海水魚で人気のある種類でタテジマキンチャクダイという魚がいるのをご存じでしょうか?ヨコ縞なのにタテジマキンチャクダイという、ちょっと面白いところもあるお魚です。
海水魚の飼育でヤッコ類はとても人気がありますが、その中でも大型ヤッコなのがタテジマキンチャクダイです。
今回はタテジマキンチャクダイとは一体どのような海水魚なのか、ご紹介したいと思います。
目次
タテジマキンチャクダイはどんな生き物?
冒頭でもお話ししましたが、タテジマキンチャクダイは写真などでみるとヨコ縞になっています。とても不思議だと思いませんか?
実は魚は泳ぐときは頭を横にした体制ですが、頭を上にすると、縞模様は縦になります。
このように魚の模様はタテジマキンチャクダイ以外にもタテジマと付く魚はいますが、全て頭を上にして見た模様から付いているのです。
なぜこのように頭を上にしてみた模様が名前に付けられているのかはわかっていないそうです。
海水魚の飼育でヤッコ類はとても人気がありますが、その中でも大型ヤッコなのがタテジマキンチャクダイです。
タテジマキンチャクダイは幼魚と成魚では体の模様に違いがあるという特徴があります。
幼魚の模様は渦巻き型をしているため「ウズマキ」と呼ばれることもあります。そして成魚はタテジマキンチャクダイとなるのですが、成長の途中の模様が渦巻から縦縞に移行している魚をウズマキとキンチャクダイの間ということでウズキンと呼ぶそうです。
幼魚のウズマキから成魚のタテジマキンチャクダイへと成長するには約2年かかり、ゆっくり時間をかけて成長するのです。
野生下のタテジマキンチャクダイは主にカイメンや、郡体ボヤ、藻類などの付着生物を餌として食べています。
また、テリトリー意識が非常に強く、ダイバーなどが近寄ると岩場の穴などに隠れしまい、威嚇音を出すこともあります。
タテジマキンチャクダイの飼育に必要なものは?
タテジマキンチャクダイの好む水温は25℃くらいです。その水温を保つためにもヒーターやクーラーが必須となります。
ヤッコ類は水質や温度変化に敏感で、急激な変化を与えると白点病などの病気にもなってしまう可能性も高くなります。夏場や、冬場の温度管理には特に注意しましょう。
タテジマキンチャクダイは最大で35cm以上になるとされているので、最低でも90cmの水槽が必要になります。できるなら120cm水槽を用意してあげるとより良いでしょう。
幼魚のうちは小さい水槽でも大丈夫ですが、成長していくと手狭になってくるので、成魚になる前に広い水槽に移してあげましょう。
タテジマキンチャクダイの飼育の様子
タテジマキンチャクダイの飼育方法は?
生餌も、人工の餌も食べるので、扱いやすい方を与えてあげたり、バランスよく両方を与えるのも良いです。
タテジマキンチャクダイは比較的良く食べるのですが、水質や水温の変化でストレスを感じると餌を食べなくなる場合もあります。
あまりに食べない時は、シュリンプ系の餌を与えてみると、食べてくれるようになるので、その場合は試してみてください。
水質などに敏感なため、タテジマキンチャクダイを水槽に移す際は慎重に水合わせを行ってください。
また、導入初期は病気に特にかかりやすい期間でもあるので、1週間ほどは良く様子を窺うようにしましょう。
タテジマキンチャクダイの平均的な寿命は?
タテジマキンチャクダイの寿命は10年ほどです。
ですが、水質などが悪化した環境なら、それよりも早く死んでしまうこともありますので、病気などの体調変化にもすぐ気づけるように、普段から良く観察してあげてください。
タテジマキンチャクダイの販売価格は?
タテジマキンチャクダイの成魚は大きさにもよりますが、15cm前後で1万円ほどの価格マで取引されているものが多いです。20cmを超えるものは3万円くらいになります。
また、幼魚のウズマキであれば5、6千円くらいです。ウズマキなら、安価でしかも成長過程も楽しめますので、幼魚からタテジマキンチャクダイを育てることをオススメします。
タテジマキンチャクダイを飼育する際の注意点は?
タテジマキンチャクダイは多種との混泳は可能ですが、同種を複数飼育はできません。
同じタテジマキンチャクダイ以外にも、ヤッコ類は同じ水槽に入れない方が良いでしょう。
体格差があるものや、ライブロックなどで隠れるところがあれば、混泳も可能な場合もあります。ですが、あまり水槽に余裕が無い場合は、混泳は避けた方が良いでしょう。
また、サンゴとの混泳も危険です。タテジマキンチャクダイはサンゴを餌と勘違いして食べてしまう可能性が非常に高いです。
まとめ
大型のタテジマキンチャクダイが水槽にいると迫力もあって、水槽を覗くのが楽しくなるお魚ですね。
幼魚から成魚にかけての成長過程の変化もゆっくりですが楽しむこともできます。
海水魚なので飼育は簡単ではありませんが、だんだん大きくなるタテジマキンチャクダイを観察するのは楽しそうですよ!