フクロギツネという名前ですが、じつは有袋類でお腹にポケットがありクスクス科の動物です。
今は特定外来生物に指定され、ペットとして飼育、販売は禁止されています。
フクロギツネがどのような生き物なのか詳しく説明します。
目次
フクロギツネはどんな生き物?
フクロギツネは特徴的な大きな耳があり、キツネに似た顔をしています。
そういった理由から名前にキツネとついていますが、キツネの仲間ではなくカンガルーなどの仲間です。
オーストラリアや、タスマニア島、その周辺の島々に数多く生息しており、体毛は厚く密生していて、一見するとぽっちゃりしているような風貌でかわいらしいです。
しかもこの体毛は保温性抜群なので、コートや靴下に毛を混ぜたものが販売されています。
森林地帯や平原などで生息が確認されているが、環境への適応範囲が広いため、熱帯雨林や乾燥したユーカリ林、半乾燥地帯、マングローブ林など、あらゆる場所に適応し生息しています。
その適応能力はすさまじく、人が住む市街地でも目撃されています。
住宅の軒下に棲みつき糞尿の被害もあるため害獣として扱われることもあります。
そのためフクロギツネは、オーストラリアに住む人にとってはなじみのある、身近な動物です。
フクロギツネは夜行性で、特定の巣は作りません。
昼間は洞窟などの暗い場所に潜んでおり、日が暮れると出てきて活動をはじめます。
食べるものは主に木の葉や木の芽、木の実や果実などの植物を食べていますが、昆虫や小鳥、ネズミなど何でも食べてしまいます。
普段は木の上などの高いところで生活をしており、移動以外は、木の上で過ごしていることがほとんどです。
そのため手にはしっかりとした爪があり、木を登ったり伝って移動しやすいようになっています。
オーストラリアでは毛皮のために狩猟されて個体数が減り保護動物になっていますが、ニュージーランドでは怪獣被害が出ており駆除対象動物です。
日本でも、牛結核や線虫を伝搬するとして特定外来生物に指定されています。
以前はペットとして販売されていたこともありましたが、今では特定外来生物となってしまったので、飼育や販売は禁止されています。
以前は販売されていたフクロギツネですが、今でも飼育しているという方はほとんどいません。
日本では野生での繁殖もしていないとの事なので、今では動物園等でしか見れなくなっています。
フクロギツネの展示は比較的どこの動物園でもしていますが、訪れる際は動物園のホームページなどで確認してから出かけてください。
フクロギツネの飼育方法は?
現在は禁止されているが、もしフクロギツネを飼育するとなれば非常に難しいでしょう。
凶暴な性質の個体が多く、あまり飼いやすい動物ではありません。
また、フクロギツネは伝染病の病原菌を保有している場合もあるため危険です。
フクロギツネの平均寿命は?
フクロギツネの平均的な寿命は6~7年ほどです。長生きをしたとしても11年くらいです。
この年数は野生での寿命なので、人のもとで外敵の危険がない状況でしたら、もう少し長生きすると考えられます。
まとめ
フクロギツネがまだ販売されていたころは「風の谷のナウシカに出て来るテトのモデル」なんて言われたこともあったそうです。
残念ながら現在では飼育はできませんが、動物園などにいけば見ることは可能なので、興味のある方はぜひ、そのかわいらしい姿を実際に見てきてはいかがでしょうか。