おそらく、あまり化石などに興味がない人でも、化石といえばアンモナイト、アンモナイトといえば化石と連想してしまえるほど、知名度があると思います。
しかし、アンモナイトを知っていても、名称以外よく知らない人の方がほとんどでしょう。
実は絶滅しているけど、オウムガイとの接点があるらしいということはご存知でしょうか。
今回は、アンモナイトについてとオウムガイとの見分け方などについて、まとめてみたいと思います。
でははじめに、アンモナイトってどれくらいの種類が存在していたのでしょうか。
そこから入ってみたいと思います。
目次
アンモナイトは何種類くらいいた?
アンモナイトは今では絶滅してしまっていますが、何億年も前から生存していた生き物です。
その間、少しずつ変化したり、分類していたっりしているため、正確な数は今もわかりませんが、ざっくりカウントするだけでも1万種類以上存在していると言われています。
貝類は化石として残りやすく、世界中で思いのほか簡単に発見されています。
偶然見つけたり、意識して発見したりしたそのアンモナイト、もしかしたら新発見かもしれませんね。
それくらい種類が増え続けているのです。
中身はどうなっている?
アンモナイトの中身はどうなっているのでしょうか。
実はその中身を確認できる化石があります。
アンモナイトの化石を真っ二つにしたハーフカットのアンモナイトが存在しています。
それで確認しますと、いくつもの空洞になっています。
いくつもの……というのは一定間隔に仕切られてできた空洞のことで、渦の中心にいくほどその空洞は小さくなっていきます。
生息していた年代は?
古代シルル紀後期から白亜紀末期の約3億5千万年前後に生息していたとされています。
シルル紀は生き物が地上に進出しはじめた時代とされています。
また白亜紀の最後は今から約6600万年前……ものすご~くはるか昔ですね。
オウムガイとの見分け方は?
オウムガイとは、生きた化石といわれている生き物のひとつです。
なんと、今から4億5000万年前から5億年前に誕生し、あまり進化もしないまま今も生き続けているのです。
生息地は南太平洋からオーストラリア近海の水深100メートルから600メートルにいますので、なかなか直接見ることは叶いませんが、ダイビングなどのご経験があれば直接見ることも叶うかもしれませんね。
そんなオウムガイと今は絶滅してしまったアンモナイト、どう見分けることができるのでしょうか。
ひとつは、今も生きているかどうかで見分けることができます。
アンモナイトに似ているっぽいのを見たと思った時、それが生きていればオウムガイと思って間違いないでしょう。
では、化石となった状態でこれらを見分けるにはどうしたらよいのでしょうか。
まず、存在する大きさが違います。
アンモナイトは小さいものは数センチから、大きいものは2メートルくらいのものも存在していたようです。
オウムガイは大きくても30センチ前後、現在生きている種類に至ってはだいたい15センチ前後が平均とされています。
オウムガイの大きさを基準にして、とても小さい、もしくは大きいものはアンモナイトと思って大丈夫でしょう。
しかし、オウムガイと同じ大きさだと困りますよね。
そんな時は半分にカットして中の構造で確認しましょう。
アンモナイトの中身で記述したように、小部屋のような空洞が存在しています。
それはオウムガイも同じなのですが、出口に向かってどのような形をしているかで見分けることができます。
オウムガイは、出口に向かって空洞の凹凸が凹んでいます。
アンモナイトは逆で、出口に向かって空洞の凹凸の膨らみがあります。
生きているオウムガイ!!
巻き方に「異常巻き」というのがある?
平坦な状態でグルグルと巻く、おそらく誰もが知るアンモナイトの巻き方はそれだと思います。
ところが場所にもよりますが異常巻きと呼ばれる類のアンモナイトが存在します。
実は、その異常巻きは日本の北海道でとりわけ多く見つかっているらしいのです。
ネット検索をすれば画像でいろいろな異常巻きのアンモナイトを見ることができますが、ここで想像しやすい異常巻きをひとつ、紹介したいと思います。
螺旋状の角、悪魔や魔王の角のような感じのアンモナイトが出土されています。
ほかにも、それがアンモナイト? と疑ってしまいたくなるような奇怪な形状のものも存在します。
まとめ
アンモナイトとはどんなものか、ある程度知っていたつもりでしたが、まさか1万種類以上存在していたりとか、異常な形状のアンモナイトが北海道で出ていたとか、あらたなことを知れて、筆者としてとても有意義な時間でした。
遺跡はロマンと思っているのですが、化石はそれとは違う壮大なものを感じます。
何億年前のものを目にできるのは奇跡に近いと思っています。
たくさん出土されているといっても、やはり奇跡ですよね。
機会があれば自らの手でアンモナイトの化石を見つけてみたいと思いました。