カメの飼育がしたくて、どんなカメにしようか調べているとミシシッピニオイガメに行きついた、そんな人も多いのではないでしょうか。
何と言ってもこのサイズの可愛らしさが魅力的ですよね。
見た目が可愛いだけでは飼育はできませんので、実際にはどのように飼育をするのを今回ご紹介したいと思いますので、是非参考にしてみて下さいね。
目次
ミシシッピニオイガメとは?
ミシシッピニオイガメはアメリカの東部やカナダの南部に生息しており、成長した成体の甲羅の大きさは最大でも13cmというとても小さなカメです。
「小さいし成長速度は遅いの?」という疑問もあるかもしれませんが、特にそうでもないそうです。ただそもそも大きくなった後の成体でも小さいので、伸び幅が少なく、成長が遅く感じるのは無理ないかもしれません笑
このカメ、アメリカよりの暖かい地域に住んでいるカメは冬眠せずに冬を越します。
しかし、カナダに生息しているニオイガメは流石にそのまま冬を越えることは難しいので冬眠します。
飼育環境では無理に冬眠させるのはカメにダメージを与える場合があるので、暖かくして冬を越させることが良いかと思います。
ただミシシッピニオイガメを繁殖させる場合、冬眠は深い意味を持ちます。野生と同じような環境にすることで繁殖能力が上がるようです。
産卵させる場合水の中ではできないので、産卵場所として別に用意する必要があります。
その場合は有機物の入っていない園芸用の土、脱走しないような高さの容器、そういったものを用意して産卵に備えてください。
生まれたての赤ちゃん♪キュートベビー☆
この赤ちゃん、相当かわいいですね!!
こちらのサイトに繁殖の方法が詳しく書かれているので参考にしてみてください。
そしてこのカメは流れの穏やかな川や湖などの水場を好み、水の中で生活しています。夜行性なので、日中は水中の泥や砂の中で睡眠していることが多く、暗くなると出てきて餌などを捕食します。
ちなみに名前にある「ニオイガメ」ですが、危険を感じたときに臭いを発することから命名されたようです。スカンクのような感じですね。
ですが、飼育下では臭いを出すことはほぼないので、安心して飼育をしてください。ただし、いじめたりしてミシシッピニオイガメが命の危険を感じたら、臭いを出すかもしれませんので優しく接してあげましょう。
性別の見極めとしては尻尾の長さや総排出口の場所などで判断します。
尾が短ければメスで長ければオス。総排出口が尾の根本近くにあればメスで、比較的外側にあるものがオスです。
ミシシッピニオイガメの飼育方法や必要なものは?
ミシシッピニオイガメの育て方ですが、使用する水槽の大きさは60cmくらいのサイズが理想的です。
小さいから、水槽も小さくしたい、という方もいるかもしれませんが、水槽以外にも必要な装置が他にもあるので、その設置を考えると小さすぎるのも逆に手間がかかってしまうでしょう。
水槽の底床には砂利などを敷いてあげると、その中に潜って休むことができます。
底砂はシェルターの代わりとしても機能するため、ミシシッピニオイガメが全身入れるくらいの厚みにしてあげると良いです。
それ以外に植木鉢や流木などを設置して隠れる場所を増やしてあげると、ストレスの緩和になりますし、レイアウトとても機能するので便利です。
ミシシッピニオイガメは水棲なので、広い陸地を作る必要が無いので、浮島などを作ってあげれば問題ないでしょう。水深は水槽いっぱいに水を入れてください。
陸地部分では日光浴などをするのに利用するので、その部分にはバスキングライトを使用し、ホットスポットを作ってあげましょう。
ホットスポットの温度は30℃前後に設定し、その他に紫外線ライトは水槽全体に光が当たるように設置してあげる必要があります。
水温の調整は水槽用のヒーターやクーラーを使用して、25℃前後の温度を保つようにしてください。水温が低いと動かなくなることもあります。
ミシシッピニオイガメの飼育は水温の管理が重要なので、温度計を設置するなどして適温を保つようにしてください。
水槽の水換えの頻度ですが、だいたい週に1回全換えすると水がきれいな状態を保つことができます。
ただ日常的に出る糞などは濾過器(フィルター)などを使って日常的に取り除くのが良いかと思います!
