皆さんは蛇について興味がありますか?
一口に蛇と言ってもその種類は多く、有毒種や無毒種、又は小さくて可愛らしい蛇や9mを超える程の大蛇などその数は計り知れないほどに存在するものです。
しかし、中には世界四大人喰い蛇の一種でもあるアミメニシキヘビのように特定危険動物にも指定されるものもおり、その迫力や皮模様に魅了され飼育を試みる人もいるようです。
今回は、そんなアミメニシキヘビの飼育方法や販売価格、寿命について解説したいと思います。
目次
生態は?
アミメニシキヘビは、爬虫網有鱗目、ボア科の蛇になりニシキヘビ亜科に属する世界最長の無毒蛇であり、身体にある網目状の模様が名前の由来になります。また、別名、レティキュレート、又はレティックマレーニシキヘビとも言われています。
主にミャンマー(ビルマ)南部、タイ、インドネシア、シンガポール、マレーシアなどの東南アジアに広く分布しており、熱帯雨林や耕作地など水辺の多い沼地や森林地帯のような環境に生息し、時には市街地でも見られることがあり、都市部でもあるシンガポールでは下水道に生息していたと言う報告もあります。
一般的に幼蛇時期では樹上棲傾向が強く、成長に伴い地表棲が多くなります。
そんなアミメニシキヘビの全長は5~8mであり、最大記録では9,9mにも達するとも言われており、オスよりもメスの方が体は大きいようです。
しかし、長さの割には胴や頭は細く、同じ長さのグリーンアナコンダに比べると体重は半分程度と言われています。
体鱗は胴回りに70~80列もあり滑らかで光沢があり、黒く縁取りされた黄色、又は黄褐色の美しい網目模様は樹上では保護色の役目をしています。
夜行性であり昼間は茂みや樹洞穴で休むことが多く、夜になると獲物を探す為に活動します。捕獲の様子は、獲物に噛みつき長い胴体で巻き付け強く締め上げて心臓を止めて殺した後に丸呑みすると言う方法になります。
寿命は野生種で15年~22年年位と言われ、飼育下では25年~29年、長い物では32年の個体も報告されています。
しかし、平均的には23年程であり比較的長いようです。
飼育には許可が必要?
アミメニシキヘビをペットとして飼育される事もあり日本にも輸入されているようですが、動物愛護法によって特定危険動物に指定されている為、飼育する際は地方自治体の許可が必要です。
飼育方法や必要なものは?
そんなアミメニシキヘビを飼育する場合は、基本的にホールバイソンと同じ方法になりますが、広大な土地や面積が必要であり、幼蛇から飼育したとしても成長することを考えてゲージを選ぶ事が大切です。
また、特定危険動物でもある為、各県の指示に従って用意することになります。
必要な物は以下の通りです。
・ゲージ
基本的にアクリル板と木材を使用して作ります。
底面には樹脂コーティングされた木材、壁面や上面はコンパネ、ドアの部分はアクリルを使い、床面積はとぐろを巻いた大きさの3倍が必要だと言われています。
その為、約5mほどの大きなもので床面積だけでも3㎡は必要になります。
・床材
新聞紙などを床材に使います。
脱皮を行う時の補助にもなります。
・水入れ
水辺の沼地などを好むため、アミメニシキヘビが入れる大きさの物を用意します。
・温度計・湿度計
熱帯の生き物なので温度、又は湿度管理が大切です
その為、パネルヒーターや犬用のヒーターなどを併用するか、エアコンを使う方法で管理します。
温度:28℃前後
湿度:70%前後
サーモスタットなどを使って管理します。
また、温度勾配を作る事も大切でありホットスポットなども設置するようにします。
大きさから考えるとかなり電気代のほうも最大級になりそうですが、迫力満点のアミメニシキヘビの為なら頑張れるのではないでしょうか!
具体的な餌や与える頻度は?
アミメニシキヘビの食性は動物食であり大型の哺乳類、又は鳥類やネズミなどを好んで食べます。
また、自分の長さや体重の4分の1位まで獲物を飲み込む事が出来ると言われていましたが、最大の物では体重23kg位のマレーグマを飲み込んだと言う例もある事から、人間の子供や女性なども襲う事がある為、注意が必要です。
飼育下での餌は、蛇にとって必要な栄養素をすべて含んでいるラットは完全栄養食である為、基本的にはマウスだけで十分と言えます。
その為、一般的には冷凍のラットなどを解凍して与える事が多く、量は身体の大きさに合わせて与えるようにします。
幼蛇の場合は2日~3日に1度のペースで与え、成長に伴い2週間に1度のペースで与えていきます。
販売価格や販売場所は?
一般的な爬虫類は幼体の方が安い傾向にあり、だいたい2千円~5千円くらいの物が多く、珍しい物や特定動物に指定されている物では、10万円~40万円と幅は広いようです。
因みに、アミメニシキヘビの体長1,2m位の物では、約4万円~5万円ほどになります。
扱うショップ、又は種類によっても価格変動がある為、先ずは爬虫類専門店などに問い合わせて見てはいかがでしょうか!
平均寿命や病気になったときの対策は?
蛇の寿命は比較的長いとされており、中でもアミメニシキヘビの場合は、野生種で約15年~22年と言われています。
また、飼育下では栄養状態などから更に延びて25年~29年と言われ、長い物では32年も生きたと言う報告もあります。
しかし一般的に平均23年とされています。
蛇は病気知らずだと思っていましたが、生き物である以上病気もあります。
中でも細菌感染によって引き起こされる傷口感染やビタミンCの欠乏、ストレス等が原因で起きるマウスロットは有名なところです。
また、湿度不足や寄生虫が原因となって脱皮が上手く行われない脱皮不全症も起きやすいようです。
その為、飼育する際は衛生面に注意して、バランスの良い食事を与え出来るだけ自然に近い飼育方法が良いと言えます。
更に蛇は床材や止まり木に身体を擦りつけて脱皮を行うためケージ内の飼育環境は最適にしてあげる事が大切になります。
飼育する際の注意点は?
基本的に動物病院は犬や猫は診ますが、爬虫類を診てくれる病院は限られてしまいます。
その為、病気になった時に見てくれる病院を事前に把握しておくことが大切になります。
また、アミメニシキヘビは東南アジアに広く分布する生き物である為、飼育する際は温度や湿度の管理が大切です。
爬虫類は変温動物である為、外気温が低いと死に至る事もあるので注意しなければいけません。
温度は28℃前後に設定して湿度も70%をキープできるようにしっかり管理しましょう。
アミメニシキヘビの飼育の様子
まとめ
最近は爬虫類などをペットとして飼育する人が増え、中でも蛇の皮膚模様などに魅了される愛好家も多いようです。
しかし蛇の中には特定動物に指定されている種類もあり、飼育する場合は地方自治体の許可が必要な物も存在します。
中でもアミメニシキヘビは世界最大級の無毒蛇であり大きなものは9mにもなり、食性も動物食である為、哺乳類や鳥類、マウスなどを捕食します。
その為、幼体で購入しても成長と共に体長も大きくなり、餌代も飼育する費用もかかる事になります。
飼育を始めたら最後まで責任をもって飼うようにすることが重要であり、飼う際には途中で投げ出さない覚悟も必要です。
以上、アミメニシキヘビの飼育方法や販売価格、寿命についての解説でした。
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