プリステラは落ち着いた色合いで決して派手な魚ではありませんが、背ビレと尻ビレにある黄、黒、白色が特徴的な南米の小型シクリッドです。
他の魚と混泳させたり、同種を複数同時に飼育し群泳させたりと、さまざまな楽しみ方ができることも魅力的なプリステラの購入を考えている方へ参考になるよう、飼育方法などをまとめてみました。
飼育に役立つよう、プリステラの生態の知識を深めていきましょう。
目次
飼育方法や必要なものは?
まずプリステラを飼育するには水槽が必要ですが、サイズは60cm水槽がオススメです。これより小さな水槽でも飼育できない訳ではありませんが、プリステラの場合は、10匹以上で群泳させて飼育するのが良いです。
実はプリステラは臆病な所があり、同じ水槽に数匹しかいない場合は物陰に隠れて全く出てこないことも多く、これではせっかく飼育しているのになんだか寂しいです。10匹以上入れてあげると、まとまって前面で泳ぐようになりますので、非常に鑑賞性が高くなります。
もしスペースに余裕があるなら、90cm水槽だとより群れを作りやすく、泳ぐ姿に力強さを感じることができるでしょう。プリステラは水槽の全面を泳ぐため、奥行きが狭く横幅が広い形の水槽が合いますので、この点も水槽選びの目安にしてみてください。
適正水温は23~28℃となっておりますので、この間の温度を一定に保つために水槽用のヒーターやクーラーを使用し、温度の低下や上昇を防いでください。
水質の維持には定期的な水替えと、ろ過装置を使用して水の汚れや水質の変化を防ぎましょう。
ろ過装置は、水槽に合う標準的なパワーのもので問題ありませんが、群れに動きを付けることができる水流を作る場合は、もう一段階上の外部フィルターを使用するのも効果的です。
水流を作る際はあまりに強すぎてしまうと、プリステラが疲れ過ぎてしまうため、適度に調節してあげる必要があります。泳ぐ様子を見ながら、強いようであれば排出口を壁面に当てるなどして勢いを消してあげましょう。
底砂は特に指定の物はありませんが、なるべく水質に変化を起こさないものを選ぶのが無難です。
また、水草を設置する場合は、プリステラは草食性も持ち合わせていますので、柔らかい草は食べてしまいます。設置する場合はアマゾンソードやアヌビアスなどの硬い葉をもつ植物がオススメです。
具体的な餌や与える頻度は?
人工飼料をしっかり食べてくれるので、これだけで飼育も可能ですが、たまに冷凍アカムシやブラインシュリンプなどを与えても良いでしょう。人工飼料の形状はフレークタイプを選び、与える際は細かくすり潰して食べさせてあげると食べやすいです。
与えすぎに注意して1日2回程度、給餌するようにしましょう。また、混泳している他の魚がいる場合には、そちらもちゃんと餌が回っているか確認してあげてください。
販売価格や販売場所は?
アクアリウム専門店やインターネット通販で購入が可能で、販売個体のほとんどが東南アジアで養殖されたものなので安価で購入することが可能です。
価格は1匹あたり150~420円くらいで、1匹で販売されていることがありますが、大抵は10匹単位ほどまとめて売られていることが多いです。
始めて導入するのであれば、複数匹必要になるので、セット販売されているものを購入すると良いでしょう。この場合、割安になっていることも多いため、お得です。
平均寿命や病気になった場合の対策は?
プリステラの平均的な寿命は3年ほどと、それほど長くはありません。加えて、病気にかかってしまう可能性もあるので、この年数よりも早く死んでしまうことも十分考えられます。
特に白点病とエロモナス病は発症しやすいので、水質の維持や水温の急激な変化に十分に気を付けて予防していきましょう。
体に異常が認められたら、病原菌に感染している可能性が非常に高いので、症状に対応する薬品を使用し、薬浴してあげてください。早期治療でかなり回復させることも可能ですので、普段から体の変化が無いか、よくチェックする習慣をつけると良いでしょう。
飼育する際の注意点は?
プリステラの体は小さいですが非常に遊泳性が高く、勢い余って水槽から飛び出してしまうこともあるので、必ず水槽には蓋を設置しましょう。
夏場などは園芸用ネットなどを蓋代わりに設置すると通気性が良くなるので、水温の上昇をなるべく抑えたい場合は試してみてください。
まとめ
小さいながらも非常に力強いプリステラは餌も良く食べるので、ついつい与えすぎてしまいがちになってしまいます。食べている姿は可愛いですが、これも魚のためとグッと堪えて、規定量以上は与えないようにしましょう。
せっかくお迎えしたプリステラですから、なるべく長く飼育できるように、肥満や病気などに気を付け、元気に泳ぎ回る姿を楽しんでくださいね。
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