鮫は大きくて獰猛と言うイメージがありますが、皆さんはトラザメと呼ばれる鮫をご存じですか?


虎の名がついているわりには最大50cm程度にしか成長せず、性格的にも大人しく、人間に危害を加える事もないため水槽で飼育する人も多いようです。


しかし、海水に生息する生き物なので飼育方法が気になります。


今回は、トラザメの飼育方法と卵・販売価格・餌などについて解説したいと思います。

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目次

トラザメの生態は?

トラザメは、メジロザメ目・トラザメ科・トラザメ属に分類される鮫の一種で、主に日本、朝鮮半島、中国の沿岸からフィリピンにかけた岩礁域に分布する底生の鮫です。


体表がトラ模様で粗く、目が猫目に似ている事からトラザメの名が付いたとされています。


尾鰭が小さくて弱い事から泳ぎが不得意である為、必要な時以外は水深320mまでの海底にジッとしている事が多いです。


体は全体的にスリムですが、口先が丸い為ずんぐりとした体形に見え、大きさは最大でも50cm位と小型である為、観賞魚としても人気があります。


また、繁殖方法は卵生になりオスのクラスパーには百個ほどの鈎が一列に並んでいる構造になっており、メスは片側の卵巣と両側の輪卵管が機能し、卵殻腺に精子を数か月蓄える事ができます。


その為、他の鮫よりも繁殖力が強い事が分かります。

トラザメの飼育方法や必要なものは?

トラザメ 飼育 卵 販売 餌



メジロザメ目の鮫にしては性格が大人しい為、人間には危害を加える事が無いと言われています。


しかも、小型で丈夫なうえに飼育環境にも適応しやすい事から一般家庭でも飼育が可能です。


飼育する際、特に必要な事は以下のような事です。

・水槽

トラザメの大きさは小型ですが最大50cmまでには成長するため、水槽の大きさは120cm以上の物を用意する必要があります。

また、暴れたりして飛び出す事のないようにガラスの蓋付きのものが良いでしょう。

・ヒーター、クーラー冷却ファン、水質調整剤

トラザメを飼育する際の適温は24℃前後であり、30℃を超えるとトラザメは弱ってしまいます。

その為、夏の暑い時期は冷却ファンなどで水温が上昇しないように管理はしっかり行いましょう。

また、水質はph7,0前後の中性に保つ事が大切です。

・濾過装置

水質悪化防止の為に循環型の濾過装置が良いでしょう。


また、その他には以下のような物を用意しましょう。


人工海水の素、エサ、照明、カルキ抜き剤、エアレーション、バケツ(水換えの時用)、砂底(サンゴ砂)、隠れ屋など。


これらの飼育材料を用意して海水などをつくり、約1ヵ月程水槽内の立ち上げを行って水質を整えます。


立ち上げが完了した後は、トラザメを入手して水合わせをし慣らしていきます。


因みにトラザメは大人しい性格ですが肉食である為、同種以外の魚と混泳させることは避けた方が良いでしょう。


照明のある大きな水槽内で移動するトラザメは見ていても醍醐味があり、特に鮫好きの方には堪らない魅力でもありますね。

トラザメの販売場所や価格は?

トラザメは、トロール漁や刺し網漁、又は底延縄などの底層商業漁業などに混獲される事が多く、ほとんどは廃棄されてしまうようです。


そのため、関係者から譲り分けていただくことも考えられますが、普通にペットショップやネット通販などでも販売されており、サイズが大きいほど高額になります。


その値段はだいたい1万円前後で購入できるようですが、中でもコーラルキャットシャークなどは5,379円で取引されており、小さなうちから購入して水槽内で成長する姿を観察すると言うことも一つの楽しみでもありますよね。

トラザメのエサは?

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トラザメは夜行性である為、日中は海底で静かにしていますが、夜になると餌を捕食する為に活動を始めます。


食性は肉食性であり、主に軟体動物を捕食し、時には甲殻類や硬骨魚類なども食べています。


その為、飼育時のエサには生きたエビやイカなどを与えますが、魚の切り身や刺身なども好んで食べます。


それらのエサを1日2~3回ずつ食べきれる量を与え、食べ残しがあると水質悪化に繋がり病気にもかかりやすくなるため、早めに取り除くことが大切です。

産卵させることは可能?

トラザメは卵生であり、水槽内にオスとメスを入れる事で繁殖が可能です。


メスは輸卵管1本につき2個の卵を産み、その卵は半透明の卵鞘に包まれており、海流に流されないように卵の殻の四隅から出ている糸を海藻や岩などに巻きつけて固定します。


その為、岩や海草などのレイアウトは産卵する為には欠かせないものですね。


産卵が終わるとやがて孵化が始まるわけですが、トラザメの孵化日数は水温によって決まると言われており、水温13℃位の場合は10ヵ月程度で孵化し約8cm程の仔トラザメが誕生します。


その為、水温が低いほど成熟した時の大きさが大きいとされています。


また、トラザメの繁殖力は高く環境にも適応しやすい為、水族館では飼育下繁殖も行われているようです。



なかなか珍しい光景!!

まとめ

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一言に鮫と言ってもその種類は多く、生態などの違いもあります。


多くの鮫は卵胎生によって繁殖しますが、今回のトラザメは完全なる卵生であり、その卵は卵鞘に包まれたまま産み落とされ、海流に流されない為に殻の四隅から出ている糸を岩や海草に巻き付けます。


そして、水温によって孵化の時期も決まり、水温が低いほど大きくなるとされています。


同じ鮫の仲間でも繁殖方法に違いがあり、トラザメの卵が卵鞘に包まれたまま流されないように岩や海草に巻きつけられている事には驚いてしまいましたね。


出来るだけ多くの子孫を残すと言うところにトラザメの知恵も感じられ、面白いです。


この機会にトラザメを飼育し、その生態などを観察してみてはいかがでしょうか!


以上、トラザメの飼育方法や卵・販売価格・餌についての解説でした。



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