南米淡水フグというちょっと珍しいフグをご存知ですか?名前の通り、南米原産で淡水で飼育することができるフグです。

そうなんです、海水ではなく淡水 (真水) で飼育できるフグなのです。通量は少ないですが、淡水飼育が可能なため飼いやすく人気のあるフグです。

そのため水の管理がしやすい利点もあり、飼育されている方も多いです。

そんな南米淡水フグの飼育方法についてまとめてみたので、飼育を考えている方は、参考にしてみてください。

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目次

生態は?

南米淡水フグは、コロンビアやブラジルなどに主に生息している淡水魚で、大きさは最大でも7cmくらいです。この、小さすぎず大きすぎない所も人気となっている一因のようです。

黄色の体に黒い5本のラインが背中に入っており、見た目も割と華やかですし、水槽内でよく泳いでくれるため鑑賞も十分に楽しめます。

ただ、注意していただきたいのが、南米淡水フグは販売されている個体は、ほとんど原産国から野生のものを輸入しており、時間をかけて日本にやってきています。そのため、痩せていたり、色が薄い個体がほとんどで、本来の南米淡水フグよりも魅力が落ちてしまっていることが多いようです。

購入の際には、よく体をチェックして、なるべく良い個体を選ぶようにすると良いでしょう。性格は比較的温和で、他のフグに比べると同種の混泳はしやすいかもしれません。

飼育方法や必要なものは?

南米淡水フグの飼育は、淡水フグとして一般的なアベニーパファーと同じような環境で問題ないようです。アベニーパファーを飼育したことがある方は、水槽は同じように作ってあげましょう。

初めて飼育する方はまず45cm以上の水槽を用意してください。南米淡水フグは水質を汚しやすいため、あまり小さな水槽ですと水換えが頻繁になったり、汚れた水から細菌が発生し、病気になってしまうこともあります。また極稀ですが水槽外に飛び出してしまうこともあるので水をタプタプに溜め過ぎるのもやめたほうがいいでしょう。

小さな水槽はデザイン性が良いものも多数販売されていますが、南米淡水フグを長生きさせてあげたいのなら、必ず大きな水槽で飼育しましょう。

水質は弱酸性が良いという意見も見られますが、中性〜アルカリ性の純淡水が適しておりますので、底砂などで調整すると手間もかからず便利です。いくつか種類があるので、好みのものを選んでみてください。

また、水草は隠れ家としても機能するため、必ず設置して下さい。ただし、南米淡水フグは、水草をバラバラにしてしまうことがあるので、流木などに固定されている水草や、人工の装飾品を使用した方が無難かもしれません。

水温は22〜28℃が適温となっています。水槽用のヒーターやクーラーを使用し、適温を一定に保って下さい。その他にも水質の維持のためにろ過装置も設置し、水質の維持に努めましょう。南米淡水フグはやや強い水流を好むので、水中ポンプなども用意すると良いでしょう。

水質の悪化は、沈殿物の量や、水の色で判断できるかと思いますが、南米淡水フグの餌の食いつきが悪くなったり、体の色がくすんでくるというのも、水質が関係していると思われます。

このような兆候があらわれたら、水換えを行うなどして水質の改善をしてあげて下さい。

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具体的な餌や与える頻度は?

南米淡水フグ 飼育



南米淡水フグはたくさん食べて、たくさん泳ぎ回る魚なので餌の量に関しては1日1〜2回くらい餌を与えた方が良いでしょう。食欲旺盛で、とにかくよく食べるので、人工飼料にも餌付きやすいです。

特に好んで食べるのが生餌のアカムシやイトメなどで、人工飼料と組み合わせてバランスよく与えて下さい。ちなみに冷凍アカムシやクリルも食べますし、乾燥餌のブラインシュリンプなども食べる個体もいるようです。乾燥赤虫に関しては、やや食べない傾向があるようですが、少しお腹を減らした後に与える、というのを繰り返していくと慣れて食べてくれるようになります。

また、南米淡水フグは歯が鋭利で伸びてきてしまうので、それを防ぐためにイシマキガイなどを与えるのもオススメです。

栄養価の高い餌を与えると、体の色の発色が良くなるようですので、購入時に発色が悪いようでしたら、生餌を与えてみるのも良いでしょう。また万が一家を空けて絶食させてしまう場合、2〜3日だったら問題ないでしょう。

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平均寿命は?

南米淡水フグの飼育を始めるなら気になるのが寿命や病気についてですよね。

南米淡水フグの平均寿命は5年ほどで、若干短いようにも感じますね。ですが、水質などの管理を怠ると、この年数よりも早く死んでしまうこともあるので注意してください。

水換えなどのお世話を定期的に行うのが難しいようであれば、飼育するべきではありません。責任を持って飼育するのが、生き物を飼う大前提ですので安易に購入するのは控えて下さいね。

愛情込めて育てれば動画のような可愛い様子が見られますよ♪


なつくフグ♪

他の熱帯魚に比べて寿命は長いほう?

