トランスルーセントグラスキャットは、見た目が透明というかなり特徴的な体で、大人はもちろん、子どもの人気も高い熱帯魚です。

その変わった見た目から飼育に興味が湧いた方も多いのではないでしょうか。


名前にグラスとあるように、繊細な魚ですので飼育は少し気を使わねばなりませんが、総合的にみて飼育は難しくはないでしょう。

そしてトランスルーセントグラスキャットはおとなしく、混泳もしやすい魚ですので、他の熱帯魚と組み合わせて飼育を楽しんでいる方も多いです。


同種を複数匹入れてあげると群泳を行なったりさまざまな楽しみ方ができる魚ではありますが、繁殖は難しいようです。

そんなトランスルーセントグラスキャットの飼い方を餌、寿命、病気、混泳、繁殖方法などに関連して解説していきたいと思います!

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目次

どんな生き物?

トランスルーセントグラスキャットは5〜10cmほどのナマズの仲間で、全身が半透明で透き通っており、体内にある骨が透けて見えるため、まるで模様のようにも見えます。

ちなみに、ナマズなどの名称に使われることの多いキャットという名称ですが、これはナマズの特有の大きなヒゲが猫のヒゲに似ているからという理由で付けられたそうです!!


もちろん、トランスルーセントグラスキャットにもしっかりと2本のヒゲが付いています。

たまに胸のあたりに脂肪のようにも見える気泡が見えたり、背ビレが赤くなったりすることもありますが、特に問題はないと言われています。


ただし、体が白く濁ってしまったら体調が悪化しているサインですので、注意してください。

最大全長は15cmくらいですが、一般的に販売されている個体は5cm程度のものがほとんどで、10cm以上に成長するのは稀なようです。


性格は臆病なため、単独でいるとほとんど泳ぐことはなく水槽内の水草やオブジェなどの陰に隠れてほとんど出てきません。

ですが、同種が複数匹いると安心するのかまとまって群泳をするようになります。ただし、夜行性のため昼間は群泳できる状態でも大人しくしていることも多いです。

このような性格のため混泳向きな魚となっており、他の熱帯魚と組み合わせて飼育を楽しむことも可能です。

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飼育方法や必要なものは?

トランスルーセントグラスキャット 飼育 繁殖 寿命 餌



トランスルーセントグラスキャットを飼育するための水槽は60cm以上が望ましいです。

これ以下の水槽でも飼育をすることは可能ですが、そうしますと一度に複数飼育することができなくなるので、群泳させることができません。


トランスルーセントグラスキャットは群泳させないと、あまり動きのない魚となり鑑賞性が下がってしまいます。泳いでいる姿を楽しみたいのであれば大きめの水槽を用意しましょう。

ちなみに群泳させる場合は最低でも10匹は必要となり、それ以上の数を飼育するのであれば水槽も更に大きなものを使用して、トランスルーセントグラスキャットが泳ぎ回れるスペースを確保してあげましょう。


装置を付けて水質の悪化を抑え、それと定期的な水換えや水槽内の清掃が大切です。

水換えの頻度は、ろ過装置のパワーによって多少変わりますが週に1度は行ってください。


適正水温は25〜28℃となっておりますので、この間の温度を一定に保たせるために、水槽用のヒーターやクーラーが必要になります。

特に低水温には弱いため、温度が下がりすぎないように水換えの際や、季節の変わり目には要注意です。

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具体的な餌や与える頻度は?

餌は1日2回ほどの頻度で与えるのが一般的です。

ただ、トランスルーセントグラスキャットは夜行性のため、基本的には明るいところでは餌を食べません。

なので、寝る前が給餌のタイミングとしては良いのですが、それだと2回与えることはできません。


この回数はあくまで目安なので1回でも問題はありませんが、どうしても2回与えたいのであれば、水槽に明かりが届かない状態にして、帰宅時と寝る前というように与えてみてはいかがでしょうか。

トランスルーセントグラスキャットは小さな体でではありますが、とても大食漢なので2回でもしっかり食べてくれると思いますが、食べ残しによる水質の悪化は個体にさまざまな影響を与えますので気をつけてください。


臆病な性格のため、与えながら餌の量を加減するということがあまりできませんので、食べ残しの量を見て減らしたりしてみてください。

与える餌は主に人工飼料にして、その他にアカムシやブラインシュリンプなどをたまに食べさせてあげると、栄養が偏ることもないのでオススメです。


フレークタイプの人工飼料は余り好まない個体が多いので、なるべく沈下性のものを選んで与えてみてください。

また、アカムシなどの生き餌は消化しにくいため与えすぎに注意してください。


嗜好性が高く、食いつきも非常に良いのですが、この餌に慣れてしまうと人工飼料を食べなくなる恐れもあるので、量は加減して与えてください。

販売価格や購入場所は?

