緑のメタリックカラーが美しいタマムシは、とても人気のある昆虫でもあります。
また、昔から「タンスにタマムシを入れると洋服が増える」と言われたり「オシャレになる」と言われる地方もあるようです。
そのようないわれもあるタマムシを飼育してみたいと思う方もいるでしょう。
今回は縁起の良い昆虫タマムシについてまとめてみました。
目次
タマムシの生態は?
一般的に日本でタマムシと呼称されているものはヤマトタマムシと言われるタマムシです。
日本本土で広く分布しておりますが、北海道には生息していません。
体の色は緑色で、光沢があり光に反射すると色が変わる特徴があります。大きさは成虫で3cmほどで、日中に活動しています。また、死んだフリをするため、捕獲は比較的容易です。
近年では、個体数が減っており、なかなか見かけることも少なくなっています。
タマムシは天敵の鳥類などから捕食されることを避けるために、このような光沢のあるメタリックカラーをしています。光の当たり方で色が変わることで、鳥が嫌がる効果があります。
タマムシの飼育方法や必要なものは?
タマムシの飼育自体は難しくありませんが、神経質でストレスがかかりやすいため死んでしまうことが多いですので、お世話は最低限に抑えて行ってください。
飼育ケースは一般的なプラスチックのもので大丈夫です。底には10cmほど土を敷いてあげて下さい。
餌となるエノキなどの鉢植えをそのまま入れてしまっても良いでしょう。枝などと違い枯れにくいですし、玉虫が木にとまることもできますので、可能でしたらそのようにしてあげてください。
餌を食べると、フンもかなりするので掃除も必要になります。あまりに汚れているようなら土を変えてあげましょう。
乾燥を防ぐためにも、定期的に霧吹きなどで湿らせてあげましょう。ですが、ストレスになってしまうこともあるので、頻繁に行うのは避けた方が良いです。
温度管理も特になく、飼育自体はそれほど手間もかからず簡単ですが、どうしても餌を食べない場合もあります。
2、3日経過しても全く餌を食べないようでしたら、元いたところに戻してあげて下さい。飼育ケースの中で、死んでしまうのを待つだけなんてかわいそうですからね。
タマムシの具体的な餌は?
タマムシはエノキやケヤキの葉を食べています。逆に、それ以外は食べません。
昆虫飼育の場合、果物や野菜を与える生き物が多く衛生面で苦労しがちですが、タマムシはこういったことが無いところも、飼育が楽です。
枝ごと、または鉢ごと飼育ケースに入れてあげましょう。葉がなくなったら新しい枝を入れてあげてください。
タマムシの飼育シーン
タマムシの平均的な寿命や値段は?
タマムシは1000~3000円くらいで販売されていることが多いです。また、標本としても価値があるため、それも3000円ほどで取引されているようです。
小さいタマムシは比較的安価で購入できるので、安く手に入れたい方はサイズの小さいものを探すのも良いでしょう。
タマムシは羽化して1ヶ月程度しか生きられないので、大切に飼育してあげてくださいね。
タマムシを飼育する際の注意点は?
餌となる木を公園などから拝借する場合は、殺虫剤が撒いてある可能性もあります。個人所有しているものの方が安心して与えることができるでしょう。
ただ、ケヤキの木を所有している方は少ないですし、園芸店で買うにも大きなものは買えませんよね。そう考えると、やはり自然の中で生活させてあげた方が良いのではないでしょうか。
まとめ
玉虫色というと「美しい色」として使われていたり「はっきりとしないもの」として例えに使われることもありますよね。
このように様々な形容する言葉などに使われているということは、昔から人々と関わりがある虫だったということが分かります。
現在はタマムシの個体数が減ってきています。無理に採集せず、常識的な範囲で飼育を行ってこの先もタマムシが生き続けられる環境を維持していきたいですね。
関連記事:カナブンの飼育方法・餌・種類について解説