動物園やTVなどで見かけるリスザルをかわいいから飼ってみたいと思ったことはないでしょうか?飼育自体は禁止されていないので、ペットとして飼うことは可能ですが簡単ではありません。
見ているだけのリスザルとは違い飼育となると大変なことも多いです。
今回はリスザルについて詳しくご説明します。
目次
リスザルはどんな生き物?
リスザルはなんといっても見た目が可愛いですよね。
体もそんなに大きくないですし、くりっとした目がなんとも愛らしいところが誰もを魅了しています。
動物園などでも、とても人気がある動物です。
リスザルはいくつかの種類のものがいます。それらの総称がリスザルなのですが、ペットとして流通しているのはコモンリスザルとボリビアリスザルです。
実際の呼称は、一般的なコモンリスザルの事を「リスザル」と呼び、ボリビアリスザルはそのまま「ボリビアリスザル」と呼ばれているようです。
どちらもよく似ていますが、ボリビアリスザルの方が若干顔などが黒く、流通量もすくないです。大きさなども、ほとんど同じくらいの大きさです。
体の大きさはオスが約25~35cmで、メスは約20~30cmくらいです。名前に「リス」が付いているだけあって、とても小ぶりなサルですが、リスほどは小さくないです。
野生のリスザルは気の上で生活をして、ほとんど地面に降りません。集団生活をして数十頭から数百頭というたくさんの仲間と暮らしています。
リスザルの性格はサルの仲間としては割と大人しく、人懐っこい傾向にあります。
また、集団生活を行う動物なので、孤独な状態で長い時間いるとストレスで死んでしまうこともあるようです。
リスザルと戯れる様子
リスザルの飼育に必要なものは?
リスザルを飼育するには飼育ケージとヒーター、止まり木、給水器、紫外線ライトが必要です。
運動量が多い動物なので、なるべく大きいゲージが良いです。大きさは約1~1.5mくらいのものか、それ以上のものを用意してください。
大型のオウムの飼育ゲージでしたら、止まり木もありますし広さも確保できるので利用することも可能です
リスザルは中南米の熱帯雨林に生息している動物なので、寒さにとても弱いです。そのため、ヒーターなど温めるものが必要になります。
基本的に室内で飼育することになりますが、そこで問題なのが日照不足になることです。
リスザルは日光に当たらないと、くる病を発症する恐れがあるので紫外線ライトを使って日照不足を補ってあげます。
飼育に必要な具体的なものを挙げましたが、一番必要なのは毎日お世話をする根気と、飼育にかかる費用かもしれません。
リスザルはとても飼育に手間がかかりますし、お金もかかります。犬や猫のような感覚では、到底飼うことはできないでしょう。そういった覚悟がないとリスザルの飼育は難しいかと思われます。
リスザルの飼育方法は?
飼育ゲージは日当たりの良い場所で、風通しにも気を付けて設置してください。
リスザルはトイレのしつけができないのでゲージの周りをよく汚してしまいます。なので、飼育ゲージの下には新聞紙やビニールシートなどを敷いておくと、お掃除が楽になります。
紫外線ライトは飼育ゲージの上の方から電気スタンドなどで設置します。
リスザルを飼育する部屋は30℃くらいが最適な温度です。
エアコンで常に30℃にしておくのでも構いませんが、なかなか難しいと思うので動物用のヒーターを使って温度を保つようにしましょう。
食べさせるエサはモンキーフードが市販されていますので、そういったものを主食として与えてあげましょう。
その他にリンゴやバナナといったフルーツなどをおやつとして与えてあげてください。
リスザルは雑食性なので何でも食べますが、味の付いた人間の食べ物を与えるのはあまりよくありません。長生きしてもらうためにも、健康を考えた食事にしてください。
リスザルの平均的な販売価格は?
リスザルの価格は、一頭40-60万円 くらいです。
日本での個体数がとても少なく、入手も困難なため、これ以上の値段になる場合も考えられます。
ちなみにその他にもワクチン接種や、飼育用品を一式揃えると、10万円以上さらに必要となります。
維持費に負担もかなりかかるので、よく考えて購入しましょう。
リスザルの平均寿命は?
野生のリスザルの寿命は10~15年といわれています。
これは、自然界には天敵に襲われるなどの確率が高いために、天寿を全うできる個体がほとんどいないからです。
飼育されているリスザルは20年ほど生きることもあるそうです。
リスザルを飼育する際の注意点は?
リスザルを飼育するにはワクチン接種なども必要になりますので、診てもらえる動物病院を見つけておかなければなりません。
ペットとして珍しい動物なのでどこでも診察が受けられるわけではありません。
購入した際に、そのペットショップなどで診察してもらえる動物病院を紹介してもらうのでもよいでしょう。
リスザルは噛む習性があり、日常的に噛みます。
場合によっては大怪我をしてしまう可能性もありますし、また感染症にかかってしまうかもしれません。
どんなに懐いていても噛む動物ですので、小さな子供などがいる家庭ですと、かなり危険かと思われます。
リスザルはサルの仲間なだけあり、やはりとても賢いです。
ですがトイレのしつけはできないため、さまざまなところで排せつしてしまいます。
マーキングのためにオシッコをかけることもあるので、飼育場所は臭いがきつくなります。衛生面のことも考えて小まめに清掃をしましょう。臭いのことを考えると、リビングなどの片隅で飼育というのは難しいでしょう。
まとめ
リスザルは懐く動物なので、甘えたり喜んだり、かわいらしい面はたくさんあります。
反面、掃除や金銭面でかなりの負担がかかります。
かわいいからという気持ちだけでは飼育は難しいですが、責任をもってキチンとお世話していれば、そのかわいらしさで癒されることでしょう。
家族の一員となったリスザルは20年ほど生きるので、長く側にいることができますね。
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