ナナフシという昆虫をご存知でしょうか。
漢字で七節と書きますが、なにかが7つあるという意味ではなく、単純に沢山という意味で七という字が使われています。
沢山とはなにが沢山あるのでしょう。
なかなか興味深い昆虫のようです。
今回はそんなナナフシについてまとめてみたいと思います。
目次
ナナフシはどんな生き物?
細長い体、その体は葉などの植物に擬態しています。
体長は数センチから50センチほどまでに成長する固体がいます。
飛翔能力を失い退化している固体も存在します。退化の形態は固体により様々で、必ずと断言できるわけではありません。
寿命は3カ月ほどといわれているようですが、自然界では予期せぬ状況に見舞われ早死にしてしまうケースも少なくないようです。
人工的に飼育されている場合はもう少し寿命が長くなることもあります。
生息地は?
熱帯から温帯地区にかけて生息しています。
日本にもナナフシの仲間とされている種類が自然に生息していますが、分類の見直しがされている最中で、今後変わってくることもあり得ます。
世界中でナナフシとその仲間に分類される種類は2500種とも言われています。
飼育方法や必要なものは?
昆虫飼育用のケースで十分なのですが、風通しのいい場所を好むナナフシには、密封型の飼育ケースは適応しません。
通気性のいい飼育ケースを選んであげましょう。
自然界の近い空間での飼育を求めるよりは、最低限の水(スポンジに水をしみこませる)と餌となる葉のみの方が衛生的にも良好となります。
腐葉土や枯れ葉などを敷き詰めるとナナフシにとっては衛生的にあまりよくないようです。
冬前に寿命を終えるのが通常ですが、稀に冬を越せてしまう固体もいますので、その場合はヒーターなどで温めるなどして、温度が下がらないようにしましょう。
具体的な餌は?
広葉樹を好んで食べます。
新芽に近い柔らかい葉を与えるようにし、体の色など気にせずにいろんな色の葉を与えるとよいみたいです。
特に好んで食べるのが、桜、欅、薔薇などです。
しかし固体によって好みは様々のようなので、なにを好んで食べるのかを見極める必要があります。
はじめのうちはいろんな広葉樹を与えて好みを知りましょう。
販売価格や販売場所は?
昆虫専門にお店やネット通販などで販売されているようです。
価格の相場は収集の量などで変化がでるようですが、概ね1000円から2000円くらいだそうです。
その多くはメスなので、オスが欲しい時は自力で収集するしかないようです。
繁殖は可能?
ナナフシはメス単体で処女生殖できる珍しい生き物です。
1頭で150個ほどの卵を産みますが、糞と紛れているので卵だけを容器に移し替える必要があります。
トイレットペーパーなどを霧吹きで湿らせ乾燥を防ぐとともに、湿らせすぎてカビさせない注意も必要です。
温度を下げないようにするため、ライトを当てるなどして孵化をさせます。
飼育する際の注意点は?
夜行性なので、できるだけ日陰などに飼育ケースを置く、部屋の照明が明るい場所は避けるなどの配慮が必要です。
糞でケースが汚れてしまった時は、ケースごと取り換えるようにしましょう。
必要以上にナナフシに触れようとすると、自切してしまうことがあります。
まだ孵化して間もない場合は再生しますが、ある程度成長してしまうと再生はしませんので、気を付けましょう。
まとめ
ナナフシはメスだけで生殖していける生き物だったんですね!
その為、オスを探して交尾する必要性がないことから退化していったという説もあるのだとか……
また孵化するのはメスだけで、オスが生まれる確率が極めて少ないというのも驚きです。
メスだけで生殖できるからオスの必要性がなかったのか、それともオスの存在が少なすぎたために処女生殖できる体になっていったのか……ナナフシを知れば知るほど謎が深まりました。
意外と身近に生息していることも知ることができましたが、見つけるのは困難とのこと……植物と同化してしまっては見分けるのは至難の業ですね。
それでも自然界でナナフシを見つけることができたら、幸運も一緒に舞い込んできそうなくらい、はしゃいでしまいそうです。
以上、ナナフシの飼育方法などについてでした。