比較的飼育しやすいリクガメですが、大きくなるという点と寿命が長いということを理解したうえで飼育を始めてください。

生き物を飼う責任だけでなく、絶滅の危険があるリクガメですのでペット用の個体といえど大切な生き物です。

思いがけず病気で死なせてしまうこともありますが、飼育する以上は寿命を全うさせてあげるべきですので、そのためのお世話ができないようであれば飼育は断念した方が良いでしょう。

割と短命のカメもおりますので、そういった種類を飼育するなどして、エロンガータリクガメを無駄に死なせてしまわないよう、責任ある行動をお願いします。

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