夕方の薄暗くなった街中で時々コウモリを見かける事がありますが、吸血のイメージや不気味な印象がある事から良い感じは受けない物です。
しかし、世の中にはコウモリをペットとして飼育する人もいると言う事なので、その魅力について少しだけ触れてみようと思います。
今回は、そんなコウモリの飼育方法や販売価格、寿命について解説したいと思います。
目次
コウモリはペットにできる?
コウモリは南極以外の全大陸、又は島に広く分布しており、哺乳類の中でも唯一空を飛べる動物になります。
その数の多さは、報告されているだけでも980種存在しており、ネズミ目に次いで大きなグループとも言われています。
中でも多くの方がイメージする吸血コウモリは南米のナミチスイコウモリのみであり、その他は性格的にもおとなしく小さな昆虫や花の蜜、又は果物を主食とする種類が多いとされています。
日本で多く見かける種類はアブラコウモリと呼ばれるもので、日本家屋を住み家としている為、別名を家コウモリとも呼ばれています。
大きさは4~6cm程の小型種である事から、ペットとしても手ごろな大きさかもしれませんね。
しかし、ペットとして飼育する場合は、寄生虫や有害な微生物などが体表に生息している可能性もある事から取り扱いには注意が必要であり、鳥獣保護法によって禁止されている為、自治体の許可が必要になります。
また、一般にペットショップなどで販売されているコウモリは、フルーツコウモリ(別名:オオコウモリ)と呼ばれているものであり、ペットとしても人気が高く飼育許可の届け出は不必要ですが、現在は輸入も禁止されており入手困難な種類になっています。
雛から育てることもできる?
コウモリを育てる場合は、鳥獣保護法によって禁止されている為、地方自治体に届け出がない限り飼育することは許されていません。
その為、野生種を捕獲して育てる場合は注意が必要です。
しかし、巣から落ちた雛や傷ついたコウモリを保護目的で飼育する場合は一時的に保護することは可能ですが、その場合も保護動物としての届け出が必要であり地方自治体に確認をとる事が重要です。
飼育方法や必要なものは?
ペットショップで販売されるコウモリは、ほとんどがフルーツコウモリと言われる種であり、熱帯に生息することから、温度管理が大切になります。
また、コウモリの習性からぶら下がって生活する為、ゲージなどは網目状のものが良いようです。
更に、羽を広げると大きさもある為、ゲージ選びは大きめのオウム専用の物が理想です。
飼育する際に用意する物は以下のようなものになります。
・ゲージ
大きめのオウム用ゲージで十分です。
・保温
フルーツコウモリは熱帯に生息する事から寒さに弱い為、25℃~30℃程度の温度を保つ事が大切です。
爬虫類用のサーモスタッドで最適な温度を設定しましょう。
その他には、エサ入れや給水器は必要であり、掃除がしやすいようにゲージ内にペットシートか新聞紙などを敷いてあげても良いでしょう。
具体的な餌や与える頻度は?
コウモリの食性は、種類によって様々ですが、一般的には小さな昆虫や花の蜜、又は花粉などを食べていますが、ペットとして販売されているフルーツコウモリは名前の通り、フルーツを主食にしています。
また、野菜や花の蜜、花粉も良く食べており、これらを毎日朝と晩の2回与え新鮮な水も用意します。
大きい物は小さくカットして与え、栄養の偏りがないようにバランスよく与えるようにします。
販売価格や販売場所は?
フルーツコウモリの販売価格は、5万円~10万円とされており、輸入が禁止されてから入手が難しいとされていてもペットとして飼育する人もいるようです。
しかし、取り扱うペットショップも少ない事から入手が難しい為、コウモリを取り扱ってるショップなどをネットで下調べしてからまわるようにしましょう。
キュートなフルーツコウモリの飼育の様子
平均寿命や病気になった時の対策は?
日本人に馴染み深いアブラコウモリの平均寿命は5年~6年と犬や猫よりも短いとされていますが、ペット用として販売されているフルーツコウモリは15年~20年と比較的長寿であり、中には31年以上も生きた例もあるほどです。
しかし、ペットとして販売されているコウモリでも、原因不明の病気で突然死することもある為、温度管理、栄養管理、衛生管理の3点は重要なポイントになります。
また、一般にコウモリは動物性タンパク質を過剰摂取すると尿路結石や肝疾患などの病気に罹りやすいとされている為、栄養の管理はもちろんの事、自然の生活リズムを崩さないようにすることも大切になります。
更には、ペットとしてマイナーなコウモリは治療できる病院も少ない事から飼育する前にコウモリを診てくれる獣医を事前にチェックしておくことが大切です。
飼育時の注意点は?
コウモリは、狂犬病をはじめとする様々な人獣共通感染症のキャリアとなり得るため、野生のコウモリに接触することは危険であり、もしも触れるような事があった場合は、良く手を洗う事が大切であり、もしも飼育するような場合は自治体への届け出が必要です。
更にペット用のコウモリを飼育する場合は、届け出は必要がないですが温度や栄養、又は衛生面での管理をしっかり行うようにしましょう。
まとめ
野性のコウモリは、寄生虫や様々な病原菌を保有している可能性がある為、ペットとして飼育することは危険な事もあります。
また、野生のコウモリの飼育や捕獲は鳥獣保護法により禁止されている事から、飼育する場合は自治体の許可が必要であり、巣から落ちた雛や怪我をしたコウモリを保護した場合も保護動物としての許可を得る必要がある為、注意が必要です。
しかし、コウモリの種類は多く、中でもペットとして販売されているコウモリはフルーツコウモリと呼ばれるオオコウモリの種であり、キツネ顔で目が大きくハムスターなどとよく似ている為、可愛らしいイメージが印象的です。
また平均寿命は15年~20年と比較的長寿であり、販売価格も5万円~10万円程になります。
主にフルーツを主食としている熱帯性の生き物である為、飼育する場合は温度管理と栄養管理、そして衛生管理をしっかり行う事でより長くペットとして共存できるものと思われます。
以上、コウモリの飼育方法や販売価格、寿命についての解説でした。
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