私たち人間にとって身近な昆虫と言えばどの昆虫を思い浮かべますか?
色々あるかと思いますが「てんとう虫」を思い浮かべる方も多いのでは無いでしょうか?
無理矢理誘導した感は否めませんが今回ご紹介したいのは「てんとう虫」です。
てんとう虫ってどちらかと言うと良いイメージを持たれる事の多い昆虫ですよね。
実際に海外では幸せを呼ぶ昆虫と言われてたりしているみたいですし、日本でも「益虫」として知られていますよね。
この益虫と呼ばれている所以は後述しますが、「てんとう虫」と言う名前の由来も太陽に向かって飛んでいく様が「太陽神」の元へ飛んでいくかの様に捉えられ、「天の道」を示している様、との事で「てんとう虫」だそうです。
見た目も鮮やかですし、人間から好かれる要素は十二分に持ち合わせていますよね。
でも、てんとう虫と言っても種類が非常に多い事をご存知でしょうか?
目次
てんとう虫はどんな虫?
世界中で見ると約5,000種、日本だけも約200種は存在しているだろうと言われています。
日本でよく見られるてんとう虫は「ナミテントウ」「ナナホシテントウ」です。
恐らく普段てんとう虫を見た事がある方はこのどちらかの種類のてんとう虫だと思います。
子供の頃とかに捕まえた事がある方も多いと思いますし、私も小学校低学年くらいの頃に授業の一環で捕まえに行った記憶があります。
てんとう虫って捕まえようとすると動かなくなるんですよね。
あれは外敵が近づいたりすると死んだふりをしているそうで、しばらくすると動き出します。
この時に黄色い汁(液体?)を分泌するんですが、これが結構キツイ臭いなんですよね。
この汁に「アルカロイド」と言う成分が含まれており、この成分が鳥類が嫌う成分なので鳥類から捕食されずに済んでいるそうです。
てんとう虫の色も目立つ色をしていますが、あれも「わたし、食べてもマズイよ」アピールの一部で、外敵から逃れる術を体全体で表現している様なものですね。
昆虫で主だった外敵がいない(0ではありませんので悪しからず)っていう点も凄いですよね。
てんとう虫の飼育に必要な物は?
てんとう虫を捕まえたりして飼育しようと思った際に何を揃えればいいのか?
用意する物は多く無いのですぐ揃える事が出来ます。
飼育用のケースを1つ用意して下さい。
虫かご、小型のプラケース、小さな水槽、これらの様な物があれば飼育出来ます。
虫かごの場合は隙間から逃げない様に隙間を埋めなくてはいけません。
何かで覆う場合は若干の空気穴だけ開けて下さい。
てんとう虫の餌は具体的にどんなもの?
冒頭で少してんとう虫が「益虫」であると触れましたが、その理由は農作物に被害をもたらす「アブラムシ」を食べる事からそう言われています。
ここで1つ注意点なのですが、全てのてんとう虫がアブラムシを食べている訳ではありません。
てんとう虫の種類で食性が3つに分かれます。
それでは下記に3種類の食性及びその代表的な種類のてんとう虫を記載していきましょう。
①肉食性
代表的な種類・・・ナナホシテントウ・ナミテントウ
上記2種はアブラムシを食べる事から「益虫」と呼ばれています。
てんとう虫の食事シーン
②菌類食性
代表的な種類・・・キイロテントウ・シロホシテントウ
植物の葉に寄生する「うどんこ病菌」を食べる事から上記の種類も「益虫」として扱われています。
③草食性
代表的な種類・・・ニジュウヤホシテントウ・オオニジュウヤホシテントウ
別名「テントウムシダマシ」とも言われていますが、人間が食す農作物であるナス科の植物の葉を食べる為「害虫」扱いされています。
以上の3種に分かれるのですが、何を食す種類なのかにより扱い方が全然変わってきますね。
「益虫」と「害虫」と真逆の扱われ方になってしまう点に一抹の寂しさを感じずにはいられません。
てんとう虫の飼育方法は?
てんとう虫の飼育方法は至ってシンプルです。
飼育ケースと餌さえ用意出来ればほぼ問題無く飼育出来ます。
餌は上記で記載しました様に種類により異なってきますが、近場で捕まえたてんとう虫を飼育するとなると、大方ナナホシテントウかナミテントウであると思うので餌としてアブラムシを採取する事が必要になります。
後は用意した飼育ケースに餌としてのアブラムシを置いてあげ、てんとう虫に与えてあげましょう。
この際にアブラムシが付いている葉等を直接置かず、絵筆等で払い落としてケース内に入れるのも良いでしょう。
てんとう虫の平均的な寿命は?
てんとう虫の主な平均寿命は2~3か月と言われていますが、稀に1年近く生きる個体もいるそうです。
秋冬に成虫となったてんとう虫は越冬します。
春になるまでただじっと時が来るのを待ち続け越冬して春になると活動再開する訳ですね。
てんとう虫を飼育する際の注意点は?
主な注意点としては冬場になると餌となるアブラムシがいなくなってしまうので餌を与える事が出来ません。
ただ、上記でも記載した様に冬場になるとてんとう虫は越冬しますので飼育ケース内に落ち葉等を入れて身を隠す場所を設ければ越冬場所になります。
他には上記でも記載した様にケース内から飛んで行ってしまわない様に隙間は埋める様にしましょう。
まとめ
てんとう虫に関して記載させて頂きましたが、種類により「益虫」「害虫」に分かれてしまう点は可哀そうと思ってしまうのですが、当の農家さんからしたら死活問題にもなりかねないのでどうしようもないですよね。
反面、益虫として扱われている種のてんとう虫は生物農薬としての役割を担い、無農薬栽培への活路として人の役に立つように活用されていますもんね。
ただ所変われば幸せを呼ぶ昆虫として、てんとう虫は海外では非常に大切に扱われています。
まあ、スピリチュアルな要素が含まれているので信じる信じないは人それぞれだと思いますが、単純にシルエットだけ見ると非常に愛くるしいシルエットはしていますよね、色も綺麗ですし。
てな訳で以上、 てんとう虫の飼育方法・寿命・餌について解説 でした!
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