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アクアリウム専門店やインターネット通販で購入が可能です。

その他にも、熱帯魚を扱っているペットショップなどでも取り扱っていることが多く、比較的入手しやすいです。


価格は1匹で500円ほどですので、群泳させるために複数購入したとしても価格を抑えることができます。

また、群泳での飼育がポピュラーなため、割安な値段で複数匹のセット販売されていることも多く、更に安価で購入することも可能です。

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平均寿命は?

平均的な寿命は3〜5年ほどですが、水質の変化に非常に弱いため、この年数よりも早く死んでしまうことありますので飼育の際は水の汚れに注意しましょう。

寿命を全うできたとしても、それほど長い年数を飼育できるわけではないので、続けて飼育するのであれば、新しい個体を追加することになります。

幸いにも、トランスルーセントグラスキャットは安価な魚ですので、新しい個体の導入にはそれほど苦労しないでしょう。

他の熱帯魚に比べて寿命は長いほう?

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小型の熱帯魚の寿命は大抵3〜5年ほどで、トランスルーセントグラスキャットとほとんど同じです。

多種との混泳を楽しんでも、だいたい同じくらいの時期に死んでしまうので、水槽のコーディネートを小まめに変えたい方にはちょうど良いですが、続けて飼育するには同じ個体を追加しなくてはならないので、少し手間に感じるかもしれません。

かかりやすい病気は?

トランスルーセントグラスキャットのかかりやすい主な病気は、白点病尾ぐされ病などで、その原因のほとんどが水質の悪化から引き起こされるものです。

水質の悪化はこれらの病気以外にも体が白く濁ってしまったり、ヒゲが溶けてしまうなどの症状もあらわれます。

ヒゲが溶けてしまった場合は再び生えてきますが、尾ぐされ病で失った部分は残念ながら元に戻ることはありません。

ちなみに水質が悪化したまま放置すると、トランスルーセントグラスキャットが溶けていなくなってしまうこともあるようです。

死んでいるのも悲しいですが、その姿も残らないというのもなんだか淋しいですね。

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病気になった場合どうしたらよい?

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ヒゲが溶けてしまった場合は、餌をうまく探したり食べることができなくなっていますので、給餌の際には餌を口元に近づけて与えるなどを行う必要も出てきます。

普通に餌を食べているようであれば問題ないので、餌を食べられているかよく確認してあげてください。


白点病や尾ぐされ病は早期に発見できれば薬浴で治療すれば治ることも多いです。

専用の薬が市販されていますので、水温を30℃ほどに上げた清潔な水槽で使用し薬浴させてあげてください。


ただし、病気は治せても、上述した通り尾ぐされ病で失った部分は元には戻りませんので、早期発見が重要になります。

トランスルーセントグラスキャットは水質に敏感で、水質に変化があれば体の色が白くなります。


それを目安に水質変化を知ることもできるので、病気を発症する前に水質を良くするために、水換えなどを行いましょう。

できれば、体が白くならないように維持してあげるのが理想的ですので、水質には普段から気を使ってメンテナンスなどを小まめに行いましょう。

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病気にならないよう気をつけることは?

水が汚れてしまうことによって病気になってしまうことが多いトランスルーセントグラスキャットですが、水温にも敏感で急激な変化は個体自体にダメージがかかってしまうだけでなく、白点病の原因となる細菌が繁殖しやすくなってしまいます。


特に水換えの際や、季節の変わり目は水温の変化しやすいタイミングですので慎重に作業するようにしてください。


水質の悪化はどの熱帯魚にも深刻な影響を与えるため、魚の飼育に慣れている場合は気を付けている方がほとんどだと思います。

しかし魚の飼育経験が無い状態でトランスルーセントグラスキャットを飼育するとなるとかなり手間もかかりますし、水質の維持も難しく感じてしまいがちです。

水換えも慎重に行わなければならないため、何度も繰り返すのは大変ですので、ろ過装置を強力なタイプにするなどして、病気にならない環境を上手に整えていきましょう。

オスとメスの見分け方は?

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ここからは繁殖に関連する内容について話していきたいと思います。まずは、オス・メスの見分け方から。

トランスルーセントグラスキャットの繁殖を難しくしている要因のひとつに、性別の判断がつきにくいということがあげられます。

近い種類であるブルドッグキャットなどは、オスよりもメスが体が大きく、更に腹部は特に大きいという特徴から判断しています。


トランスルーセントグラスキャットも同じように見分けられるのではないかという説や、成熟個体ですと卵を抱えることもあるので、それを見てメスと判断するしか無いようです。

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同種の混泳で気をつけることは?

群泳する習性があるトランスルーセントグラスキャットは、同種混泳は問題なく行うことができます。

逆に単独や少数飼育ですと、臆病な性格なために水草の陰に隠れてばかりで姿を見ることがあまりできません。

なので、複数匹を同種混泳させて飼育した方が鑑賞性の高い水槽になるので、飼育の際はなるべく群泳するように10匹以上は同じ水槽内に入れてあげると良いでしょう。

適切な水温はどのくらい?

