目次
生態や特徴
私たちの身近にさまざまな虫や動物がいます。
自然界の中で生命を子孫繁栄のために厳しい世界を生き抜いています。
昆虫でいうとスズメバチよりも強いといわれているオオムラサキをご存知ですか?
オオムラサキって?
日本の国蝶とも呼ばれている美しい蝶です。
生息地は日本・中国・台湾・朝鮮半島などです。日本でも北海道から九州まで生息可能ですが、その環境は限られ、規模のやや大きな雑木林を好んでいます。
ただ近年は数が減り、準絶滅危惧種に指定されています。
成虫は大きさが5センチから5.5センチほどで雄の羽は光沢のある青紫できれいな羽です。
雌は一回り雄より大きいですが、あでやかな色も光沢もなく、全体的にこげ茶色です。
成虫は6月後半から8月に発生して、クヌギやコナラ、ヤナギやクサギなどの樹液や花の蜜を吸っています。
寿命は1年で、成体になってから2週間ほどの寿命です。
しかし、その生存競争は激しく、オオムラサキのいる場所に敵あり!です。特に餌は、カブトムシやクワガタ、スズメバチなどと餌場を争いいます。
そのため、ほかの昆虫に負けないように大きな羽を鳥のようにバサバサしながら威嚇して餌場を確保します。
その威嚇は、どの昆虫も黙らせるほどの迫力と羽の力です。
スズメバチより強いと言われるのはなぜ?
スズメバチは、みんなが知る、強い毒をもった恐ろしいハチです。私たちはこのハチを見たら無意識に逃げたりします。そのくらい、怖く危険なハチですが、
このスズメバチより強いと言われているのがオオムラサキです。
オオムラサキは、針や毒を持っていません。
オオムラサキに餌もスズメバチの餌もクヌギなどの樹液です。その樹液を求めてさまざまな昆虫が寄ってくることはお話しましたが、縄張り意識の強いオオムラサキは、羽をばたつかせて、その力でスズメバチをも追い払って餌場を確保します。
なぜなら、オオムラサキの寿命は蝶になってから2週間ほどだからではないでしょうか?
命のバトンをつなぐ2週間。その間に餌確保、雌と雄の交尾、産卵があります。まさに1つ1つが命がけなのです。
バトル勃発!?
メスオスの見分け方
生態と特徴でお話しましたが、オスとメスの見分け方は、はっきりしてわかりやいです。
光沢があり、青紫の模様があるのがオスで、メスはオスより一回り大きく、しかし羽に光沢も鮮やかな色もなく、こげ茶色の羽をしています。
メスは、かなり地味な模様の蝶です。さらに日本全国で見られるオオムラサキですが、各地によって若干色や模様も異なります。
オオムラサキの生息環境?
生息する環境はクヌギやコナラ、ヤナギの木に生息しますが、ほかにも落ち葉や栗の花密、獣の糞などの環境が必要です。ある程度の環境、つまり自然界の中の環境が必要な蝶なのです。
そして、その一生は短く、だからこそ生きるためにスズメバチをも寄せ付けない迫力を持っています。
樹木の餌場で2週間過ごしますが、その時期は夏、6月後半から8月で、卵を産卵します。
卵は、落ち葉や葉っぱの中で冬を越すため、樹木はオオムラサキにとって生きる場所、子孫を作り、育てる場所として重要なのです。
短命がゆえに、自然界で子孫が生きるようにしてあげる、自然の摂理です。
国蝶オオムラサキ
飼育する際の販売価格
では、オオムラサキ、市場で販売されているのでしょうか?
価格はいくらなのでしょうか?
ちなみにオオムラサキの幼虫、かわいいです。どこにでもいる青虫とは違って人の顔のような幼生のような愛らしい顔です。
そんなオオムラサキですが、幼虫が10匹800円ほどで販売されています。
オオムラサキ自体は、標本として市場にでています。
もし、オオムラサキを飼うのなら幼虫からですね。ただ、準絶滅危惧種です。飼うときは責任を持って大事に育てましょう。
オオムラサキの越冬
オオムラサキは、越冬することをお話ししましたが、6月から8月にかけて産卵、孵化した幼虫は、11月ごろから青虫から色が茶色に変わります。
11月寒くなり始めると、木の根元や枯葉の下で冬を越します。ただ、冬でも暖かい日などにはもぞもぞ動くこともあります。
越冬する幼虫のさなかには突起があります。よく間違われるのがゴマダラチョウですが、ゴマダラチョウより突起が多く、小柄な幼虫がオオムラサキです。
春、3月後半から暖かくなると、オオムラサキは再び、動き始めて樹木などで餌を食べて大きくなります。
まとめ
オオムラサキ、いかがでしたか?優雅な優美な姿とは違った、生きる力を感じることができましたか?
オオムラサキが国蝶である理由が分かった気がします。自然界の生命力を感じますね。もし、近くで見つけたら優しく見守りましょう。
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