ミシシッピニオイガメは屋外でも飼える?
水温、水質などに気をつければ屋外でも飼育は可能です。
日が出ているときに散歩させるのも良いですね☆
屋外でも飼育の様子♪
ミシシッピニオイガメがかかる病気にはどんなものがある?
飼っていると病気が心配になりますよね。
カメの病気には甲羅、皮膚、手足、尻尾等に変調をきたすものがあります。
いつもと違う様子が確認されたら、爬虫類専門のペットショップ等に相談されるのが良いかと思います。
軽度の皮膚病、甲羅のカビなどはイソジン等で自宅でケアすることも可能です!!
水カビ病なのか脱皮なのか見分けがつき辛いときがあるようですが、その場合は水から出してみて、白さが残っているようでしたらカビの疑いが高いでしょう。
また甲羅が汚れてきたなと思ったら、柔らかめのスポンジ・歯ブラシなどで優しく掃除をしてあげてください。
ミシシッピニオイガメを混泳させる際に気をつける点は?
ミシシッピニオイガメはとても温厚な性格で、幼体では他の生き物に対して攻撃をすることはほとんどなく共生も可能でしょう。
ニオイガメ同士の多頭飼いもそこまで難しくありません。混泳させる生き物は小さな魚やエビなどが主流のようです。
しかし成体になった後や、幼体でも餌として子魚やエビを与えると、それらの生き物が食べられる、と覚えてしまい混泳している生き物を食べてしまうことがあります。
「金魚や熱帯魚と混泳できるの!?」という声を聞きますが、餌として食べられてしまうことを考えると・・・あまりおすすめできません^^;
成体になったら他の生き物とは別に飼育し、そして幼体の場合でも生餌を与える際は、混泳している生き物以外の種類のものを食べさせるようにしましょう。
ミシシッピニオイガメの平均的な寿命や値段は?
寿命は比較的長く20年は生きるとされています。小さいと言えど、やはりカメなので長生きをする傾向があります。
リクガメなどの大型のカメに比べると寿命は短めですが、一般的なペットとして飼育されている生き物の中では割と長寿です。なので、飼育の際は最後までお世話できるのか良く考えてから飼育を始めましょう。
価格は3000円ほどで購入できるので、とても手頃です。またネットで検索すると里親も募集をしているので、タイミングが合えば譲ってもらうことも可能でしょう。
そして長く飼っているとなついて、餌くれダンスをすることも・・・笑
最近では流通量も増え、ホームセンターやペットショップ、ネットの通販でも販売している所があるので、気になっている方は覗いてみると販売されているかもしれませんよ。
また、餌を食べない場合ですが水温が高すぎたり低すぎたりすることが考えられます。
25~30度が一番食欲がある温度なので、その範囲外になると食べない事があるので気をつけましょう!!
ミシシッピニオイガメを飼育する際の注意点は?
水槽内のレイアウトで高い位置に陸があると、当たり前ですが脱走の危険が非常に高まります。
また、陸地が低くても複数匹飼育していると折り重なるようにして上部まで届いてしまうので注意が必要です。
水槽に蓋をするのはもちろんですが、水位や陸地の高さを調整して、脱走しづらい飼育環境を作りましょう。
ミシシッピニオイガメの飼育の様子
また旅行に行って2~3日程度家を空けるということであれば大きく問題はないかもしれませんが、それ以上空ける場合はどなたかに預かってもらうのが良いかと思います。
水質の悪化により、病気などになっても困るので・・・
まとめ
大人になっても大きくならないミシシッピニオイガメなら、サイズが変わって可愛くなくなった、なんてことはなく、ずっと可愛いままなのが魅力的ですよね。
飼育は比較的簡単ではありますが、水温などの調節をしたり気を使う面もあります。
また、水槽内も定期的に清掃が必要なため、手間がかかることもありますので、飼育を始める際はよく考えてからお迎えしてあげて下さいね。
そして水草を入れた場合、餌が少ないときその水草を餌にして食べてしまうことがあるようなので注意する必要がありますね!!
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