ヒメネズミと言う種類のネズミを聞いた事があるでしょうか?
あまり「ネズミ」と言うと「害獣」と言うイメージが先行し、いいイメージを持たれていない方もいらっしゃるかも知れません。ヒメネズミは所謂、「野ネズミ」と言う総称で括られるネズミなのですが、他に「アカネズミ」と言う種類のネズミも「野ネズミ」です。
これとは逆に、ネズミの中でもよく名前を聞く「ドブネズミ」「クマネズミ」「ハツカネズミ」は「家ネズミ」と言われています。
この3種に関しては今回のテーマでは無いので説明は割愛します。
では野ネズミであるヒメネズミとはどういったネズミなのか?
今回はヒメネズミの生態等を含めて皆さんにご紹介していきます。それではどうぞ。
目次
生態は?
まずヒメネズミとは齧歯目ネズミ科アカネズミ属と言う分類に分けられている小型のネズミです。
日本固有種であり、日本全国各地の山地にて生息しています。
基本的には夜行性で夜間に活発に活動をするが、昼間でも行動する事は全く無い訳では無い模様です。体色は腹面が白色をしており、背面部分が栗色っぽい褐色系の色をしています。
体長は平均的に7~8㎝で大きい個体では10㎝程度(全て尻尾を含まず)、尻尾だけだと約10㎝前後になります。
頭から胴体部分の長さより尻尾の方が長いのが特徴で、この長さでバランスを取る事によって樹上でも生活が出来る様になっています。冒頭で少しだけ「アカネズミ」について触れましたが、アカネズミとヒメネズミは同じ様な見た目をしており生活圏内も同じなのですが、上記の様にヒメネズミは樹上生活が出来る点から多少の棲み分けはされているみたいです。
地表に巣穴を作り、日中はそこにいる事が多いです。
ヒメネズミを含む野ネズミは穀物を食べる事や木を齧る事による森林被害をもたらす為、害獣として駆除対象にもなったりしますが、小柄で非常に可愛らしい見た目をしています。
入手方法や販売価格は?
ヒメネズミの入手方法に関してですが、基本的にペットとして認識され多数流通されている種類では無いのでペットショップ等で販売されていないのでは無いでしょうか?
もしかしたら私が知らないだけかも知れませんが、私が見知った限りで言わせて頂くとヒメネズミを販売しているショップを見た事はありません。
可能性があるとすれば、実験用の研究個体を分けて貰う等の方法はあるかも知れません。
他の入手方法としては野生個体の採取になりますね。
野山でとっ捕まえる方法です。
しかし、野生個体に関しては我々人間に対し危険な病気を媒介する可能性がある事をお伝えしておきます。
あまりベタベタ触る事に関しては注意が必要でしょう。
飼育方法や必要なものは?
どうにかこうにかヒメネズミを入手した、または保護したと仮定して、その場合の飼育方法をご紹介しましょう。
基本的な飼育方法はペットとして流通しているハツカネズミやハムスターの同等と思って頂いて問題ありません。
①ケージ
ハムスター用のケージが一般的に売られており、回し車やハシゴ・給水器と言った小物類が全てセットになっている物がありますのでそれを用意したら早いと思います。
サイズに関してはW45㎝もあれば十分でしょう。
②寝床
所謂、巣箱の様な物です。
寝床や隠れ家としてヒメネズミが使用しますので設置してあげましょう。
③齧り木
ストレス解消に一役買いますし、齧歯類なので歯が伸びてしまうので齧る事により防ぐ事が出来ます。
④床材
簡単にメンテナンスをしたいのであれば裁断した新聞紙が一番低コストで後の処理もしやすいでしょう。
以上が飼育に関して必要な物になります。
オールインワンのケージ飼育セットを買えばすぐに飼育は始められるのではないでしょうか。
具体的な餌や与える頻度は?
野生下でのヒメネズミは雑食性でドングリや果実、昆虫等を食しています。
飼育環境下でのヒメネズミに与える餌としては、ハムスター用の人工飼料やヒマワリの種、果実等を与えるといいでしょう。
与える頻度に関しては1日に1~2度で大丈夫かと思いますが、巣穴に隠して蓄えている場合もあります。
食事の様子
平均的な寿命や病気になった時の対策は?
ヒメネズミの平均的な寿命に関しては、概ね2年前後と言われています。
3年生きれば長寿な方だと思います。
野生下では1年程度と言われていますが、それは周囲に天敵が多く捕食される可能性が常にある点と、病気によってお迎えがくる事が多々あるからです。
では飼育時に病気に罹ってしまった場合の対策ですが、一番間違いが無いのは獣医さんに診察して貰う事です。
ただ全ての動物病院で診察出来るとは限りませんので、事前に診察可能かどうか調べておいた方が無難です。
ヒメネズミの繁殖は簡単?
ヒメネズミの繁殖に関してですが、簡単かどうかと言われると簡単な方だと思います。
と言うのも繁殖力は強いのでオスメスのペアが存在しているのであれば、こちらの思惑は関係無しに繁殖するでしょう。
繁殖期は年1~2回と言われており、一度の出産で平均5匹程度産みます。
飼育する際の注意点は?
飼育時の注意点に関してですが、これに関しては野生個体を採取・保護した場合には先程も記載しましたが、病気に感染してしまう事です。
触るのは勿論の事ですが、不意に噛まれてしまったりするとどの様な病気に罹ってしまうかわかりません。
野生個体は様々な菌が付着しています。
特に感染経路として危険なのは唾液・糞尿です。
これらに触れてしまうと入念に手洗いをしなくてはいけません。
まとめ
ヒメネズミに関して記載してきましたが、このまとめの項でもお伝えしますが野生個体を無理に飼育する事には相応のリスクが伴う事を充分頭に入れておいて下さい。
勿論、ただ飼育したい為に捕獲したのではなく、ケガをしている個体を見つけて保護した、と言う場合もあるかと思います。
ただいずれの状況に於いても野生個体はペットとして販売されているその他マウスとは異なります。
勿論、人馴れしていないので性格も違うので、思い描いている程懐くとも限りません。
それらを把握した上で保護なり飼育をしてあげて下さい。
以上、ヒメネズミの生態や飼育方法、寿命について解説でした!