シャチと言えば、海のギャングと呼ばれるほど獰猛な事は知られていますが、そんなシャチにも種類があり、棲む海域によって性格も違うようです。
今回は、そんなシャチの生息地や性格・別名・種類について解説したいと思います。
目次
シャチの生息地
シャチは、これと言った天敵も少なく環境適応力も高い事から世界中のどの海域にも分布しており、クジラ目の生き物が滅多に姿を見せないと言われるアラビア海、又は地中海にも生息しています。
また、日本海や太平洋の近海でも姿を見る事があり、餌が豊富だとされる冷水域の沿岸に生息する個体が多い事から、北海道沿岸はもちろん和歌山県でもたびたび目撃されることもあるようです。
シャチの性格は獰猛?
一般にシャチは大型の哺乳類を捕食することから海のギャングと呼ばれるほど海の中では最強であり、時には自分よりも大きなクジラを群れで狩りをすると言われています。
そんな事から、性格は獰猛と言わざるを得ませんが、人間には懐きやすく訓練への適応能力も高い為、水族館のショーでは様々な芸も見せてくれたりします。
しかし、2010年に米フロリダ州のオーランド水族館でシャチのショーの最中に女性調教師を襲い死亡させる事故が起きたことは記憶に新しい事です。
獰猛だとされるシャチが、人間を襲う事は前例がなかっただけに何故こんなことが起きたのか、様々な真相が交わされましたが不明だとされています。
一説にはストレスが大きな原因と言う説も考えられています。
また、シャチの性格に関しては生息する海域によっても違いがあり、大型の動物を捕食するシャチほど獰猛になり、日本で見られることの多い沿岸定着タイプのシャチは比較的穏やかだと言われています。
シャチの知能
多くの方がご存じだと思いますが、シャチの知能は海に棲む哺乳類の中では群を抜いて高いと言われており、その知能の高さは狩りからも垣間見る事ができます。
シャチが餌としているマッコウクジラは潜水深度が他の魚よりも優れている為、シャチに襲われた時も深く潜って逃げのびると言う方法をとります。
しかし、シャチはこの事を知っており、息継ぎをする為に浮上するマッコウクジラを妨害して溺死させ、何のリスクも負わずに捕食します。
シャチが、自分達よりも大きなマッコウクジラを襲う事はそれなりのリスクを負うと言う事を考えていたとしたらかなり賢い生き物ですよね。
また、こればかりではなく口に入れた魚を吐き出し、それに集まるカメを捕食する姿も確認されています。
その他には社会性もあり、生まれたばかりの赤ちゃんがいれば母親が狩りをしている間、他のメスが面倒を見ると言うような社会行動も確認されています。
因みに、水族館ではショーをする為にシャチやイルカ、又はアザラシに芸を教えますが、シャチはどの哺乳類よりも芸を速く覚えると言われています。
ゲキカワのシャチ♪
この事から、もしもシャチが人間のように陸で生活することができたら一番の強敵になり得るかもしれませんね。
シャチに別名がある?
現在、日本では「シャチ」の呼び名が定着していますが、昔は水面上にそびえたつ背びれが中国のサカマタと言う武器に似ている事から「サカマタ」が正式名だったようです。
このようにシャチには様々な別名があり、英名ではkiller whale(殺し屋クジラ)の名前が付いています。
これは、高い知能で狩りを行い狙った獲物は確実に仕留めると言う事からついたとされています。
また、学名ではオルキヌス オルカ(orcinus orca)と言い、冥界からの魔物と言う意味を持つようです。
これを略したのがオルカ(魔物)と呼ばれ、聞くことが多いと思われますが、何れにせよ、獰猛である事に繋がる事は外せないようです。
シャチの種類
どんな生き物でもいくつかの種類に分類されており、人間の場合は白人や黒人、又は黄色人種と分かれます。
同じようにシャチも体の模様などから4種類に分類されており、とりあげて見ると以下のようになります。
・タイプA
一般的に見られるシャチで、クロミンククジラを主に食べており流水の少ない沖合に生息します。
・タイプB
一般のシャチよりもやや小型になりペンギンやアザラシなど海の哺乳類を主食としています。
流水のある沿岸近くに生息します。
・タイプC
シャチの中で最も小型種であり、シャチの最大の特徴でもある両目の上方にある白い模様のアイパッチが小さめです。
主食は鱈などを中心とした魚類であり流水のある沿岸近くに生息します。
現在は、タイプBとCは別種とすべきと言う研究が提出されているようです。
・タイプD
2004年以降に見つかった新種のシャチで、小さな目、短い背びれ、丸い東部など全体的にはゴンドウクジラとよく似ています。
主食は、魚類で南経40~60度の亜南極海域に生息します。
シャチの体の模様にも4種類ある事には驚いてしまいましたが、タイプDは新種である可能性があり、まだまだ研究途中でもあるようです。
まとめ
海のギャングとまで言われたシャチの別名は多く、どれもこれも獰猛さに繋がる意味合いが多いようですが、海に生息するシャチが人間を襲ったと言う事はほとんど無く、ギャングと言うよりも知能が高いイメージの方が強くあります。
その為、水族館で飼育されているシャチは、強いストレスから生態系にも影響が現れてしまい、繁殖期も通常より早いと言う事が起きているようです。
また、野性下では人間を襲う事などなかったのが、水族館では飼育員を水中に引きずり込むと言う事故も起きているようです。
原因は不明とされていますが、広い海で自由に生活していたものが、狭い水族館の中で、決められた餌をもらって芸をすると言う生活はシャチにしてみればストレスの何物でもないように思われてなりませんが、皆さまはどのように感じられたでしょうか?
以上、シャチの生息地!!性格・別名・種類についての解説でした。
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