ヨシノボリはハゼの仲間で、身近な川や沼に生息しているため、捕まえてそのまま飼育しているなんていう人も多いようです。

そんなヨシノボリの飼育は特に難しくもないため、イメージとしては金魚やメダカを飼う感覚なので、初心者でも安心です。といっても、やはりヨシノボリの生態の特徴もあり、飼育方法は若干の違いがあります。

そこでヨシノボリはどのような魚で、飼育は具体的にどうすればいいのか、ということをご紹介していきたいと思います。

目次

ヨシノボリとは?

ヨシノボリは「葦登」と書き、吸盤のような役割りをする腹ビレを使い、川底の石や護岸などに張り付くことができます。

特に未成魚が川底を遡上する場合は、まるで葦に登っているかのような勢いのため「葦にも登る」という意味合いを含めてヨシノボリと名前が付けられたようです。

しかし、実際にはヨシノボリは葦に登ることはなく、この名前はハゼ亜目ハゼ科ヨシノボリ属の総称として使われています。

ヨシノボリの種類はいくつか存在していますが、どれも成魚のサイズは5〜10cmほどで、体の模様はそれぞれに若干の違いが出ます。頭部に赤褐色の色を持つ種類が比較的多いが、エラの付け根に青い斑点模様のあるものなどもおります。

生息地はロシアの沿岸地方から東南アジアまでといった広い範囲で、種類はとても多いのですが分類が定まっていないため、正確な種類の数は不明です。今のところ、日本に生息するヨシノボリは14種類となっているようです。

野生下のヨシノボリが主に餌としては食べているのは、水棲の昆虫やミミズ、魚の稚魚などです。その他にも水棲生物の死骸や排泄物から発生する有機物なども食べているようです。

小さな生物を獲物とする場合がほとんどですが、空腹時には自分の体よりも大きな魚のなどにも襲いかかるなど、非常にワイルドな一面も持ち合わせています。このため、混泳で飼育する場合は、大きさなどに注意して水槽に入れる必要があります。

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ヨシノボリの飼育方法や必要なものは?

単独飼育、または数匹程度でしたら45〜60cmの水槽で問題なく飼育できます。ヨシノボリは、体の表面が濡れていれば水槽から這い出すことも可能ですので、水槽には必ず蓋も設置しましょう。蓋はなるべく隙間の空いていない、ぴったりしたタイプが望ましいです。

ヨシノボリは日本の川に住んでいるため、水槽でもそれほど温度には気を使わず飼育が可能です。適温は10〜28℃となっていますが、普段生活している空間でしたら、この水温から外れることはあまりないでしょう。

しかし、夏場などは気温がグンと上がることもあり、水温も28℃を超えてしまう可能性もあるので、余に暑い室内に水槽がある場合は、水温を水槽用のクーラーなので下げてあげる必要があります。

水温が高くなると水中の酸素濃度が下がるので、夏場はエアーレーションを行うと酸欠に効果的です。その他にも、水が流動するので腐りにくくなるというメリットもあります。

ちなみに、水温が10℃を下回ると餌の食いつきが悪くなったり、あまり動かなくなります。

せっかく飼育しているのに、元気な姿を見ることができないのは寂しいので、水温は下がりすぎないように管理してあげてくださいね。10℃を下回るようなら、ヒーターを設置するなどして水温を上げてあげましょう。

水換えは基本的に1週間〜2週間に1度程度行なって下さい。特に夏場は水が汚れやすい季節なので、汚れていると感じたら変えてあげると良いでしょう。水槽の水は全て変えるのではなく、1/4〜1/3くらい変えて、元の水を残しておいてください。

また、水槽の中の水の温度と、新しく加える水の温度の違いがあまり出ないように行いましょう。急激に水温が変化するとヨシノボリはビックリして、死んでしまうこともあるので十分注意しましょう。

ヨシノボリは縄張り意識が強い魚なので隠れられる場所を必ず設置してあげてください。水草などは掘り返されることもあるので、流木に固定されているタイプを使用すると良いです。その他にも岩や半分に割った植木鉢などを水槽内に設置してあげましょう。

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ヨシノボリの具体的な餌や平均寿命は?

ヨシノボリ 飼育



ヨシノボリは動物性の餌を好みますが、基本的にはなんでも食べるので、長期保存ができ安価で購入できる人工飼料がオススメです。ただし混泳させている水槽で、水面近くに別の魚がいると、フレークタイプの餌はヨシノボリが食べることができません。

人工飼料は沈殿する顆粒タイプを与え、餌を与えてあげる際はちゃんと食べているか確認して下さい。

また、冷凍のアカムシや、フリーズドライのエビなどは特に食いつきが良いです。アカムシなどは水質が悪化しやすいので、食べ残しに気をつけて水槽の底に残っているようなら取り除くようにしましょう。

餌の頻度は、1日に1回〜2回ほど与えてあげて下さい。

ヨシノボリの寿命は3〜4年ほどで、それほど長寿ではありませんが、最後まで責任を持って育ててあげて下さい。

ヨシノボリの販売価格や販売場所は?

ヨシノボリは河川などで捕まえることも可能ですが、アクアリウム専門店やインターネットで購入することもできます。

価格は5匹で1000〜2000円くらいで購入でき、それほど高価ではないようです。個体自体が安価ですと設備などにお金を回せるので、金額的に買いやすいのは嬉しいですね。

店舗に足を運んで購入する場合は、たくさんいる中から選ぶこともできる場合が多いので、納得のいくヨシノボリをゲットして下さいね。

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ヨシノボリを飼育する際の注意点は?

野生のヨシノボリは住んでいる地域によって、飼育の難易度が変わってきます。

川の下流や用水路などに生息しているのは主にトウヨシノボリで、水質の変化に非常に強く飼育しやすいです。

流れがある中流以上の川に生息しているのはオオヨシノボリらシマヨシノボリという種類が多く生息しており、水の中の酸素濃度が低いと弱ってしまうこともあるようです。

更に上流域に生息するものになると、高い水温に弱く、病気になりやすい特徴があります。

購入した個体ですと、このようなことは分からなことも多いですが、採取して飼育するなら下流域の個体が良いでしょう。

まとめ

ヨシノボリ 飼育



ヨシノボリはぱっと見は地味ではありますが、よく見ると素朴な体の色が美しく感じられ、ナチュラルなヨシノボリの水槽は、落ち着いた雰囲気の部屋にはぴったりだと思いますよ。

飼育は比較的簡単ではありますが、水換えなどは手間がかかりますので、良い面ばかりではありません。そういった面も考慮したうえで、責任をもって最後までお世話してあげて下さいね。

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