ペットと言えば猫や犬はもはや王道で、特に猫は日本人にとっても馴染み深い動物であり、仕草や顔の表情なども可愛らしく膝の上で寛いでいる姿には癒されますよね。
そんな猫の種類は多く、日本ネコ以外に海外から渡ってきた猫も多くいますが、中でもマヌルネコはご存知でしょうか?
マヌルネコは、ちょうど類人猿が現れた時代に出現し、今日まで生き延びてきたため、世界最古の猫と言われています。
今回は、そんなマヌルネコはペットで飼育できる?又、その性格や鳴き声、見る事ができる動物園について解説したいと思います。
目次
マヌルネコの生態
マヌルネコは、食肉目、ネコ科属に分類される哺乳類であり、モンゴル語ではマヌルネコを「小さなヤマネコ」と意味する事から別名をモウコヤマネコとも呼ばれています。
主にトルクメン、イラン、カシミール、チベット、中国西部、モンゴル、シベリア南東部に分布し、3000m級の岩山の雪の多い高地に生息するため、寒さから身を守るために普通の猫よりも毛が厚くできており、四肢や爪も短い為、全体的にずんぐりむっくりでモフモフした感じに見えます。
また、およそ1500年前から出現している為、世界最古の猫と呼ばれており、顔のつくりは進化の過程もあり、岩陰に伏せて岩の上から眼だけを出して獲物を狙いやすいように耳より高い位置に付いています。
更に普通の猫のように明るい場所で瞳孔が収縮して細くなることはなく、丸いまま収縮するため、若干「ブサ可愛い」姿であり、これが多くの人に愛されている秘訣にもなっています。
主に4月から5月の繁殖期を除いた以外は単独で行動することが多く、夜行性であるため昼は岩の割れ目や他の動物が掘った穴を利用して休んでいます。
食性は肉食性になるため、夜になると餌であるナキウサギやネズミなどの小型哺乳類を待ち伏せする形で捕らえて捕食します。
そんなブサ可愛いと言われるマヌルネコの大きさは50cm~65cmと、いえ猫とほぼ変わりないですが毛の量が多い為、実際よりは大きく見えます。
また、モフモフと動きづらそうですが、動きは速く以外に活発な面もあります。最古の猫と呼ばれるだけに一度は見て見たいネコですよね。
性格は温厚?
高地で静かに暮らすマヌルネコは謎が多く警戒心も強い事から姿を現す事は少ないため、その生態や性格などもあまり知られていませんが、全体的に毛が多く四肢や爪も短い事から動く姿は毛の塊がモコモコと動いている感じで可愛らしいですよね。
しかし、動くスピードは速く威嚇するときはヤマネコの風貌を覗かせる事もあり、片方の上唇を釣り上げて震わせ、大きな犬歯を見せつけます。
普段は静かにしていても恐い一面がある事をのぞかせるマヌルネコには、やはり山の主としての威厳も感じられ静と動が混在した性格とも言えそうです。
ペットとして飼育可能?
マヌルネコの体毛は寒さから身を守る為に密集して生えている事から、昔は毛皮として乱獲される事も多く、また環境破壊などでも年々個体数が激減し、現在では準絶滅危惧種に指定されて保護対象になっています。
その為、一般家庭では飼育することが禁止されています。
また、たとえ飼えたとしても菌やウイルスの少ない高山地帯で生息しているため、もともと免疫力が低く感染病に弱い為、死亡率も高く飼育することは難しいようです。
どんな鳴き声?
ネコの鳴き声は一般的に「ニャーオ」、又は「ミャー」と言う鳴き声になり、その鳴き声にも癒される事はありますよね。
また、この鳴き方は世界中の猫も同じであり全国共通でもあります。
その為、マヌルネコの場合も同じ鳴き方になりますが、マヌルネコの場合はいえ猫の声が少しシワガレした感じになるようです。
やはり鳴き声にもヤマネコとしての威厳が感じられますよね。
鳴き声はこちらです!
見る事ができる動物園は?
毛皮による乱獲や環境破壊の為に個体数が激減したマヌルネコは準絶滅危惧種に指定されており保護対象にもなっている事から、ペットとして飼う事が出来ない状態です。
その為、マヌルネコに直接触れる事も見る事も出来なくなってしまいましたが、
日本では5カ所の動物園で飼育されている為、見る事は出来ますよ。
その動物園は以下の通りです。
・埼玉県こども動物自然公園
・恩賜上野動物園
・東山動物園
・神戸市立王子動物園
・上野動物園
日本ではこれらの動物園で展示されていますが、世界的に動物園同士が連携して近親交配を避けるために産まれた仔猫を他の国へ送る、又は貰い受けるなどして繁殖を試みる活動も行われていると言う事です。
最古のネコと呼ばれるマヌルネコの存在を是非守り続けて欲しいものですね。興味のある方は、先ずは問い合わせてみてから足を運んでみてください。
まとめ
ネコは静と動が混在した性格でもあり謎の多い動物ですが、イエネコなどは静かに飼い主に寄り添い、邪魔をしないと言う事からペットとしても人気があります。
また、ネコ科の生き物は世界中にも多く存在しており、準絶滅危惧種にも指定されたマヌルネコなどもネコ科の生き物です。
大きさも家猫と同じくらいですが、モウコヤマネコとも呼ばれており、モンゴルやチベットなどの高地地帯で山の主としての威厳を保ちながら静かに暮らしていると言う感じがします。
ネコ好きにとっては一度見て見たいと思いますが、保護対象になっている為、動物園でしか見る事ができないのが残念です。
しかし、日本では全国で5カ所の動物園で扱っている為、興味のある方は一度足を運んでみてはいかがでしょうか!
以上、マヌルネコはペットで飼育できる?また、性格・鳴き声・見れる動物園などについての解説でした。