電気ナマズの飼育は容易では無いですし、危険が伴い、さらにはあまり動かないため鑑賞性も低いですが、電気ナマズの生態について毎日観察したいという理由で飼育を希望しているのであれば、頑張って飼育をしてみる価値はあるかもしれません。

かなり注意点は多いですが、実際に電気ナマズを飼う際の飼育方法をまとめてみたので、どのような魚なのか見ていきましょう。

目次

生態は?

電気ナマズは主にアフリカに生息する電気を放出するナマズで、幼魚のときは小さいこともあり、可愛らしい魚ですが大きくなると顔の可愛らしさは面影もなくなり、水槽内でただじっとしているだけの、かなり退屈な魚です。

大きさは60cm以上になり、種類によっては数百ボルトというかなりの電気を発し非常に危険です。

このように高い電気を放出する電気ナマズは通常販売されないので、謝って購入するということもありませんが、販売されている電気ナマズも弱電気を放出させた際は、ビリっと電気を感じます。

放出する電気量が少ない場合、衝撃はそれほどではありませんが、何回も感電すると呼吸困難や心臓発作を起こしてしまうとこともあるので要注意です。

このように電気ナマズが放電するのは、獲物を捕食するためや、外敵から身を守るための手段として使われています。

寿命は8〜10年と、比較的長寿ですので飽きずに飼育するのが難しく、引き取り手を探している方も少なくありません。

可愛らしい子供の時期を楽しむことはできませんが、どうしても電気ナマズを飼育したいのであれば、飼いきれない方から引き取り、残りの寿命が少ない状態で飼育を始めるのも、1つの手段ではないでしょうか。

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飼育方法や必要なものは?

電気ナマズは水槽は90cm以上のものを用意して飼育に臨んでください。水槽内の設置物た底砂を夜中に飛ばすこともあるため、ガラス水槽は危険です。材質がはアクリル製のものを選ぶようにしましょう。

水温は25℃が適正なのですが、他の熱帯魚のようにヒーターやクーラーを設置することができません。というのも、電気ナマズは放電しますので機材が水槽内にあればすぐに壊れてしまいます。

もちろん、ろ過装置も同じで設置できませんので、オーバーフロー用の水槽をもう1つ用意して、循環させて水質や水温を維持することになります。

この場合、水槽の設置面積が倍になりますので、90cm以上の水槽を2つ設置することができる人は限られてきますので、なかなか難しいかと思われます。浄化作用は強力ですが、高価ですし、音がうるさいデメリットも多いです。

水換えなどで水槽へ手を入れる場合は必ずゴム手袋を着用して、感電に気を付けてください。20cmほどの小さな個体でも、電気を放出すると電気を感じますので注意しましょう。

底砂は敷かない方が掃除しやすいですため、ベアタンクでの飼育がオススメですが、入れても問題ないので、その場合は大磯などを薄く敷くくらいが望ましいです。

水草は確実に掘り返すなどして枯れてしまうので、入れない方が無難でしょう。

具体的な餌や与える頻度は?

電機ナマズ 飼育



ナマズ用の人工飼料や冷凍アカムシ、などを2〜3日に1回程度与えてください。その際は、なるべく暗くした状態で与えて、食べ残しがあれば必ずすくうようにして、水が汚れないようにしましょう。

給餌のときは放電しやすいので十分気を付けて行ってください。できれば心臓の弱い方や、小さな子どもが側にいない状態で与えるのが無難です。

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販売価格や販売場所は?

アクアリウム専門店やインターネット通販で購入が可能となっており、価格は約3000〜5000円くらいです。

それほど高価な魚ではありませんが、設備にかなりの費用がかかるため、ある意味高級魚とも言えるでしょう。

中には飼いきれなくなって引き取り手を探している方もいるようですので、購入ではなく引き取るという形で入手すれば、水槽ごと安価で譲ってくれる人もいるかもしれません。

発電の仕組みは?

電気ナマズに限らず、生き物にはカリウムイオンの周りにナトリウムイオンがあり全体としてプラスの電荷を帯びている細胞が存在しています。これらのバランスが一定に保たれている人間などは放電することはありません。

しかし、電気ナマズはカリウムイオンとナトリウムイオンのバランスが興奮などにより変化してしまいます。それにより細胞の内側に電荷が溜まり、放電してしまうという仕組みで電気を発生させています。

このような発電行為自体は、水槽の外から見ても明るく光るなんてことはありませんので、発電することが飼育のメリットとはなりにくいです。発電するから飼いたいと思っているのでしたら、もう一度良く考えてから、お迎えするか決めた方が良いでしょう。

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飼育する際の注意点は?

電気ナマズは、電気を放出するのでもちろん混泳できる生き物はいません。水槽内にオブジェなどを設置しても動かしたりしてしまうため入れられませんので、かなり殺風景な水槽となりますし、メインの電気ナマズもほとんど動きません。

水草水槽も動きはほとんどありませんが、草の種類をどのようなバランスで設置すべきか試行錯誤したり、見た目も美しくすることが可能です。しかし電気ナマズの水槽は、極端に言うと棒が入っているだけと感じてしまうほど動きがありません。

魚の飼育というよりは、電気ナマズの生態を観察したい、という人は楽しめるかと思います。しかし、他の熱帯魚と同じような飼育をイメージしているのであれば、それは誤りです。

電気ナマズでなくても、飼育できるナマズは多いですし、割と泳ぎ回るナマズも中にはいますので、購入する前にいろいろ見比べて判断してみてください。

まとめ

電気ナマズ



電気ナマズは魅力的な魚とは言えず、寿命も長いため飽きてしまう人がほとんどです。水槽の中を泳ぎ回ることもなく、端のほうでじっとしているだけですから、飼育し甲斐がないと感じてしまう可能性がかなり高いです。

飼いきれないと感じて引き取り手を探しても、なかなか見つからないと思うので、それでしたら初めから飼育を行わずに水族館などで観察するのが最も良いでしょう。

成長したり、たまに見せる動きが面白かったり、泳ぐ姿が美しい、こういったものがあれば確かに飼育は楽しいですが、すぐに大きくなり後はそのまま代わり映えのしない電気ナマズは、珍しい魚というだけで、魅力的な魚とはなかなか言えない生き物です。

飼育を始める前に、お世話を10年以上続けていけるのかよく考えて、安易な購入は絶対にやめましょう。

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