クモと聞くと、あまりいい印象を持たない方もいるのではないでしょうか。
しかし、クモといっても害を為すばかりというわけでもありません。
たとえば、クモがいることで虫を排除してくれたりもします。
クモの虜になり飼育している方もおられます。
今回は、これからクモを個人的に飼育してみたい人向けに必要なことを簡単にまとめてみたいと思います。
クモと一括りにしてしまうと少々ザックリしすぎてしまいますので、アリグモというクモに絞っていきますね。
目次
アリグモの生態は?
まず、アリグモという名前からアリなのかクモなのかよくわかりませんよね。
アリではなくちゃんとしたクモなのですが、なんと見た目がアリに酷似していることからアリグモと名前がついています。
体だけでなく大きさもほぼアリと同等です。
若干の違いといえば、腹部に模様があることくらいでしょうか。
北海道から九州、沖縄にまで生息していて、照葉樹林帯に生息していることが多いです。
アリグモはなぜアリに姿が似ているのでしょうか。
それには2つの仮説があるそうです。ひとつは似せることでアリに近づき補食するため、もうひとつは外的から身を守るためともいわれています。
実際のことはよくわからないままりようですが、前者の方が有力という話です。
捕食する生き物に似せるとは、よく考えたものですね!
アリグモは害がある?
アリグモが万が一噛みついてきたら……やはり何か害があるのでは! と思うことでしょう。
しかしご安心ください。アリグモは人に対しての害は持っていません。
アリグモが人に噛みついたという事例があまりないようなので、人に対し攻撃的な行動はしないのかもしれませんね。
しかし、それは普通の人の場合です。
乳児などまだ外的からの免疫が出来上がっていない場合は、然るべき場所にて処置を受けたほうがよいでしょう。
また大人であっても数日後皮膚に異常が見られた場合、皮膚科にて正しい処置をしてもらいましょう。
アリグモの巣はどうやってできるの?
クモの巣といえば、網を張るように作られたアレを想像されると思いますが、アリグモも場合は誰もが知るクモの巣は作りません。
どうやらあのクモの巣は捕獲するための巣であり、アリに似せた体を持つアリグモにとって捕獲用の巣は不要ということのようです。
しかしアリグモもクモですのでクモの糸を出します。
出してその糸で寝床のようなものを葉の上などに作ります。
葉の上に布団を敷くような感じです。
飼育方法や必要なものは?
透明の飼育ケース、餌を与えるときに使うピンセット。
あとは捕獲した時の場所に似せてあげればよいかと思います。
葉の上に寝床を作ったりもしますので、さりげなく葉付きの切り枝を入れてあげるのもよいでしょう。
具体的な餌や与える頻度は?
ショウジョウバエを与えるのが一般的のようです。
アリグモもクモの一種ですので、小さな虫であればほぼなんでも食べるようです。
頻度は1日1回か週に数回で大丈夫かと思います。
アリグモも体長にもよるかと思います。
アリグモの食事シーン
入手方法や飼育時の注意点は?
自然で生きているアリグモを捕まえて飼育する方法が一般的のようです。
アリグモはアリに酷似しているほかヒアリにも似ているというご意見がありますので、捕獲する時はしっかりと観察してからの方がよいでしょう。
飼育時の注意点として、人に害のないアリグモであっても、クモというだけで毛嫌いする方ももちろんいらっしゃいます。
同居人の理解、承諾は得た方がよいでしょう。
また脱走しないよう、飼育ケースの蓋はしっかりと閉めましょう。
まとめ
クモいうだけで一目置かれるような存在、それなのにアリの姿に酷似しているクモがいるとは……!
なぜアリに似せるようになったのか、その仮説を知ると納得できる部分も多くあります。
あまり詳しく知られていないアリグモ、身近で飼育していくうちに世間で知られていないことを発見してしまう……なんてこともあるかもしれませんね。
以上、アリグモの飼育方法や餌に関してでした。
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