南米淡水フグ 寿命



南米淡水フグの大きさから考えると、若干他の魚に比べて長生きかも知れません。しかし、必ず寿命を全うできるとは限らないので、断定はできません。

長生きする魚という認識を持つのではなく、長生きさせてあげたいと、お世話を頑張っていく姿勢が大切となるでしょう。

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病気になった場合どうしたらよい?

発病しているのを見つけたら、まずは水槽から南米淡水フグを出して薬浴をします。この時の薬浴は塩水だとより悪化することも考えられるので、市販されている薬浴用の薬を使用します。

1週間ほど薬浴をして、病気が進行していないようなら薬浴をやめて、水質を整えた水槽へ戻してあげましょう。

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がかかりやすい病気は?

南米淡水フグは尾腐れ病、ヒレ腐り病、エラ腐れ病などを指すカラムナリス病を発症しやすいです。この病気は伝染力がとても強いため、病気の進行も早く、発病したら早急な対応が必要となります。

カラムナリス病は、細菌感染で起こる病気で水槽内には基本的に存在しており、水質のバランスが崩れたり、魚の抵抗力が衰えると発病しやすいです。

発病すると、初めは感染した部分が充血したり、白っぽい付着物ができたりします。やがて、餌を食べなくなり、動くのが遅くなり、水面などでフラフラと泳ぐことが多くなります。そして、感染した部分が溶けてしまい、最終的には全身に感染して死んでしまうのです。

また金魚などがかかる白点病もかかるおそれがあります。

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病気にならないよう気をつけることは?

カラムナリス病は、水槽内にいる常在菌であるため、全くなくすことはできません。しかし、ろ過不足や水換えのしすぎなどで繁殖しやすい傾向があるので、普段のお世話をキチンと行うことが重要です。

逆にいうと、水質を整えてさえいれば発病することもないので、水換えは必ず定期的に行い、水質が変化しないように心がけましょう。

販売価格や販売場所は?

流通量は多くないため、入手するのに苦労するかもしれません。アクアリウム専門店やインターネット通販などで販売されていることが多いです。

探した際に見つけられなくても、流通していない訳ではありませんので、時間を空けて再度探すと販売されているかもしれません。購入は気長に時間をかけて行うことになりそうです。

価格は1800円ほどで、中には1000円くらいの個体もいるようです。流通量が少ないので、あまりより好みはできませんが、納得した個体を選んで購入して下さいね。

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繁殖はできる?

こんなにかわいいフグですから、なんとか繁殖させたい!!という気持ちが芽生えるかもしれません。しかし、飼育下での繁殖の例はほとんどなく、正直厳しいのが現状です。体調管理に気をつけるようにして、できるだけ長生きさせるよう努めるのが最善だと思います。

飼育する際の注意点は?

淡水フグは気性の荒い種類が多く、基本的に混泳に向いていないので、南米淡水フグもやはり単独飼育が望ましいです。しかし、上記しましたが他の淡水フグに比べて温厚なので、同種混泳に成功しているパターンも多いようです。

混泳させる場合は、3匹以上にしてあげるとお互いに牽制し合うのか、攻撃することなく泳ぐようです。また、南米淡水フグは歯が鋭利なので、尾ビレやウロコを齧られてしまい、混泳させた魚が最悪死んでしまうこともありますので、他種の混泳は向きません。エビ(ミナミヌマエビなど)やオトシンクルス、コリドラス、テトラ等の小魚ではまれに餌になってしまう事があるので気をつけましょう。

また、フグの前歯は鋭く、伸びすぎると自分を傷つけてしまったり餌が食べ辛くなったりすることもしばしば。その場合は歯切りをする必要が出てきます。動画はミドリフグですが、様子がおかしいなと思ったら歯切りの参考にしてみてください。

まとめ

南米淡水フグ 飼育



南米淡水フグは、同じく淡水フグのアベニーパファーよりも人工飼料に餌付きやすいため、餌の確保が楽なので、こちらの淡水フグが好きという方もいるようです。

また、そんなに頻繁には病気にならない種類だといわれているので、病気などに関してあまり神経質になる必要もないでしょう。

しかし、水換えなどを行わなくても飼育できるという意味ではないので、お世話はキチンと行ってください。

せっかく縁あって手元にやってきた南米淡水フグを、なるべく長い期間飼育するためにも、水質の維持を心がけて、週に一度は水換えを行いましょう。

鑑賞用として飼育しているので、元気に泳ぎ回ってくれる南米淡水フグは飼育向きだと思いますし、慣れてくると近寄ってきて餌をねだるなど、非常に可愛い一面を見せてくれるようになる、オススメの淡水フグです。

飼育の際は水質の維持を心がけて、少しでも長生きさせてあげられるようにしてあげましょう。

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