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ケヤリムシはどんな生き物?
ケヤリムシは房が広がったような姿が美しく、その様子はイソギンチャクのようにも見えます。
ケヤリムシを知らない方からすれば、その名前から毛虫のような姿を想像してしまうでしょう。ですが実際は、とても華やかなので水槽のアクセサリーなどに使用されることが多い海洋生物です。
今回は海に住んでいる、ちょっと不思議な生物のケヤリムシについてご紹介します。
ケヤリムシという和名は、大名行列の先頭にいる人が持っていた毛槍に似ていることからその名前が付いたそうです。
体の大きさは大型だと10~15cmくらいのものもいますが、多くの個体は数cmほどです。ケヤリムシは鰓冠が発達していたり、色鮮やかなものが多いため、海中でその姿はよく目立ちます。
毛のように見える部分が色鮮やかで、イソギンチャクの触角のようにも見えますが、実は海に生息している芋虫のような生物であるゴカイの仲間です。
イソギンチャクでもなければサンゴでもないので、これらと比べると非常に飼育しやすいという特徴があります。
細長い筒状の巣を作り、その先から「鰓冠」と呼ばれる羽のようなヒラヒラしたものが出ています。この鰓冠は水流に乗って流れてきたプランクトンを捉える働きをしており、捉えたものを食べてケヤリムシは生きています。
ケヤリムシの飼育方法や必要なものは?
イソギンチャクやサンゴではないので、水質にはあまりうるさい生き物ではありません。すでに海水魚などを飼育できているのであれば問題なく導入できるでしょう。
自然界では水流に乗ったプランクトンを食べていたという性質上、水流のある環境が必要となります。
水流の強さも重要で、強すぎてもストレスがかかってしまい巣から出てしまったり、鰓冠を自ら切ってしまうこともあります。
鰓冠を切ってしまっても、また新しいものが生えますが、新しく生えた鰓冠は、以前のものと同じ模様とは限りませんので、気を付けて下さいね。
また、鰓冠を出さず巣にケヤリムシが籠ってしまっている場合は、水流が合っていないことも考えられますので、ポンプの場所を変えるなどの工夫をして、水流の調節をしてください。
水温は25℃が適温となっています。クーラーやヒーターを使い一年中同じ温度を保つようにしましょう。
ケヤリムシの具体的な餌は?
魚の水槽にケヤリムシを入れてあげる場合は、基本的に餌は必要ありません。
ケヤリムシは水槽内の魚の食べ残しなど僅かな量の餌で十分なため、ケヤリムシのためだけに何か餌を用意しなくても問題ないでしょう。
水槽内に魚やその他の動物がいない場合は、サンゴ用のフードをスポイトなどで与えてあげると良いです。
餌を与える際の頻度は週に1回くらいの頻度で与えれば問題ないです。量をあげ過ぎないように注意してください。
ケヤリムシがひっこむ瞬間
ケヤリムシの寿命や販売価格は?
ケヤリムシは種類も多く、値段もさまざまです。流通量も多く入手しやすいインドケヤリは、価格がとても安く1000円くらいで購入が可能です。
お店によっては1000円しない値段で買うこともできたりします。
正確な寿命は分かりませんが、7年以上生きているケヤリムシもいるので、水質や温度に注意すれば、飼育は長い期間可能でしょう。
ケヤリムシを飼育する際の注意点は?
水槽内にサンゴを食べてしまう魚がいる場合は、ケヤリムシをサンゴと間違えて食べてしまう恐れがありますので、ヤッコ類やチョウチョウウオといった大型魚の水槽には導入は控えてください。
まとめ
ケヤリムシはイソギンチャクなどと比べて飼育も容易で値段も安く、見栄えも良い!さらに、毒性のあるサンゴと一緒の水槽でも、その毒の影響を受けないなど、多くのメリットがあります。
アクアリウム初心者には特にオススメですので、水槽内に新しい仲間としてケヤリムシを入れてみてはいかがでしょうか?
色鮮やかなケヤリムシは良いアクセントとなってくれるでしょう。
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