確実ではありませんが、水温を30℃以上にすると危険を感じるためか、子孫を残そうとするらしく繁殖確率が上がるようです。


温度を上げたからといって必ず成功するとは限りませんが、繁殖を狙っている方は試して見る価値はありそうです。

ただし、水温の上げすぎには注意して、トランスルーセントグラスキャットが煮えてしまったなんてことにならないように気をつけましょう。

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繁殖方法と必要な物は?

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トランスルーセントグラスキャットの飼育下において繁殖は難しく、ほぼ不可能と言われています。

ですが、場合によっては自然と繁殖してしまうこともあり、非常に稀ではありますが気が付いたら数が増えていた!なんてこともあるようです。


トランスルーセントグラスキャットは水草に産卵するので、繁殖させるためにはアマゾンソードやミクロソリウムのような大きな葉の水草を水槽内に必ず植えてください。

また、トランスルーセントグラスキャットの数もかなり多めに飼育することも必要です。


あとは、人の気配をあまり感じさせないようにするのも、繁殖しやすい環境となっていますので、給餌以外はそっとしておいた方が良いでしょう。

その他にはブラックウォーターというピートモスなどで作成した水で飼育すると、繁殖しやすいと言われています。


天然のブラックウォーターはアマゾン川などでみられ、枯葉などから溶け出した成分により黒褐色の水となったものです。

この自然界にあるブラックウォーターは非常に栄養豊富な水となっています。


アクアリウムで使用する場合は、この天然のブラックウォーターと同じものを作ることはできないので、代用としてピートを煮出すなどして成分を抽出したものを水槽へ入れて使用します。

また、トランスルーセントグラスキャットは台湾で養殖が盛んなので、その気候を再現するのも繁殖を成功させる手がかりになるのではないでしょうか。


台湾の平均的な気温は寒い時期は10℃ほどで、暖かい時期は27℃くらいとなっており、降雨量は6〜9月が多くなっています。

トランスルーセントグラスキャットの産卵期も6〜9月と思われ、産卵には雨が関係していると推測されています。


これらの環境で飼育を行なったからといって、必ずトランスルーセントグラスキャットが繁殖するとは限らないので、試してみる際はあまり期待しすぎないよう、ダメ元くらいの心持ちで行なってみてください。

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繁殖する際に気をつけることは?

もし、トランスルーセントグラスキャットが繁殖に成功して稚魚が生まれたとしても、成体と同じく透明ですので、ほとんど見えません。

そのため、本当は稚魚が生まれていたとしても気づかず全滅していたということもありますし、なんとか稚魚が確認できても、飼育するのはかなり困難になります。

繁殖自体を楽しむというよりも、ただ同じ種類の個体を飼育し続けたいだけ、という場合は、新しい個体を購入した方が、手間も時間もかからないでしょう。

他の種類の魚と混泳可能?

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トランスルーセントグラスキャットの性格は穏やかなため、捕食される危険がなければほとんどの魚と混泳可能です。

ただし、口が大きいため稚魚やヤマトヌマエビなどは食べられてしまう危険があるので注意しましょう。

他にも体の小さな熱帯魚であるアカヒレやコリドラスピグミーといった魚は食べてしまうこともありますが、積極的に捕食するわけではないので、危険があるというだけで混泳は可能です。


トランスルーセントグラスキャットは特徴的ではありますが透明なため、見栄えにかけるところがありますので、カラフルな魚と混泳させて、飼育を楽しんでみてください。

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飼育する際の注意点は?

トランスルーセントグラスキャットは水質の悪化にとても弱く、汚れた水が原因でヒゲが溶けてしまうこともあります。

このヒゲは餌を探すために必要なものなので、無くなってしまうと餌をうまく食べられなくなってしまいます。


その場合は、餌を口元近くに持って行ってあげると食べるようになります。

ヒゲは短期間で再生するので安心ではありますが、生えてくるまではきちんと餌を食べているか確認したり、食べていないようであれば食べさせてあげてください。

まとめ

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トランスルーセントグラスキャットは夜行性のため、複数同じ水槽にいても昼間は余り動かないことも多いです。

常に元気に泳ぎ回ってる水槽をイメージしていると、かなりギャップがありますので注意してください。


初めて飼育するのであればインターネット通販ではなくて、実店舗に足を運んで実物を見た方が良いでしょう。

水槽の様子を知ることができ、ギャップも少なく済みますし、店員さんにアドバイスももらえるのでオススメです。


水に対してはかなりデリケートですので、水槽へ導入する際もしっかりと水合わせをしてから飼育を始め、その後もしっかりと水質のメンテナンスを行い、トランスルーセントグラスキャットが快適な環境を維持していけるように心がけて飼育しましょう。

そして繁殖が難しいトランスルーセントグラスキャットですが、逆に繁殖させたらものすごいことなので、魚が好きで、何としても繁殖させてみたい!という方は是非頑張ってみてください。

初心者だと飼育自体も手間がかかるので苦労することも多く、さらに繁殖となると、手に負えないと思われます。

まずは、飼育に慣れてから、繁殖にチャレンジしてみてくださいね。


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